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令和6年の春、わたしは笑って生きている。【絶望したある春の話】

数年前の春、わたしは大人になって初めての大きな喪失を体験した。


ちょうど桜の咲く頃で今日みたいに寒い春だった。


まだ実家に住んでいて、話すことも辛かったのでお母さんにも事情を打ち明けず苦しんで

娘の突然の変化に親を不安にさせてしまった。


食事が喉を通らなくなって瞬く間に痩せていった。

常に吐き気がして、フリスクを噛んでいないと日常生活が送れなかった。


テレビから聞こえる笑い声が耳障りでつけられなくなって、音楽もわずらわしい。


桜が灰色に見える…。


「世界がモノクロに見える」なんてよくある表現が、本当に自分の身に起きた。


朝起きるたびに「現実だった」って絶望した。


寄り添ってくれた友達に「人生でこれからもこんなに辛いことが起きるんだよね。
耐えられないよ…」って呟いた。

友達は「そうだね…ペットや親が亡くなったりまだあと何回かあるね…」と答えてくれた。


その時のわたしは「これから先の人生、桜がこんなに悲しい記憶とセットになってしまうのか」と嘆いた。

そこからのわたしはまあ酷いものでその現実から逃れるために

異性に逃げたり、そこでまた新たな問題や依存を起こしたり…。

あの年の春がわたしの波瀾万丈の幕開けだった。


これまでの記事で書いてきたように、色んなセッション、カウンセリング、講座を受けまくったり

本を読みまくったたり、自分を癒すことをたくさんたくさん試したり、

あらゆる手を尽くして時間を過ごして、

転職もして引っ越しもして…


気づいたらトンネルを抜けていたんだ。


気づいたら色んなことが大丈夫になって、幸せな人を「幸せそう☺️」と思っても
卑屈になることは無くなった。


今日の空気の匂いが、あの春の匂い過ぎてすごく感傷的になったけれど

今のわたしにはその感傷も甘くて美しい。


どれも「あんな経験したくなかった」とは思わない。


全部が今のわたしを形成する大事な要素のひとつ。


今のわたしはまたひとつ喪失を味わったけれど、

もはや「悲しみじょうず」となったわたしはその甘美な感傷をかみしめてこれからまた頑張る糧にしようと思えてる。


だからね、大丈夫。


絶対に大丈夫だよ🌸☺️💓


あなたが今持ってるその悲しみ苦しみ絶望は、何かをとても愛した証。


いつかきっと、とても美しい思い出に変わるよ。


だから今は自分に優しく優しく過ごそうね。


今夜も夜がきたね。


あなたもわたしも、優しい夜を過ごそうね🌉


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