四ツ葉荘 第4話 海と祈の関係
はじめに
まずはこちらをお読みになると少しばかりは分かると思いますわ。
海と祈 第2節
海さんが祈さんと話しているところを盗み聞きして数日後。
私は海さんが1人で歩いているところを見かけた。
「海さん」
とっさに声をかけた。
海さんは反応して、少し考えこむそぶりをした後、部屋に入れてくれた。
海さんの部屋はシンプルながら、海のモチーフやイルミネーションの写真などが飾られている。
「きれいですね…」
「そりゃ、写真の勉強もしてたからね」
「いろいろなところがあるんですね…コラージュもあります…」
「楽しいよ?写真遊び。今度一緒に行く?」
「いいんですか⁉ぜひご一緒したいです!」
2人でしばらく雑談した後、私は本題に入った。
「あの、海さん。祈さんと仲良くしたいんですけど……」
「あ~。祈、結構慎重っていうか、用心深いんだよね……」
「用心深いんですか……」
「みなとも最初は聞こえなかったんだ~、祈の声」
「⁉あのみなとさんが⁉」
「そ。半年ぐらい経ってやっと聞こえるようになったんだ。まぁ、駿馬はなぜか初っ端から聞こえてたんだけどね。その件はうちらもわかんないんだ」
「はえ~」
「…祈が心を開いたのは駿馬が最速。出会ってすぐだったよ。あたしも数か月かかったのに…………」
海さん曰く、祈さんの声が聞こえるのは、祈さんが心を開いているつまりその人は安心できる証拠だという。
祈さんと仲良くできるのはまだまだ先になりそうだ。根気よく生活していくしかない。
それにしても、ここまでガードが固すぎる祈さんがなぜ駿馬さんとすぐ打ち解けたのだろう?
新たな疑問が生まれた。
クリエーターとして活動していくために、よりよい機材などが必要でございますわ。 ぜひご支援の程、お願い申し上げますわ。