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注目飲食店紹介【七宝 麻辣湯】

2023年2月19日

先日、「七宝 麻辣湯(チーパオ マーラータン)」の勉強会に参加してきました。

七宝 麻辣湯
https://maratan.com/

食べたことがない人もいると思いますが、麻辣湯とは中国発祥の花椒と唐辛子を使ったスープ料理の事です。
中国本土では、「楊国福麻辣湯(ヤンゴーフー)」という有名チェーンが6000店舗展開しているくらい、中国では国民食となっている定番料理です。
(楊国福は日本にも進出していて、東池袋店の斜め向かいにも店舗があります。)

この七宝麻辣湯は、テレビで有名なラーメン王「石神 秀幸さん」が開発した業態で、2007年に渋谷に出店したのが始まりです。
そこから徐々に店舗数を広げ、創業15年で現在は10店舗ほどになっています。

このお店はシステムが面白くて、
まず店に入ると具材の棚が並んでいて、そこから好きな具材を好きな量だけトングで取っていきます。(1g~円という料金設定)

そして、それをレジ横の計量器に乗せると金額が出て、さらにセルフレジでスープの種類や麺の種類を選んで購入します。

最低価格は500円ですが、ほとんどの人が野菜や肉をトッピングするので、1000~1500円くらいになります。

あとは選んだ具材を店員さんが茹でて、麺とスープの上に乗せて提供してくれます。

基本の麺が春雨なので、野菜をたっぷり入れれば女性にはヘルシーで食べやすく、
麺を中華麺にして肉をたっぷり乗せれば、男性でも満足できる一杯になります。

ベーススープが麻辣でパンチがあるので、食後に物足りなさを感じることもありません。

以上、ここまでが一般的な感想となりますが、、
ここからは勉強会で聞いてきた「外食ビジネス」としての話を書こうと思います。

こちらの業態の特徴は、
・カスタマイズ性が高い
・女性客が多い
事です。

大きなジャンルでは「ラーメン店」になると思いますが、上記の特徴は通常のラーメン店にはないもので、そこがこの業態の差別化要因となっています。

・カスタマイズ性 → 客単価が上がりやすい
一般的なラーメン店でネックになりやすい「客単価が上がらない問題」をクリアし、客単価1200円と通常より2~300円高いです。

・女性客が多い → 女性一人客を吸引できる
こちらも一般的なラーメン店では集客しにくい女性お一人様をしっかり取り込んでいて、女性客比率は約7割です。

また、多様なカスタマイズによって食べ飽きないため、リピート率は60%を超えるそうです。
(入口で「ご利用は初めてでしょうか?」と聞く)

売上は好調で、各店600~800万円ほどの月商。
立地は一等地でなくても良く、10~15坪で賃料30~40万円が標準規模となっています。
家賃比率が低い分利益率も高く、各店100~150万円の利益を安定して計上しているそうです。

さて今回、なぜ勉強会があったかというと、七宝麻辣湯をフランチャイズ展開する「マスターライセンス権」を西山会長のダイニングイノベーションが取得したためです。
これまで直営店で少しずつ出店をしてきた七宝が、ここからダイニングイノベーションの力でFCで一気に広げていく計画のようです。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000162.000034691.html

まだ一般的な募集はしておらず、まずは既存顧客中心に紹介していくようです。

モデル損益は、売上600万円 → 営業利益70~80万円(10~15%)

今回とても勉強になったのは、出店立地戦略です。
立地選定には「認知が大事」だそうです。
認知=「知っているかどうか」

例えば、七宝の場合「渋谷店」「恵比寿店」「赤坂店」が比較的長く営業しているので、沿線の「学芸大学店」「三軒茶屋店」を出店すると、近隣に住んでいる方が「知ってる!」「渋谷で食べたことある!」となって来店してくれるのです。

これは今後の出店戦略を考える上で非常に参考になりましたね。
やはりいきなり千葉県に出店しても「たまごけん?知らない」ってなってしまうということです。

当店の場合、長くやっていて知名度も高い「池袋」「秋葉原」近郊から攻めていくのがセオリー、ということになりますね!

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