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タジキスタン・パミール旅行記

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2022年夏、中央アジア・タジキスタン共和国のゴルノ・バダフシャン自治州(GBAO、パミール高原地方)に行った時の旅行記。パミール語(シュグニー語)、タジク語、ロシア語、英語等で… もっと読む
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記事一覧

タジキスタン・パミール旅行記17 〜最終章 日本帰国〜

ホログを後にした私は、数日ぶりのパミール・ハイウェイを経由して無事にドゥシャンベに帰還し、Aさんとも無事再開することができた。今回の旅もいよいよ終盤。残る最後の難関は日本帰国である。 (前回の話および記事一覧) ドゥシャンベ国際空港へ2022年8月19日金曜日。ついに帰国日となった。 朝食後、おばさんに別れを告げ、Aさんと共にタクシーでドゥシャンベ国際空港へと向かった。 これで少なくとも当分はお別れになるドゥシャンベの街をタクシーの窓から眺めていると、Aさんにドゥシャ

タジキスタン・パミール旅行記16 〜パミール・ハイウェイ帰り ホログ→ドゥシャンベ〜

当初予定より一日長くなったホログ滞在の最終日。体調は依然良くないとはいえ、回復に向かう気配も多少は見えてきた気がする。ドゥシャンベに戻る車は確保が難しいという話も聞いた。明日は早めに起きて乗合タクシー乗り場に行こう。 (前回の話および記事一覧) ホログ最後の朝2022年8月18日木曜日。ホログ最後の朝は6時頃に起床した。まずは宿前のカフェに行き、朝食である。 ホログ最後の朝食 店員さんともすっかり顔なじみ(?)になったカフェでは、ミルクコーヒーと「ミョードヴィー」(ロ

タジキスタン・パミール旅行記15 〜ホログ5日目 病院再訪〜

ホログ4日目は、病院に行って診察を受け、その後薬を購入した。翌日はホログからドゥシャンベに戻る予定だったが、体調は相変わらず悪いため、もう一日ホログに滞在して休養することにした。 一方、飛行機は明後日なので、それまでに回復した状態でドゥシャンベにいなければならない。宿の部屋の中とはいえホログに1日余分に滞在できて少し嬉しいという気持ちがある一方、回復しなかった場合に飛行機をどうすべきかという不安も大きく気が休まらない。 (前回の話および記事一覧) 再び病院へ2022年8

タジキスタン・パミール旅行記14 〜ホログ4日目 病院〜

ホログでの3日目は、チョールボーグでゆっくりと過ごし、また夕方には知人のRさん宅に行って念願のパミール・ハウスを見ることができた。一方、体調のほうはなかなか好転しなかった。 (前回の話および記事一覧) 名無しの宿に戻る2022年8月16日火曜日。この日は朝から体調が優れず、朝食も少ししか食べることができなかった。Gさんと会っていろいろ行く予定にしていたが、この体調では無理そうだったので、今回は会えそうにないとメッセージを送った。数日後に再会するつもりだったのが、今後、少な

タジキスタン・パミール旅行記13 〜ホログ3日目 パミール・ハウス〜

タジキスタン共和国ゴルノ・バダフシャン自治州ホログでの2日目は、市内を歩いたり結婚式に参加したりした。一方で、体調はホログ到着以来どうも思わしくない。休息が必要だろう。 (前回の話および記事一覧) チョールボーグにて2022年8月15日月曜日。体調が万全ならホログ以外のどこかに行きたいという気持ちもあったが、朝から体調がやや優れず、ホログ市内でのんびり過ごすことにした。 朝食後、遅めの時間にキヴェカス・ホテルを出て、チョールボーグに向かった。 チョールボーグでは、ベン

パミール旅行記12 〜ホログ2日目 宿移動、結婚式〜

タジキスタン共和国ゴルノ・バダフシャン自治州州都ホログの初日は無事に過ぎ、現地の知人とも会うことができた。二日目は、宿の移動と合わせて町の再散策、また午後には結婚式に出席してみる予定である。 (前回の話および記事一覧) 宿の移動2022年8月14日日曜日。 この日は、ドゥシャンベでお世話になったAさんの従兄弟の結婚式があり、当初はAさんと一緒に参加する予定だった。しかし、Aさんはパミールに来ることができなかったため、私一人でAさんの分まで参加する予定である。 それとは

パミール旅行記11 〜ホログ初日・後編 ホログの町を歩く〜

タジキスタン共和国ゴルノ・バダフシャン自治州ホログでの初日、午前中からお昼過ぎにかけては友人のGさんと主な見どころを巡った。午後の後半は一人でぶらぶらとホログの町を歩いてみる予定である。 (前回の話および記事一覧) 対岸のジャマーアト・ハーナGさんと別れた後は、宿でしばらく休み、それから再度ホログの町を歩きに出かけた。まずは宿の前の吊橋を渡ってグント川の南側に移り、それからグント川に沿って上流側へと歩いた。 しばらく歩くと、ジャマーアト・ハーナがグント川の対岸に見えてき

パミール旅行記10 〜ホログ初日・中編 チョールボーグ、植物公園、カフェ〜

2022年8月13日(土)、ホログ到着の翌朝。宿の周囲をしばらく散策した後、友人のGさんと無事会うことができた。我々はまずはイスラム教イスマーイール派の礼拝所ジャマーアト・ハーナを見学。その後は引き続きホログ見物を行う予定である。 (前回の話および記事一覧) チョールボーグジャマーアト・ハーナの後、Gさんは「チョールボーグ」を案内してくれた。 チョールボーグ(Чорбоғ / Chorbogh)はジャマーアト・ハーナのすぐ横にあり、ホログの中央公園的な存在である。名称に

パミール旅行記9 〜ホログ初日・前編 ジャマーアト・ハーナ〜

8月12日深夜(13日未明)、タジキスタンの首都ドゥシャンベからの約17時間の旅を経て、ゴルノ・バダフシャン自治州州都のホログに到着した。ホログでは何人かの知人にも会える予定だ。 (前回の話および記事一覧) ホログの朝前日の到着が遅かったこともあり、朝は宿の部屋でしばらくゴロゴロし、その後、宿の近くを少し歩いた。 アフガニスタンの山 宿の前にはメインの通りが東西に伸び、西側の奥に見える山々はアフガニスタンである。私は元々ペルシア詩が好きでペルシア語を勉強しており、その

パミール旅行記8 〜パミール・ハイウェイ後編 アフガン国境→ホログ到着〜

タジキスタンの首都ドゥシャンベから一路ホログを目指して出発した我々の車は、ついにアフガニスタン国境まで到達した。パミール・ハイウェイの本番はここからである。 (前回の話および記事一覧) アフガニスタン国境を行く我々の乗合タクシーは谷の底部まで降り、アフガニスタンとの国境になるパンジ川沿いをひたすら走った。車道はしばらくは片側1車線の道で、車は順調に飛ばしていた。 しばらく行くと、山際が迫って険しめの道になったが、その後は再び片側一車線に歩道もついた新しめの道になり、車は

パミール旅行記7 〜パミール・ハイウェイ前編 ドゥシャンベからアフガン国境へ〜

タジキスタン(ドゥシャンベ)の2日目は、パミール・パーミットを無事受け取ることができた。また、市内のいくつかの場所を巡り、パミール出身の何人かの知人と会うこともできた。3日目はいよいよパミールに向け出発である。 (前回の話および記事一覧) パミールへ向け出発…?2022年8月12日朝。6時頃に起きた私は、軽く朝食をいただいてから荷物をまとめ、出発の準備を仕上げた。パミールに行くには、まずは「パミール行きの乗合タクシー乗り場」へ行き、そこで乗合タクシーと値段を交渉する必要が

パミール旅行記6 〜ドゥシャンベ2日目〜

タジキスタン・ドゥシャンベの初日は無事に終わった。パミール・パーミットは翌日午後の受取予定となったが、ドゥシャンベで1日時間ができたことで、市内の観光や、ドゥシャンベ在住の何人かの知人と会うこともできそうである。 (前回の話および記事一覧) OVIRへ2022年8月11日。この日は午前中はAさん宅でゆっくりとし、午後からパミール・パーミットを受け取りに行くことにした。当初予定ではパミールにはAさんと一緒に行くことにしていたが、Aさんは療養に専念し、明日は私一人でパミールに

パミール旅行記5 〜ドゥシャンベ初日〜

人生初のタジキスタンに無事到着した私は、ドゥシャンベ国際空港で知人のAさんに会うことができた。ここからまずは、パミール・パーミットを取得すべくOVIRに向かう。 (前回までの話) パミール旅行記 1 〜序章〜 パミール旅行記 2 〜準備編〜 パミール旅行記 3 〜日本からカザフスタン(アルマトイ)へ〜 パミール旅行記4 〜カザフスタンからタジキスタン(ドゥシャンベ)へ〜 (記事一覧) タジキスタン・パミール旅行記 空港からOVIRへドゥシャンベ国際空港を出た私とAさんは、

パミール旅行記4 〜カザフスタンからタジキスタン(ドゥシャンベ)へ〜

日本を出発した私は、韓国を経て無事にカザフスタンのアルマトイに到着した。人生初の○○スタン諸国入国である。ここで一泊し、翌日のフライトでタジキスタンの首都ドゥシャンベへと飛ぶ予定である。 (前回までの話) パミール旅行記 1 〜序章〜 パミール旅行記 2 〜準備編〜 パミール旅行記 3 〜日本からカザフスタン(アルマトイ)へ〜 (記事一覧) タジキスタン・パミール旅行記 アルマトイ空港周辺の朝2022年8月10日、人生初のカザフスタンでの朝を迎えた。 ホテルでの朝食後、