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花相の読書紀行№.135『時には懺悔を』

代理教官、探偵・佐竹の憂鬱

 【時には懺悔を】/打海文三
<あらすじ>
佐竹は、数年前に退社した大手の探偵社アーバン・リサーチの元上司・寺西に頼まれ、探偵スクールのレディース一期生・中野聡子の代理教官をすることになる。
その日の実習は、やはりかつての同僚・米本の探偵事務所に盗聴器を仕掛けることだったが、事務所に忍ぶ込むと、そこには米本の死体が転がっていた。
佐竹は中野を助手に、米本が殺された謎を調査していくが、やがて過去に起きた障害児の誘拐事件の真相に迫っていくことになる…。
濃密な親子の絆を描く、感動の物語。大傑作ミステリー。

★感想
ベテラン探偵“佐竹”が新人探偵“聡子”の研修中に同業の探偵の殺人現場に遭遇するところから始まるミステリー。
障害児童をテーマにしているけれど、さほど重苦しくもなく、飽きずに最後まで一気に完読。

ただ、聡子の性格が最後まで今一好きになれなかった。
“ずけずけと思ったことを口にし、ただ鬱陶しいだけの生徒、こんな女はなかなか居ない” と思った私は、ジェネレーションギャップによるものだったのかもね。
とは言ってもストーリーは楽しめました。
もしかしたら、こんな聡子だからストーリーが活きたのかも?

最後は‥‥結局何が一番良かったのか?って思いながらも、切なく静かに終わっていきます。

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