京都盆地はフライパン 祇園祭の火
梅雨前線が北に抜けた7月15日、京都駅に着いたのは正午ごろだった。週末の京都盆地は熱と湿気に包まれてさながら透明なガラスのフタをかぶせられたフライパンのようであった。宵山見物に誘ってくれた友人の予定を待つ間、蒸し焼きにされながらも外を歩いた。京都の空にはじっと夏の雲が浮かんでいるが日差しを遮ってはもらえなかった。昼飯の店を探して食べ、東本願寺を見学した。
祇園祭の起源は無病息災の祈念であり、京都の真夏特有の高温多湿を背景とする感染症の大流行が動機にあったようである。この暑さ