学校法

第一条 この法律で、学校とは、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校とする。

これを読むと、そもそも学校教育で中核をなしている学校というものを、法律でどう考えているかというのがわかると思います。

一般的に言う専門学校(専修学校等)は、学校教育法では、主たる教育機関と言い切ってはいません。


第十一章 専修学校
(第百二十四条から第百三十三条)

ここに専修学校(俗に言う専門学校等)が入ります。

専修学校等を軽く見ているわけではありません。
ただ、法的地位としては、大学院(博士課程)>大学院(修士課程)>大学(学部)>高等学校>義務教育という順列が基本にあり、その枠外に専門学校と言われるものがある、とざっくりお考えください。
専門学校(予備校のような感じで、それ単体では学校とは言えないようなところ)、専修学校を私は軽く見てはいませんが、「法律的にはちょっと」という立ち位置。

ここらへんを踏まえて。

「高等専門学校は結構な学校」

と私は声を出して言いたい。
ちなみに、高等専門学校は、高度経済成長期(昭和39年)に制度ができた高等教育機関です。
基本は5年制(一部例外あり)ですが、高校ではないので、基本的に高卒資格はないと思います。少なくとも、私、某高専卒ですが、高校の卒業証書っぽいものはもらってません。あくまでも「高等専門学校卒業証書(準学士)」をもらいました。
まぁ、短大卒と同じなので、高卒資格にこだわらない人なら、十分だと思ってます。

また、沿革から言うと、そもそも「大学卒業するまで待てない。立派なエンジニアをさっさと育ててください」と国へ工業系の会社が頼み込んで作られた制度。
なので、短大卒業と同じ資格(準学士)なんですが、大卒程度、場合によってはそれ以上の教育を受けている場合もあります。

これ、多分普通の人は知らないと思います。

NHKのロボコンとか見て「へー」とか思っても、そこまで調べる人は少ない。

実際、私、高専卒業した一年後に「高等専門学校は専門学校でしょ?」としつこく言われたことがあります。
思い込みの強いエリート気質の人からすると(本当にエリートかどうかは知りませんけど)、「中学卒業してすぐ専門教育受けて、せいぜい短大卒とかだと、大卒にかなわない」って思うんでしょう。
ただ、そもそも高専に進学する人って、そんな一筋縄でいかない人も多い。
(普通の人未満の学生もいますけど)

実際、私、「学校で勉強した」という意識がまったくないまま修士(院卒)資格持ってます。

学歴がある人が全部立派なわけじゃないけれど、常識からはずれたコースを歩いてみると、すごくショートカットできたりします。

ちなみに、大卒資格を持ってないと就職試験を受けさせない職種とかある会社もありますが、結構損してるし、そもそもそういう会社、結構経営が傾いてます。
なにせ、学力レベルは大卒、院卒並(学会発表とかする強者もいますから)なのに、お給料は短大卒と同じ、なんていう、とてもコスパがいい人材ですから。

これ、現役の中学生とかも知ってる子は知ってますが、知らないで難関高校とか行かない方がいい子もいます。
あまりにもお上品で、お坊っちゃま、お嬢ちゃまとして育つ子はまぁ、あれですけど、ちょっとした変わり者だと、中学→高校→大学→(間に大学院が入るかも)→就職なんてことよりも、高専在学中に起業するほうがとても能力を発揮できる子もいるってことはわかってください。

ちなみに、読者様で、中卒なのに士業を志したり、やっていたり。
また、高卒と言いながら専門士の資格を持ってる方もいらっしゃいます。

そもそも、今って5年後、10年後になにがあるかわからない時代。
(というか、私も高専を卒業して30年ほどたちますが、今みたいな生活してるなんて夢にも思ってなかった)

バブル前、バブル期の常識が通用しないからこその、常識破りな学校生活を楽しめる若い人に育って欲しい、という気持ちが、いまだに残ってます。

よろしければサポートお願いいたします。 現在無職なので、多少のサポートでも助かります。