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「英国王室が愛した花々、シャーロット王妃とボタニカルアート展」を訪れて。 古きものと新しきもの!

この11月下旬、東京都港区白金台の東京庭園美術館で開催されていた「英国王室が愛した花々」と題する展示会を訪れてみた。

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私がこの展示会を訪れた理由は、ひとつは、つい数年前まで、私が仕事の事務所を設けていたのが、白金台で東京庭園美術館のすぐそばであったこと。

もうひとつは、サラリーマン時代の若い頃、初めて海外駐在として赴任した先が、英国ロンドンであったことの二つの理由であった。

私も在英時、訪れたことはあったが、英国王立植物園「キューガーデン」は、ロンドンのテムズ河畔にある広大な敷地にある世界を代表する植物園といわれている。

本展示会は、英国のキュー王立植物園所蔵のボタニカルアートを中心に、18〜19世紀に制作されたといわれるおよそ100点ほどの作品が展示され、キューガーデンの発展に貢献したシャーロット王妃を中心として、英国における植物画や自然科学の発展の歴史をたどっているものである。

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また、会場には植物画だけでなく、シャーロット王妃が愛したといわれる王室御用達のウェッジウッド社など数々の陶磁器や当時の複写機なども並び、英国で植物画や自然科学が栄えた背景に啓蒙思想や産業革命による近代化という側面があったことがうかがわせる展示構成となっている。

時代が大きく変革していく中で、英国において自然科学や植物画がどのように発展し、どのような歴史的背景を歩んできたのか、その変遷をたどりながら、古きものを大切に育むことの大切さを改めて教えられる展示会であった。

また、本展そのものの素晴らしさと開催場所である武蔵野の面影を残す国立自然教育園に隣接する東京庭園美術館の持つ雰囲気が、まさにピッタリマッチしているように感じさせる空気感がここにあった。

また、港区白金台と英国ロンドン、時代差はあるものの、両地とも私の人生にたくさんの善き思い出を与えてくれた、決して忘れることのできない地である。

そして「古きものから今を観る」「現代から古きものを観る」、そこに何かの繋がりや必然性を感じさせてくれた、私にとってとても感慨深い貴重な時間であった。

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