見出し画像

【コラムエッセイ】一般人のメンタル

今朝目覚めてデジタル時計を見たら「13:01」だった。
そんな馬鹿な!とスマホを見たら「10:15」だった。(どちらにしてもかなりの時刻)
単4電池2個で動き続けてきたデジタル時計が壊れていた。

風が轟轟窓を叩く。
昼なのに暗い。
1日がはじまったのにもう終わってる気分だ。
このメンタル、冬がきたんだと感じる。


脳が疲れてる…


なにせ昨日は情報が多かった。

KANさんの訃報。それに伴うKANさんへのコメントの数々。その多さと寄せる人々の幅広さたるや。
こんなに人望が厚かったことを亡くなってから知るなんて。存命中はあえてその交友を発信しなかっただけなのか。私が見落としていただけか。
やはり、知れる情報などこの時代でも限られている。

明るいニュースは大谷翔平選手のMVP。
そして、大谷選手の隣にいた犬。
今朝のYahooニュースで最近飼い始めた愛犬と知る。

何が嬉しいって、犬が好きだとかねてより答えていた大谷さんが犬を飼えたこと。犬と暮らせることが叶ってよかったなと微笑ましく思った。
反面レディー・ガガの愛犬が誘拐された事件を思い出し、世界の人気者である大谷選手の愛犬ともなるとおちおち犬と散歩にも行けないんじゃないかと、ふと物騒な心配がよぎった。
こんな発想自体、とても寂しいことなのだが…。
そんなことが起こりませんようにとただ願う。それしかない。
そして、影響力のすさまじい大谷選手に、動物愛護の普及を期待してしまう。
大谷選手の一言やアクションで社会の声も高まりもするし、意識も変わっていく。


影響力…
持つ者の重責と負わせる者の認識。


そして、ツイッターで目にした「羽生結弦離婚」のインパクト。

最初、「え?」となり「ん?」となった。
WEBの誤植は何度も見てきたから結婚の間違いじゃないの?と。(最近過去の記事が再びまんまアップされることがあったので)
でも、離婚で間違いなかった。
この前結婚発表したばかりなのにどうした?となる。外部の部外者が余計なお世話だが、本人の公式アカウントから発表し発信されていたから仕方あるまい。そうなっても。

理由は(かなりまとめすぎた表現だが)一般人のお嫁さんへの度が過ぎた干渉行為。である。

この「干渉」というのはマスコミ?パパラッチ?の追い回し。あと、ストーカーじみた行為というのは行き過ぎたファンも中に入っているだろう。

羽生結弦がスターだから、スターすぎるから、そのお嫁さんもターゲットにされる。
あたたかく見守る…この認識、千差万別なのか…。
羽生氏と結婚することでどんなに低く見積もっても被る精神的疲労はゼロではあり得ない。
その上で、その上での話だが…

このお嫁さんが一般人であるということがとても大きい。

改めて、タレント(スター)と一般人のメンタルは違う。
もちろん、タレント(スター)だって同じ人間だから心も病む。
に、しても一般人のメンタルは文字通り一般人の容量なのだ。

一般人がある日突然四六時中カメラのレンズを向けられる生活を強いられたらそりゃあ病むさ。
病んで当然。

一般人といってもピンからキリまでだし、極端だが表に露出したくてたまらない一般人も中にはいるだろう。

一般人のメンタルのキャパの基準は置いといて、今回、羽生氏が離婚を決意した理由はそんな一般人の嫁が少なからず心にダメージを負っている状態が続いていくことに耐えられないと、大切に思うからこそ別れた方が相手の為だと離婚に至ったということらしい。

んー。それもひとつの形か。
私は羽生結弦という人物の何を知っているわけでもないからわからない。
ただ、完璧主義で決めたことは突き通す(貫き通すともちょっと違う)一徹なところがあるように思う。
こうだと結論付ければもうひかない。
夫婦で話し合っての離婚であろうし、円満離婚ともまた違うが(そもそも円満離婚なんてないと思っている)お嫁さんのメンタルを守るための離婚なのだろう。

ん〜…。なんだろう。何かモヤモヤする。

近年、外を歩けば多くの人がスマホのカメラで身構えている。
空を撮る者、花を撮る者、建物を撮る者、人を撮る者、動画を撮り続けて歩く者…。

どこもかしこもカメラマンだらけ。

レンズ恐怖症なんて言葉が思い浮かんだが、実際そんな言葉あるかは知らない。
ただ、レンズを向けられることに抵抗を感じる者もいることだけは明らかだ。
私もそう。

まだ、ガラケーしかない時代、それなりの写真を撮るならデジカメという時代があった。
もっと遡れば写ルンですやポラロイド。
携帯電話にカメラ機能が搭載されていない時代はもっと心穏やかに外出出来ていた気がする。
カメラのレンズを向ける行為は非日常よりだったからだ。

別に私は有名人でもないただの一般人なのだが、それでもカメラを向けられるって気持ち悪いのだ。
昔(先述した携帯前の時代)はそんなことなかった。
写真撮るよーとなればはしゃいで向かっていったくらいだ。
だが今は違う。
どこの誰かも知らない人のデータに収まりモラルのない人はそれを何かしらにアップする。

たまに、SNSでニュースやテレビの一コマを切り抜いて貼ってある投稿を見かける。
その背景と化した人の中でもばっちり一般人の顔が写っている。もちろん許可などない。その人はきっと知らない。知ったらどう思うだろう。
その使われ方、ネタが下世話で低俗ならば尚更その画像に巻き込まれて気持ち悪いだろうに。

昔は天気予報の後ろでピースをする映り込みが普通にいた。
今、その光景は少ない。
悪目立ちすれば晒される。
そんな時代だ。

だから、やたらめったら映り込みたくないと思うのはおかしなことではなく、当然ではないだろうか。

一般人のメンタルは脆いのではなく、それが真っ当ともいえなくはないだろうか。

改めて、有名人はすごいと思う。
それも有名税だよ…なんて通用しない時代だが。

大谷さんのレベルになれば超越している気もしなくはないが、彼も人の子。自由の制限は辛い。辛くないわけがない。
犬の存在ですら犬種は?関係性は?と、騒がれる。
スターのさだめ?
にしても…ではないか?

私にも憧れるスターはいる。
そう思われているスター側の人は迷惑かもしれない。
そんな迷惑をかけてはいけない。
思う側も節度を持たねばと自戒を込めて胸に刻む。

土曜日。
テレビの明かり。
暗い空。
いっちょ前の冬が来る。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?