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犠牲者面して正義振りかざす人たちについて

「こんなバカなメッセージ来たんだけど、これって私が悪いの?」

みたいな投稿をTwitterでよく見かける。

わざわざ相手が送ってきたナンセンスなメッセージやコメントのスクリーンショットを張り付けてのツイートだ。

確かにその画像に映ったコメントはナンセンスで、100人中100人が「これはあなたが正しい。このメッセージをしてきた奴の頭が悪い。」と言わざるを得ないような内容だ。ここでは確実にツイートした人が「被害者」で、画像に張り付けられた頭の悪いメッセージを送ってきた人が「加害者」だ。

でも、正直、

「こんなコメント来たんだけど、これって私が悪いの?」ってツイートする人もなかなか性格悪い。

だって、100%「あなたが正しい。あなたは被害者だ。かわいそうだ。」って言われることを見越したうえでツイートしてる。本気で「これって本当に私が悪かったのかな?この人を傷つけちゃったのかな?」なんて心配して大衆に質問してるとは思えない。自分に変なメッセージを送ってきた奴を公開処刑したいだけだ。仕返ししたいだけだ。メッセージの名前部分は黒塗りにされてるから他の人々が誰か特定することは無いけど、メッセージを送った本人は自分が送ったメッセージが公開され、多くの人から非難を浴びていることに確実に気づく。そしておそらく憎悪し新たなメッセージを送りつけるか、現実世界で他人にアタったりするのだろう。とにかく負の連鎖が起きるだけで、ツイートした当人の承認欲求が満たされる以外良いことは一つもない。

仕返ししたくなる気持ちはもちろん分かる。ムカつくメッセージ送られたら誰だってカッとなるし相手を傷つけ返したいという感情も沸き上がるだろう。でもだったら相手に直接言えば良い。わざわざ不特定多数の人間に「ねぇ、これって私悪くないですよね?ね?ね?コイツが悪いですよね?ね?ね?」なんて同意を求める必要はない。

このツイートだけでなく、多くの人が”確実に賛同を得られること”を言ってそれに思った通りの賛同を得て満足感を得ててなんだかなと思う。

ちょっと前だと、YouTuberのバイリンガールがコロナ禍で世界が大変なときに海外へ行くみたいな発言をしていて炎上していた。そこに書かれたコメントの数々は、「コロナ禍で多くの人がガマンしてるのに無神経ですね・・・」みたいな趣旨のものが多数だった。コメントの多くはいかにも自分が傷ついた被害者であるかのような調子で書かれていた。多くの人が外出を我慢しているのは事実だし、海外に行けたくても行けない人はいるし、会いたい人に会うのを我慢している人もいる。だからそういうコメントは正しいと言えるかもしれない。それに対して「他人は他人だ!私はやりたいことやって行きたいところに行く!」なんて反論したらそれこそ非難轟轟だろう。コメントをしてる人たちはきっと、自分たちはまともなことを言っている、バイリンガールが不謹慎だから制裁をうけて当たり前だと自信満々にコメントしてるんだろう。が、いくら正しいことを言っていたとしても、じゃあその正しさを武器に人を傷つけていいのか。たしかに最初はバイリンガールの配慮が欠けていたかもしれないと思ったが、そのコメントの数々をみて、もうどっちが悪でどっちが正義なのか分からない。

いかにも正しくて正義のようなコメントをして他人を貶める人々が多くて、ため息が出る。

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