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【 レストラン情報 】最古のパスタ ☆「チチェッリ・エ・トゥリエ」

<イタリア旅行記(2019年夏・南イタリア横断)no.7>

今回の旅・初の食事は、レッチェ(Lecce)で滞在するB&Bのお薦めレストランに伺いました。

実は、ここプーリア州(Puglia)で、絶対食べておきたいお料理がありました。
「チチェッリ・エ・トゥリエ(Ciceri e trie)」
サレント地方(Salento)、現プーリア州で、12~13世紀頃には、もう食べられていたと言われている、所謂「リチェッタ・アンティカ(Ricetta Antica )」。
古い、古いお料理、イタリアパスタの原型とも言われています。

このお話を、B&Bオーナーさんにお伝えしたら、だったら絶対、このレストランで食べなきゃ!と、ご紹介頂いたのです。

開店と同時に入店。
早速、お料理を頂きます!
まずは、前菜から。

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「アンドリア産ブッラータチーズのサラダ」
( Insalate di Burrata di Andria )

最近、日本でも認知され、人気になっている「ブッラータチーズ」。
モッツァレラチーズの中に、生クリームが入っていている濃厚フレッシュチーズです。

特に、プーリア州のアンドリア産は、I.G.P(Indicazione Geografica Protetta)。
「地理的表示保護」の品質保証を受けているので、こちらも食べたいと思っていたのです。

すっとナイフを入れると、ジュワ~っとクリームが出てきて、ひとくち食べると、濃厚なクリームが口の中に広がります。
う~ん、美味しいです。

このブッラータチーズ。
作り立てが一番美味しくて、段々、日が経つと、中のクリームが固くなっちゃうのですよね。
最初の一皿で、地元のブッラータチーズを食べれて、スタートから嬉しい限り。

そして、いよいよ、こちら!
「チチェッリ・エ・トゥリエ(Ciceri e trie)」です。

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「チチェッリ・エ・トゥリエ(Ciceri e trie)」

1cm幅のロングパスタ・タリアッテッレを半分は茹でて、半分は油で揚げて、それらを煮込んだひよこ豆(エジプト豆:ceci)と和えた一皿です。

「tria / trie」は、乾燥パスタ以前に存在していた生パスタの、当時の総称で、「タリアーレ(Tagliare):切る」というイタリア語の動詞が原型とも言われています。

この「チチェッリ」、想像していた以上、本当に驚くほど美味しくて。
一切、肉類を使わなくて、この旨味、深み、凄いです。

素朴でありながら、このような料理が、今のイタリア料理の起源のひとつ、パスタの原型で、何百年も前から作られ、代々伝えられてきたと思うと、
その、とてつもない ‟ イタリア料理の底力 ” をひしひしと感じて、痺れてしまった私です。

この旅の初めての食事から、ノックアウト!
長時間の移動時間の疲れも、吹っ飛んじゃいました。

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