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シェフ:写真の部屋

「あのシェフは食材の温度管理とか、最新のフードプロセッサーの知識とか、高級な包丁コレクションがスゴいって、有名なんだよ」

「へえ。それで、料理の味はどうなの」

「食材の扱いに関しては日本一だって」

「食材は大事だもんな。で、味はどうなんだろう」

「素材を生かすも殺すも、フードプロセッサーの性能にかかってるんだって」

「それはわかるんだけどね。味は」

「限定バージョンの包丁とか、大量に持っているんだってさ」

「職人にとって、道具は大事だもんね。味はどうなんだろう」

「味ってどういうこと」

「そういう知識とか道具を使って料理は美味しいのか、ってことだよ」

「ああ、あのレストランで一度も食べたことがないからわからない、ってみんなが言ってる」

「そんな話、ある?」

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写真の部屋

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人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。