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7Sに基づくHRM分析視点の振り返り

Human Resource Management(人的資源管理)は、4大経営資源であるヒト、モノ、カネ、情報の中で、ヒトが唯一の可変資本であり、組織づくりの努力次第で事業を成長させられることから重要度が増しています。

本記事では、マッキンゼー・アンド・カンパニー社が提唱する戦略(Strategy)、組織構造(Structure)、組織運営(Systems)、人材(Staff)、組織風土(Style)、スキル(Skills)、社員の価値観(Shared Value)の7つの観点で組織の問題を分析するフレームワークを用いて、過去記事を振り返ります。

ハードのS:組織構造に関する要素

①Strategy(戦略)

視点)組織の方向性、ビジョン、優先順位などが理想像に牽引できるか。

check)数字目標の進捗が好調にも関わらず退職者が増加していないか?
ケース11. マクナマラの誤謬〜意義を見失わない行動目標〜

check)負け戦に進んでいるとの不安の声が上がってきていないか?
ケース14. コンコルド効果〜理想に立ち返るピボット〜


check)組織の変化に諦めが生じていないか?
ケース23.レヴィン3段階組織変革モデル〜戦術転換を生むコンセンサス〜

②Structure(組織構造)

視点)権限や役割責任、指示命令系統、組織編成などが実行力を高められるか。

check)チームのために貢献した者が疲弊していないか?
ケース6.組織市民行動〜善意が報われる役割責任の設計〜

check)「どうせ〜」と仕事に不満が出てきていないか?
ケース17.ジョブクラフティング〜職務満足度を高めるコーチング〜

check)役割を任せられた者が投げやりになっていないか?
ケース18.自己決定理論〜成果に繋げる権限委譲〜

③Systems(組織運営)

視点)制度や目標管理、評価、ルール、システムなどがモチベーションを引き出せるか。

check)自信を喪失しやすい環境になっていないか?
ケース2.自己効力感〜小さな成功体験を掴む職務設計〜

check)チームの成果に無関心な人が増えていないか?
ケース8.チーム効力感〜勝ち癖をつけるチームビルディング〜

check)顧客から不満の声が増えていないか?
ケース9.サービスプロフィットチェーン〜顧客体験を高める従業員体験〜

check)ネガティブな退職理由が増えていないか?
ケース10. プロスペクト理論〜不満を抑制するリテンション施策〜

check)組織で決めた目標がないがしろになっていないか?
ケース13. カラーバス効果〜機動力のある戦術実行〜

check)燃え尽き症候群に陥っている人がいないか?
ケース22.学習性無気力感〜成長に繋げるプロセス管理〜

ソフトのS:人に関する要素


④Style(組織風土)

視点)リーダーシップ、文化、社風などが人の考え方を前向きにできるか。

check)心身の不調が多くないか?
ケース4.セイバリング〜持続可能な働き方〜

check)排他的な文化になっていないか?
ケース15. グループシンク〜リスクに強い多様性のあるチーム〜

check)組織に否定的な声が出ていないか?
ケース19.情緒的コミットメント〜愛着を高めるコミュニケーションデザイン〜

check)ルールが軽視されていないか?
ケース20.規範的コミットメント〜規律を築くインナーブランディング〜

check)一定の勤続で退職が続いていないか?
ケース21.功利的コミットメント〜持続的な心理的インセンティブ〜

check)意思決定を誤ったと感じる場面が多くないか?
ケース26.ソマティック·マーカー仮説〜意思決定の質を高める息抜き〜

check)成長意欲が減退している人が多くないか?
ケース30.ゴーレム効果〜人の成長可能性を潰さない組織風土〜

⑤Skills(スキル)

視点)競争優位性、能力開発などが人の成長を加速させられるか。

check)指導が拒否されている場面がないか?
ケース5. 心理的リアクタンス〜変化を促すフィードバック〜

check)過去のエピソードが忘れ去られていないか?
ケース16.ピークエンドの法則〜成長を促進するリフレクション〜

check)キャリアに対する不安の声が出ていないか?
ケース24. 一貫性の原理〜理想を見失わないセルフコントロール〜

check)努力量に対して成果が出ずに苦しんでいるメンバーはいないか?
ケース28.ピグマリオン効果〜居場所をつくるタレントマネジメント〜

check)成長が停滞しているメンバーがいないか?
ケース29.ウィンザー効果〜ワンチームで育成する人材開発〜

⑥Staff(人材)

視点)人材、人事配置、登用、キャリアロードマップなどが最大パフォーマンスを引き出せるか。

check)意図を持って人事配置ができているか?
ケース1.ピア効果〜互いに高め合うチーム〜

check)目の前の機会に対するコミットメントが弱くないか?
ケース3.計画的偶発性理論〜主体的にキャリアを描く組織文化〜

check)抜擢に不平不満が出ていないか?
ケース27.ハロー効果〜理想の組織を目指す人材登用〜

⑦Shared Value(社員の価値観)

視点)MVVや理念、メッセージングなどが組織のベクトルを合わせられるか。

check)非協力的な雰囲気が漂っていないか?
ケース7.返報性の原理〜助け合いのコミュニケーション〜

check)活気が弱くないか?
ケース12.リフレーミング〜意欲を引き出すメッセージング


check)個々人のベクトルのズレが大きくないか?
ケース25.プライミング効果〜エンゲージメントを高める情報流通〜

※HRMの起点となる採用力について下記にて整理しています。

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