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仲間



僕の仕事はエディトリアル・デザインをメインとしたグラフィック・デザインということになります。
エディトリアルとは編集モノという感じの意味で、主に編集された誌面のデザインに従事するデザイナーを「エディトリアル・デザイナー」と言います。

一口にエディトリアルと言っても、エディトリアル媒体には色んな媒体があります。
主なもので言えばまず雑誌や書籍ですね。
これは主に出版社からの仕事依頼になる案件が多いです。
そしてカタログやパンフレットですね。主に商業施設やメーカーが商品やサービスを広報するために制作されるモノです。
これらはメーカーや広告代理店、制作会社からの依頼がメインになりますね。
次に企業や団体や自治体が発行する広報誌など。
こちらも団体や自治体、もしくは代理店や制作会社などからの発注となります。
どれも、内容を構成して編集する人を必要とする案件なんですね。
なので僕からしたら編集者や、あるいは僕側についてくれるディレクターはやっぱり「仲間」なんですよ。
しかもクリエイティブにおいてとっても大切なね。w

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僕は元々、雑誌をメインとした、しかもグラフィック・マガジンをメインとしたデザイナーとして15年以上生きていました。
なので今でも自分のことを、誇りを持って「エディトリアル・デザイナーである」と言えます。
でも、ここ10年ほどは雑誌のデザインをする機会が減り、主に広報誌やカタログなどの制作をする機会が多いのですね。
ラフやアイデア出しはもちろんのこと、撮影の手配や香盤表作りから何からすべてに関わることもあります。
もちろんクライアント側で撮影関係の手配や台割などを作ってくれる出版形式のやりとりがある場合もありますが、中には基本的にコピーも含めてクリエイティブのすべてを任されることも多いのです。
つまり大切な「仲間」が1人もいない状況でデザインをしないといけないケースも多々あるのですよね。

まあ、はっきり言って、求められることが自分の能力を超えてる場合もあるわけでね。(笑)
僕はデザイナーになって15年以上の長きに渡り雑誌界隈で仕事をさせていただいてた訳なのですが、手描き指示のキャプション程度の原稿を僕が打っていたら「デザイナーに打たせてるのか?お前なにやってんだよ!」と編集者が編集長に怒られるような環境でデザイナーをさせていただいてきたわけでね。ありがたいことに。笑
なので、真っ赤っかの赤字修正指示の殴り書いた修正分を、デザイナーであるこの僕が苦手なタイピングでコチコチ打つなんて、誤字脱字も甚だしい恐ろしい状況になること請け合いなのに、それをやらないといけない現場がたくさんあることに辟易する訳なんですよね。我

雑誌の編集長とデザイナー兼務というのを経験いてきたこともありますけれど、自分が編集もデザインもやる、という状況自体は初めてじゃないんですけれども、雑誌の編集長とデザイナー兼務という状況とはまったく違うんです。
カタログって、基本的にはクライアントありきなわけで。
時に僕のかっこいいセンスとかイケてるとされてきた感覚はむしろ邪魔になることもあったりしてね。
雑誌の場合は僕のカラーを前面に出せばいいんだけど、カタログはクライアントが求めてるものに整合性をつけて提案して調整をしてゆくという作業が根幹なわけでね。
そこにはデザイナーとしてのセンスは求められても個性はまったく排除されることがある世界です。
なので、文字打ちから編集的な作業、さらに思うようにさせてもらえないデザインが絡む業務の進行では、まあとってもとっても難しい世界なんだと痛感する日々を送るわけなんですよね。w w w
なので今まで25年以上「エディトリアル・デザイン」に関わってきて、ここ最近10年ほどは特に、その「エディトリアル」には欠かせない「編集者」や「グラフィック寄りのディレクター」のありがたさを身に染みて感じている次第です。

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今年はまた、以前のように、編集者さんやクリエイティブ側についてくれるディレクターさんからのALOHA DESIGNの木ノ下さんへのお仕事の相談が相次いでくれればいいのになと思うのです。笑
僕のセンスや個性を求めて、クリエイティブを期待されてのご指名はやっぱりとっても嬉しくて。w
ここ数年、クリエイティブ的には若干やさぐれた人間に成り下がりつつあったので(笑)、僕と会おうとしてくれる編集者たちの存在やその時間はやっぱり「仲間」と話してる感が満載で。w
僕を未だに求めてくれる編集者たちやディレクターさんたちに改めて感謝を伝えたいと思います。
一緒に出来るなら頑張っちゃうよ!オレ! みたいな。w

一緒に仕事をするとかしないとかだけじゃなく、
僕を知ってくれてて僕を認めてくれている人たち、
あるいは僕自身が必要としている人々との関係はすべて大切です。
そういうことも大切にしながら生きてゆこうと心から思います。
僕が僕であるためにどうしても必要なことですから。

敵からの攻撃をかわしつつ、
なんとか生き延びて、
みんな仲間の元に集おうじゃありませんか。!w



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