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ep.8 さよならデンマーク!3か月間ありがとう@JKの北欧フォルケホイスコーレ留学

ついに日本に帰国しました。
3か月、ほんとあっという間だったな~
なんだか、今でもあれは夢だったんじゃないかと思います。
でも、デンマークで学んだマインドや価値観は私の中で生きていて、やっぱり現実だったんだなと毎日気づかされています。

~My profile~
トビタテ留学JAPANの支援を受けて、
デンマークに留学している高校2年生。
Ungdomshøjskolen ved ribeというフォルケホイスコーレに
3か月間いました。
テーマは「子どもの精神的幸福度と教育」

フォルケホイスコーレとは……
全寮制、成績・試験なし、探求的な学びを行う北欧独自の教育機関。全寮制。ギャップイヤー中に通う生徒が多い。

Halloween party

まずは、帰国前最後のパーティの話から。
11/3にハロウィンパーティがありました。なぜ10/31にやらなかったかというと、理由は単純。
金曜日以外にやると、みんな二日酔いで次の日授業に来なくなるからです。

パーティはディナー後すぐ始まるので、みんな仮装した状態でご飯を食べていてカオスでした😂

海外でのハロウィンはもちろん初です。デンマークは街並みやお店などを見る限り、それほどハロウィンに興味がないのかな?と思っていたのですが(むしろ10月からクリスマスシーズンらしい)、パーティでは思ったよりしっかり仮装しててびっくりしました。

日本人は、可愛いorかっこいい仮装をする人が多いイメージですが、私の友達はみんな本気で怖い仮装をしていました。

キャラを再現するために顔に塗料を塗ったり、洗えば落ちるスプレーで髪を染めたり、かなり気合入ってました。

数日前から、
「あなたはどんな仮装をするの?」
「私はまだ秘密!」
と情報戦が繰り広げられていて、ハロウィンに対する熱意が伝わってきました。

私は、当日までなんにも考えていなかったので、とりあえず壊れたお人形さんみたいなメイクをしてごまかしました。
どうせやるなら、もう少し前から考えて衣装とか買っておけばよかったなと思います。

先生たちもガチ仮装していました。なんなら生徒よりもはしゃいでいたかもしれない。

カメラに向かって中指を立てるファンキーな先生

私は、もうすぐ帰るから記念になるかなと思っていろんな人と写真を撮っていたんですけど、デンマーク人の子が、
「どうして日本人はたくさん写真を撮るの?せっかくのパーティだから写真なんか撮ってないで楽しもうよ!」
と言っていて、価値観が違うなと思いました。

でも、個人的には、日本人だから写真を撮るわけじゃなくて私が撮りたいだけだからカテゴライズしないで~と思ったり、写真撮るのも楽しむ方法の1つだよ~と思ったり。

留学に来た当初は他人の価値観を全部正しいことのように思っていたけど、やっぱり自分の中の考えを持って、時には主張していくことも大事だな、と思いました。

このパーティで感動したことが1つあって。
ここに来たばかりの頃は、パーティなんか参加したこともなかったし、洋楽もまったく知らないから、音楽のノリ方もパーティの楽しみ方も何もわからなかったんです。

だから、パーティがあっても、みんなが踊るのを見ながら飲み物を飲むことしかできませんでした。

でも、3か月同じ寮で暮らして、友達からおすすめの曲を教えてもらっていくうちに段々わかってくるようになって、最後のパーティではみんなと一緒に踊りに参加することができたんです。

大声で歌いながら、友達と輪になって踊って、その瞬間が今までで1番気持ちよかったです!
ここに来てよかったと改めて思いました。

さよならデンマーク!

そして、その次の月曜日。
ついに学校を離れる日が来ました。

日本の高校の単位の関係で、私1人だけがここを離れないといけない。みんなはこれからもここでの生活を楽しむことができるのに、一緒にクリスマスを待つことができるのに、私だけが祖国に帰らないといけない。

それが寂しくて寂しくて。でも不思議と現実味が湧かなくて、涙は出ませんでした。

帰国前日の夜は、友達に日本のお菓子や手紙をあげて、そのままずっとだべっていました。

エジプト出身のボランティア教員の方からアラビア語を習ったり、

逆に友達に日本語を教えたりしていました。

このまま、この瞬間が明日も続くような気がして、日本に帰らないといけないことが信じられませんでした。

次の日の朝。まだ日も昇っていない中、友達が見送りをするために起きて来てくれました。

日本にいるときは、こんな素敵な友達ができるとは思わなかった。英語もしゃべれない、文化も価値観も違う私に対してみんなが優しくしてくれるとは思わなかった。あなたたちと出会えて、本当によかったよ!

最初から最後まで人に恵まれた3か月間だったなとしみじみ思いました。

最後の最後まで泣けなかったんですけど、それを友達に言うと、
「泣いたらこれで最後っていう感じがするじゃん、泣かなかったらいつかまた会えるよ」
と返してくれてすごく救われました。

みんなありがとう。またいつか、どこかで会おうね。

大学生になったらお金を貯めて、友達の国を周遊したいです。デンマーク、オランダ、チェコ……ヨーロッパ一周する勢いですね。

さようなら

さて、学校を出発した私は、電車に3時間揺られ、首都コペンハーゲンに到着。

飛行機まで8時間くらいあったので、コペンハーゲン中央駅から近い観光スポット・ニューハウンへ。

デンマークのイメージ画像と言えばこれ!な場所です。

岸には写真を撮っている人で溢れていました。

そこには、観光客を狙った犯罪集団もいて、私の顔を見た瞬間に
「Can you take a picture?」
と声をかけてくるおじさんもいました。

たぶん、写真を撮っている間に財布を盗むか、写真代を請求されるか、とにかくリスクしかないので、そういう人は無視していきましょう。

私はアジア人だとバレないように深く帽子をかぶっていたのですが、身長や行動ですぐバレます。
私が無視して逃げたら舌打ちされたのですが、むしろこちらの方が舌打ちしたくなるような気持ちです。

デンマークは治安がいい方ではあるのですが、やっぱり首都や観光地は怪しい人がたくさんいます。
トートバックなどひったくられやすいものは、肩にかけたあと、その上からジャケットを着るなど対策をしていきましょう。

それはともかく、ニューハウンはとても綺麗な街でした。
周り方がよくわからなかったので、とりあえずカナルボートに乗船。

カナルボートは、1時間でニューハウンやコペンハーゲンをボートで1周する観光船で、128DKK(=2560円)で乗ることができます。

そこでは、おじさんが英語・デンマーク語・ドイツ語を巧みに操りガイドをしていてすごいなと思いました。私の目指すものはあれだ……!こんな人になりたい!と一人で感動してました。

ニューハウンは、デンマーク語で「新しい港」という意味であり、近年(といっても数百年前)開かれた港だそう。
アンデルセンが住んでいた頃は、今のような観光地でもなく、普通の港町だったらしいです。

ボートの上から、世界3大がっかりスポットとの呼び声高い人魚姫の像を見ました。

友達がこの前
「あの像は不評すぎて撤去されたよ。でも、それをあえて見に行くのが楽しいのにね」
と言っていたのに、まだありましたね。どこからの情報だろう。

ガイドさんがニューハウン近くの観光名所を紹介してくれて、その中でも『Marble church』と女王の冬の滞在場所『アマリエンボー宮殿』がおすすめ!とのことだったので、ボートを降りた後行ってみることに。

Marble churchは、エメラルドグリーンを基調とした美しい教会でした。
スカンジナビア最大の教会で、王家に関わりがあるそうです。だからこんなに大きいのか。

中に入り、真正面や天井を見ると、その大きさや壮大さに圧倒されました。圧倒的『美』すぎる……!!!
この瞳が吸い込まれる感覚、私の語彙では説明できません。

みなさん、デンマークに行く機会があれば、ぜひ!

Marble churchの中で椅子に座ってゆっくりした後は、すぐそばにあったアマリエンボー宮殿へ!

女王がもうすぐ帰ってくるらしく、厳重な警備体制でした。すごい人混みだったので、外観だけ見て帰ってきました。

駅まで戻りながら、
「デンマークの風景を見るのもこれで最後か……」
と思いにふけっていました。

そしてついに空港へ。
空港でも怪しいおじさんに会いました。
チェックインカウンターにパスポートを読み取らせていると、
「この機械は何ですか?」
とどうでもいい質問をされたので、急いでパスポートをしまい、日本語で
「英語わかりません」
ということを伝えていたらすぐにどこかに行ってくれました。

そして、3か月いたデンマークを離れる時が来ました。
デンマーク発祥のLEGOの案内員看板に見守られながら、荷物検査場を抜け、飛行機に乗りました。

ドイツのフランクフルト空港で乗り継ぎ。乗り継ぎ時間が1時間しかなかったので、もし飛行機が遅れたらどうしようかとヒヤヒヤしていました。

なんとか飛行機は遅れず、入国審査も無事に済み、羽田に向かう飛行機に乗ることができました。

入国審査官のお兄さん、最初めっちゃ怪しがってたのに私が日本人だとわかった瞬間、「行っていいよ」と言い、最後には
「アリガト~!」
と笑顔を見せてくれてとてもうれしかったです。

飛行機に15時間乗って、18時に羽田空港に着きました。

そのままこの日は羽田空港内のホテルに泊まりました。
空港内をうろうろしていたら、トビタテ生の中で話題になっていた自販機を見つけてひとりでテンション上がってました。

久しぶりの日本食を堪能し、次の日広島へ帰りました。

3か月ぶりに会った友達は、特にいつもと変わらない様子で、さすが1年以上同じ場所で暮らしていた友達は3か月離れていたってすぐまた元のように戻れるんだな~と感心しました。

これからは、後輩や同級生に留学の素晴らしさ、トビタテで得られることについて広めていきたいと思います。
留学が終わってしまったことは残念ですが、帰国してからが留学の成果や意味を証明できる本番だと思って、また頑張りたいと思います。

~広島に帰ってから~

広島に帰ってから、部屋を片付けるのが趣味になりました。

デンマークで『自らの心地いい空間を作る』ことにいつも全力な人たちに囲まれていたので、影響を受けまくっています。

ベッドのそばにはムーミンのキャンドルライト。デンマークで買った可愛い猫の缶。壁掛け収納にはデンマークの国旗。
お気に入りのものに囲まれて過ごす生活は、たとえひとりでも楽しいです。

3か月分の勉強や留学のまとめなど、頭が痛くなるようなことはまだまだ山積みですが、1つひとつクリアしていきたいと思います。

ちなみに、帰ってきてからすぐ北海道へ修学旅行に行きました。
その時のことも今度書けたらなと思います。

それではまた!

3か月過ごした部屋


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