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異文化理解に必要な心構えってなんだろう?

こんにちは、あんでぃです。

先日、インバウンド関連のミーティングでこんな問いが立ち上がりました。
「異文化理解って言うけれど、どうしたらその理解が進むのだろう?」

世の中のグローバル化、多様化が進んでいく中で、
顧客はもちろん、同僚間でも異文化理解が求められている昨今。
異文化理解の必要性は理解しつつも、具体的に何をしたらいいかわからない。
そんな悩みを抱えている人が多いのではないでしょうか。

私は外国と異文化に直接触れたのは大学生になってから。
旅先では欧米諸国やイスラエルなどさまざな国籍の方と出会いました。
文化や宗教の違いに驚いたとともに、今までの自分の世界があまりに狭かったことに気づきました。
その後、仕事では中国、モンゴル、パキスタンなど商慣習が違う方々とお付き合い。
そして、南太平洋の島国で生活をする機会もいただきました。
本当に数多くの”違い”と体当たりしてきました。
結果、異文化理解に必要な心構えを感覚的に掴んできたような気がします。

それは、
異文化理解の第一歩は、
先入観を捨て去り、
相手と同じ目線に立つこと

だと思うのです。


先入観があるとなぜ異文化理解が進まないのか?

「○○さんって、ミスが多いよね」
なんて欠点を指摘された経験って誰しもありますよね。
周りからそう思われているのかも…
と感じた瞬間、
(自分はミスが多い人間なのかもしれない)
なんて意識し始めることはなかったでしょうか。

意識し始めると現実がその通りになってしまいます。
周りが風邪を引くと、元気だった自分も風邪を引いてしまうように。

もし仮に、A国の人と接する時、
『A国人は人をよく騙す』
という先入観(不信感)を持っているとします。
それはたとえ言葉に出なくとも、どこかでノンバーバルなコミュニケーションに出てきてしまうことでしょう。
A国の人は
「自分は信頼されていないんだな」
と決めつけられているように感じてしまい、本来の姿、ありのままの姿でふるまいづらくなります。
結果として、心は開かない。
本音で付き合うことができない。
そして、異文化理解が進まなくなります。

裏を返せば、一旦先入観を脇に置いておいて相手と接してみようということです。
本音の付き合いによって、お互いの心のうちが知れるということではないでしょうか。

相手となるべく同じ目線に立つ=共通点を見出す

ただ、先入観を持たないというだけでは、不十分な気がします。

(この人は歪んだ偏見を持っていないな)
と分かっていても、自分への興味を感じられなければ話す気にもなれませんよね。
(自分と同じ目線で話そうとしてくれているな)
と感じてもらえるような興味や好奇心が必要なのです。

でも、
「好奇心を持ちなさい!」
といってもどうやって持つのさ?
と疑問に思うのは当然のこと。
それがわかれば、
苦手な教科の勉強も、
仕事で取らざるを得ない資格試験の勉強も、
興味のない彼氏彼女の趣味の話も…
克服できるはずです。
そこでお勧めしたいのが、共通点を見出すという方法です。

人と出会った時、同郷とわかった途端に親近感が湧くというのは誰しも経験したことでしょう。
日本人の少ない海外でたまたま日本人に出会うと、親近感はもっと強く湧くものです。
赤の他人が急に繋がりのある人に変わり、目線が近くなる。
近い目線のおかげで突然会話がはずんでいきます。

このことは、
少しでも共通点が見つかれば、お互いの間で興味や好奇心が発生してくる。
そして、違いを理解し合おうという気持ちに繋がることを示唆しています。


とはいっても、先入観を捨てるのも、共通点見出すのも難しいよね

異文化を理解する上で、先入観・共通点の2点が必要とお伝えしてきました。
しかし、それが難しいんですけど!
って声が聞こえてきそうですね。

確かに難しい。
乗り越えるためのhow toはいくつもあると思うのですが、一つだけ言えるのは、なるべく上下の関係を作らないということでしょう。

『顧客は友人、社員は家族』
という星野リゾートの価値観があります。
主客対等、大切な友人をもてなすように接客をし、同僚は家族のように温かく接するという価値観です。
これを実現するためにFlatな組織という文化が根付いています

会社内には上司部下といった関係性はありません。
もちろん管理職の方はいますが、あくまで役割が違うだけです。
みな同じ立場・目線でそれぞれの意見を言い合える対等な関係を築く。
私が入社するもっと前から、長年、この取り組みを続けてきたそうです。

フラットな組織であるからこそ、
同僚に対しても、
顧客に対しても、
目線を近くしつつ、お互いの立場を尊重することができる。
すなわち、異文化の理解が進んでいくのではないかと思います。


先入観と対等な関係を意識しながら人と付き合っていく。
異文化理解に必要な心構えを胸に刻み、
おもてなし業という仕事を通じて、
これからも多くの人と繋がっていきたいな、と思った次第です。



おもてなし産業をかっこよく!
あんでぃでした。



【参考】星野リゾートの組織文化(採用サイト)


【タイトル画像】奥入瀬渓流ホテル メインダイニングSonore



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