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ゼロから「1」を生み出す時間術

世界的に著名な作家である村上春樹氏は朝の4時から仕事を始めて、その仕事を夕方まで続けるという。

夕方以降はもっぱらランニングに費やし、夜は早めに寝るようにしているそうだ。

この話から、あなたは成果を生み出すために何が必要だと思うだろうか?

「早起きして早く寝ること」

単純に考えれば、そういうことになるだろう。確かに、健康的に過ごすにはいいだろう。

しかし、朝よりも夜の方が活動的になる人もいることを考えれば、必ずしも早寝早起きがいいとはいえない。

創造的に活動し成果を出すためには、もっと違う何かが必要なのだ。

1日を4時間ごとに6分割する

そこで私は24時間を4時間ごとに区切って考えることにした。

24時間を4時間ごとに区切ると、ちょうど6つのまとまりが出来上がる。

その中でごく普通の人が最も集中できるのは「たったの一回」だけだ。

私の場合は朝の6時ぐらいから10時くらいまで。先の村上春樹氏の場合なら、朝4時から8時の間ということになるだろう。夜型の人は夜の10時から夜中の2時にあたるかもしれない。

いずれにせよ、われわれが最も集中して創造できる時間は限られている。

最高に創造的になっている状態「MAX 1」

そのたった一回だけのその時間帯のことをここでは「MAX 1(マックス・ワン)」(最も創造的になれる状態)と呼ぶことにしよう。

私たちは「MAX 1」の状態が終えると、「MAX 2」(1日のうちで2番目に創造的な状態)、「MAX3 」(1日のうちで3番目に創造的な状態)と徐々に集中力を下げていき、創造的な力が少しずつ衰えていく。

ただし、すぐに創造的な力が失われるわけではなく、あくまで徐々に失われていくだけだ。

「MAX」の状態に合わせて創作する

「MAX 1」の次の段階である「MAX 2」の場合でも私たちは十分に創造的に活動できる。

人によっては「MAX3 」でも創造的に活動できるだろう。

しかし、いずれにせよ、「MAX 2」や「MAX3 」の状態は「MAX 1」の状態ほど創造的ではない。

それならば、私たちは「MAX 1」の状態をより有効的に使うように心がけた方がいいだろう。

「MAX 1」の状態にどのように過ごすかで成果は大きくことなってくる。

また、「MAX 2」でするべきことと「MAX3 」以降でするべきこととは異なってくる。

私たちは「MAX」の状態に合わせて創作するべきなのだ。

「MAX 1」で決してしてはならないこと

普通の人が「MAX 1」の状態でも創造的にはなれないのはなぜだろうか?

その疑問の答えは、「MAX 1」の状態で具体的に何をしているかを調べることで明らかになる。

朝に「MAX 1」を迎える人は自分の行った行動をつぶさに振り返ってみてほしい。

おそらくたいていの人はメールチェックやニュースサイトのチェックなどをしているのではないだろうか。

人によってはネットではなくテレビをつけて朝のニュースを観ているかもしれない。

私の場合は、ちょっとした休憩時間にブログやSNSのチェックをしていた。

だが、このような行動は「MAX 1」の状態では決してするべきではない。

すでに述べたようにごく普通の人が「MAX 1」の状態を維持できるのはせいぜい一日に4時間ほど。たったの1回だけだ。

その貴重な時間を創造することと関係のないことに使うべきではない。

メールチェックやニュースサイトのチェックにかける時間は2分で十分だ。

くわしく読みたい記事があったのなら、「MAX3 」以降に読めばいい。

最も創造性の高い仕事を優先する

何もない状態から小説を書くことと、ある映画についてのコラムを書くことはどちらも創造的な仕事である。

だが、同じ創造的な仕事でも「小説を書く」ことの方がはるかに創造性の高い仕事だといえる。

なぜなら、何かについてのコラムを書く場合、何らかの資料を参考にすることが多く、そこではある意味、客観的な要素も多分に含まれることになる。

一方、ゼロから小説を書く場合はそうはいかない。今まで習得した知識やテクニックがあるにしても、ストーリーそのものは完全にオリジナルで生み出さなければならない。

その際に手助けになるものは自分の想像力以外に何もない。

「MAX 1」の状態で取り組むべき仕事はこのように最も高い創造性を必要とする仕事である。小説を書くことと、映画のコラムを書くことのどちらを先に行うべきかといえば、それは迷うことなく小説を書く方だ。

映画のコラムを書くのは「MAX 1」の後、つまり「MAX 2」以降で十分である。


<次回予告>

次回は今回紹介した「MAX 1~3」の考え方をもとに、どのように作業を進めていくべきかを紹介する。一般的に用いられている方法と、本当に創造的な人の作り方(作業の進め方)というのは実は全く異なっている。それは個々の個性を超えてある共通点があると私は考えている。

続きはこちら。

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※今回の記事はこの記事の続きである。

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