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第九十六回 Vo 将 |将さんの言葉紡ぎ「水が落ちゆく時に振り返ること」

みなさまご機嫌麗しゅう。

近況といいますか、今日はついにメンバープロデュース最終章

虎曲「虚空」がリリース(Youtube公開)されます。

アリス九號.というバンドは決められた音楽性の元に集ったメンバーではないので(いわば魂というか、深いところでコイツと一緒にやりたい!というノリで集まった)、今回はそれをあえて活かす形でバラバラをやり切る方法で表現しました。

5人バラバラって本当はわかりづらいし、追いかけづらいのかもしれない。でもそれこそが俺たちの強みなんじゃないかと思っています。

でも、不思議な事にバラバラな事を思いっきりやると、自分の好きな事が浮き彫りになってくるのが不思議なところだよね。

最近は自分が死を迎える時に振り返って「アリス九號.をやっていたときの人生」をどう振り返るのか、客観的に考えるようになりました。

最初の3年はとにかく売れたい、有名になりたいっていうのが先走ってて良い意味でも悪い意味でも勢いがあった時代。

4〜10年目まではミュージシャンとして、深く音楽に向き合うように努力していたし、逆にその環境を作ってくれる事務所に頼りきっていた時代。(音楽以外のビジネスとか社会の仕組みとか何も知らなかった笑)

11年〜現在は自分たちで一人ひとり社会人として、音楽の力でエンタメを楽しんでいただいて、それをお客様に直で届けられることを学んで、楽しんだ時代。

メンバーと最近話をしました。

「もう、いつ解散しても後悔しないような音楽を、いまやろう」

これはとても語弊があるんですが、好きな音楽をやってこなかった訳じゃない。ただ、ファンのために、とか、どうやったら喜んでもらえるか、みたいな所をメンバーの性格が良すぎるので、考え過ぎてしまう部分がある。で、それがどうしてもクリエイティヴとして「顔色を伺って作っている」部分が出てしまっている時もあるのがアーティストとして悩むところなんですよね。

どのやり方も正しいし、間違いとかないんだと思う。初期衝動に近い手法で創作をしたらどうなるのか?っていうのをこれからのアリス九號.はチャレンジしていくんだと思います。

というか、このループは活動中何度もある気がするな……(笑)

まとめると、<今のアリス九號.のファン、仲間、NUMBER SIX.だったらどんな俺たちも愛してくれるんじゃないか>なんて感覚をより強く感じられている、充実した活動を最悪に近い状況下でもさせていただいている。そういうことだと思います。

未曾有のパンデミックでバンドとかライヴの概念が壊れて要らなくなるような時代で。変わらずこうして触れてくれてありがとう。

で、ここからは「じゃあお前の初期衝動はなんじゃ?」に答えていこうと思います。

一緒に楽しんでいただけると嬉しいです。

歌人原点

1.氷室京介(様)

ウチの両親がBOØWYのファンなんですよね。んで、小学校低学年?幼稚園ぐらいからずっと何度もBOØWYのビデオを見せるんですよ。そりゃ息子バンドマンになるという話ですよね。俺の人生初めてのライヴは大塚のCAVEっていうライヴハウスで15歳の時。その時もBOØWYの「ON MY BEAT」演りました。

2.hyde(様)

オーキド博士の声が聞こえるね。「そりゃそうじゃ」

神ですよ神。マイジーザス。今ならモードとグラムとニューウェーブとプログレの融合された世界観とメンバーのカリスマ性に魅了されて好きでしたったって理論的に説明できるんだけど、当時の俺は「ンキャァァァァァァ!!!ハイドゥサァン!」という感じでしたので「これが格好いい男なんだ」と擦り込まれた原点ですね。このライヴはわたくし行っておりました。

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限りなく2次元に近い2.5Dロックバンド、アリス九號.のオフィシャルnoteです。 毎週メンバーがリレー形式でオフィシャルnoteだけの…

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