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1-2. 三味線の種類

皆さんは三味線についてどれくらい知っていますか?
日本の伝統楽器?猫の革が使われている?高級?
僕は三味線を始めるまで何一つ知りませんでした(笑)。

一口に三味線と言っても3種類。さらに細かく分類すると10種類ほどにもなります。
まずは以下の3つの三味線についてシェアしていきましょう。

●細棹三味線(長唄)
●中棹三味線(地歌・現代曲)
●太棹三味線(津軽)


◎細棹三味線(長唄)

大きく分けて3つ、細棹、中棹、太棹とあるのですが、その名の通り「棹」と呼ばれる部分の太さで分類されます。棹とは長い木の部分、左手で音階を調節する部分のことです。

細棹三味線は一番棹が細い、華奢な三味線です。津軽三味線のような豪快な音とは違いますが、繊細で芯のある音が魅力です。

細棹三味線は主に長唄というジャンルで用いられます。(以下、長唄三味線とする)一番わかりやすいのは歌舞伎の伴奏だと思います。唄い手と弾き手に分かれて演奏します。

個人的な感想なんですけれども、僕が一番好きな三味線のジャンルです。一言で良さを言い表すと「演奏技術が他のジャンルと別次元」です。演奏する側から見て、素直に尊敬します。三味線はギターのような「フレット」がないので、正しい音を出すのが非常に難しいです。後に書くのですが、学生サークルでの現代曲の演奏、津軽三味線の演奏では多くの人が左手を見ながら弾いています。しかし長唄の演奏者は全く左手を見ません。というかひたすら前を見て弾いています。基本的に楽譜もなしで、何曲も続けて演奏します。他にもたくさんすごいところはたくさんあるのですが、かなり長くなるのでまた別の記事で…


◎中棹三味線(地歌・現代曲)

中棹三味線は僕自身がやっているジャンルです。
多くの大学サークルでやっている三味線はこのジャンルだと思います。

その名の通り棹が中くらいの太さで、音色は柔らかな響きで色っぽさのある音です。(この記事のトップ画像の三味線が、僕の愛用している中棹三味線たちです!)

中棹三味線の主なジャンルは地歌と現代曲です。基本的に大学生サークルで演奏するのは多くが現代曲です。またこの三味線の一番の特徴は、箏や尺八といった他の楽器と合奏する点です。有名どころではお正月によく聞く「春の海」は箏と尺八の合奏曲です(三味線はありません(笑)。)。他には「六段の調べ」ですね。こちらはちゃんと三味線もいます(笑)。

またもう一方の地歌というジャンルは弾き歌いです。二、三年前に放送した朝ドラ「あさが来た」で白岡新次郎役の玉木宏さんが弾いていた三味線のジャンルですね。やったことがある人は分かると思いますが、楽器を演奏しながら唄うのは難しいです…この地歌というものは大変歴史があるのですが、演奏人口が減少しています。ただでさえ弾くだけでも難しいのに、その上唄も歌うので、なかなか敷居というか難易度、何より唄うことに抵抗がある人が多いんですよね…

僕は大学のサークルで現代曲をはじめ、その後さらに三味線を極めるために、師匠に弟子入りしそこで地歌をはじめ、なんとか師範になりました。唄はまだまだ練習中で未熟なのですが、三味線の方はほんの少しだけ自身があります!実際、僕はかなり、滅茶苦茶、音痴(耳も歌もリズムも)だったので相当苦労しました。ここらへんの話もまた別の記事にしますね。


◎太棹三味線(津軽)

一番皆さんに馴染みがあるのがこの三味線だと思います。最も棹が太く、特徴的なのは胴、皮が貼ってある部分ですね、胴がめちゃめちゃ大きいです。さらに糸巻きと言われる部分も大きい。けれどもギターでいうところのピック、撥は小さいです(笑)。

津軽三味線が有名になったのは吉田兄弟の影響が大きいと思います。最近ですと和楽器バンドですね。蜷川べにさんが弾いているのも津軽三味線です。

音色はベンベン!!と豪快な音と迫力が特徴的です。弾くというよりも、撥で「叩く」といった感じでしょうか。耳でも楽しんで、目でも楽しめる。そういった三味線です。

太棹三味線は先ほどからも言っているように津軽が一番有名です。他にも義太夫や浪曲もありますが、これもまた別の記事で…

津軽三味線は全国的にも有名で、最も人気のある三味線だと思います。子どもや学生、社会人からお年寄りまで幅広い方に人気です。やはり大音量で迫力もあり、見てても楽しいので、はじめたい!やってみたい!という方が多いです。基本的にかの有名な「じょんがら節」をはじめとする津軽五大民謡がメインの曲ですが、現代の曲をアレンジして動画にしている人もたくさんいますね。汎用性の高い三味線だと思います。



以上が基本的な三味線の種類です。ここには書きませんでしたが、他にも民謡や小唄などたくさんあります。僕は三味線が大好きなのでいろいろ書きたいのですが、まだまだありすぎるので今回はここまで…ということで…

より多くの人に三味線の良さ、魅力を知ってもらいたいです。
またよろしければ今後の記事も是非!!

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