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「年齢を意識」する?しない?

若かりしジュリーは総合芸術だった

 昨晩、ジュリーこと沢田研二の若かりし頃の映像を見ました。実は親世代のジュリー。彼のパフォーマンスをじっくり見たのは初めてですが、その魅力に、すっかり圧倒されてしまいました。
 
 彼の歌唱力とパフォーマンスの素晴らしさは言うまでもありません。奇抜なデザインの衣装やメイクアップを施し、舞台装置と一体になって繰り広げる歌謡ショーは、変幻自在。まさに総合芸術の域に達していました。

他の誰とも違う

 若さがほとばしるジーンズ姿から、キリリとタキシードを着こなしたダンディないでたち、そして中性的なメイクアップを施せば挑戦的な眼差しでカメラを見据えます。美しい顔にかかる長髪と華奢な体型は、まるで年齢も性別も超えてしまっているかのようでした。ジュリーは「他の誰とも違う」魅力を持つ昭和のスーパースターでアイドルだったのです。

年齢を重ねたジュリーの生きざま

 沢田研二は現在74歳だとのことですが、彼は今もメディアとの距離を適度に取りながら、現役で活躍しています。一挙一動が注目を集めるアーティストとして年齢を重ね、自分と周りの状況が変化していくことに、どのように対峙してきたのでしょうか。
色々なシーンで「距離感」をとてもバランスよく保っている彼に、人生についてお話をうかがってみたくなりました。

 番組の終わりに、黒柳徹子ら著名人が、彼について語るインタビューがありました。

「ジュリーを演じきった」
「特別な場所に立っている人」
「孤高の人」
「沢田研二というジャンル」
「エイリアンに近い」
「浮遊感」
「属さない感じ」

 昭和時代の歌謡曲ならではのハイレベルな作曲家、作詞家、当時最先端のアート技術とモードの結晶がジュリーです。第一線で活躍する人々は、こぞって沢田研二という逸材を「唯一無二」のスターへと作り上げたことでしょう。
 また、彼にしか醸し出せない、誰にも真似できない独特な歌唱とパフォーマンスが、そんな印象に拍車を掛けたのではないでしょうか。

……さて、ジュリーを形容するこの言葉たち、どこかで見かけたり、心当たりがあったりしませんか?

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「どこにも属さず」


 今日は令和の邦楽アーティストで、わたしが最も気になっている藤井風の誕生日です。彼のアマチュア時代の動画や、デビュー後から発表してきたMVなどを見ていると、まさに変幻自在。他のどんなアーティストとも違う、既存のカテゴリーにとらわれない「藤井風というジャンル」を奏でているように感じます。ちょうど昨晩、見たばかりの沢田研二こと、ジュリーとの共通点もあるように感じました。

特徴的な共通点は「属さない感じ」です。

以前インタビューで藤井風も「どこにも属さず」と語っていました。

「どこにも属さずというか、みんなと等しく接する存在でありたいというか。」

MUSICA 2023年5月号

 
「どこにも属さず」
自分を保って「存在する」には、確固たる信念と優れたバランス感覚がなければ難しいかも知れません。
 国民的アイドルであり大スターだったジュリーから、徐々にメディアへの露出を制限し、70歳を過ぎてもマイペースで活動を続けるアーティストへと変容していった沢田研二の生きざまに、その極意を見たような気がします。

 藤井風にも年齢を重ね、自分や周りの状況が変わろうとも「時の過ぎゆくままに」音楽の素晴らしさを伝え続けていってほしいです。彼の生み出す音楽は、これからも多くの人に寄り添い、心の糧になると信じています。

 そして、わたしも生きている限り、誕生日が一日違いの彼と同じように年齢を重ねるわけですが……老化にあらがわず(笑)、何ものにもとらわれず「時の過ぎゆくままに この身をまかせ」……たい、そう願う今日この頃であります。



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