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"花の都"の理想と現実を知る


パリの列車事情

モンマルトルのカフェで衝撃を受けた後、Blanche駅からOpera駅までメトロに乗った。
パリの地下鉄はイギリスのTUBEに似ていてがらんとして真っ暗でいかにも治安が悪い雰囲気が漂っている。

日本とは違って標識や親切な駅員さんもいないので、どちらのホームから乗れば目的地につけるのか全く分からず、通路でポスター貼りをしていたお兄さんに聞いたら当然の様に無視。

そのあと通りがかった家族連れに聞いたら、「私たちもTouristだけど多分こっちだと思うよ!」とガイドブックを見ながら親切に案内してくれた。
心が弱りまくっていたので一人でホームで泣いた(可哀想)。



やっとの思いで電車に乗り込んだら、目の前で(おそらく初対面であろう)女性二人が唐突につかみ合いの喧嘩を始めた(?!)

遠巻きに見ていたら、片方の女性の降車駅についたとたんもう一方が小銭を投げつけて罵詈雑言(多分)を叫び、下りて行った。

勝手にパニックになって周りの状況を見渡したんだけど、みんな当たり前のような素知らぬ顔をしていて

「ああ…これがパリか…」となった。(早く帰りたい)




信じられないくらいの距離を歩く

Opera駅に到着、!
オペラガルニエは、オペラとバレエの名門として有名な劇場。
「オペラ座の怪人」の舞台でもあり、エミリーがここで「白鳥の湖」を鑑賞するシーンが印象的。
ちなみにパリあるオペラ座はここ「オペラ・ガルニエ」と「オペラ・バスティーユ」の2つだけ。


オペラの外周をぐるっと見て、

入場料高くて退出したオペラ・ガルニエ


パサージュ・ジュフロア(フランス流の屋根付き商店街)を散策して、

エミリーのオフィス "Savoir"があるパレスロイヤルの前で写真を撮って、

ルーヴル美術館の広場を横切って(ここで小学生くらいの女の子ににやにやしながら"CHINESE!"って叫ばれ、完全に心が折れる)、

セーヌ川添いを通ってリュクサンブール公園へ。
ハーゲンダッツの路面店(初めて見た)を見つけ、ストロベリーチーズケーキとピーナッツクランチの2スクープを食べながらベンチでぼーっとする。

私の香ばしいストーリーより

パリは広々とした公園が多くて、ここリュクサンブール公園では大きな噴水に子供たちが30cmくらいのおもちゃのボートを浮かべ、棒でつついて操縦していた。外人は幼少期の遊びまで優雅なんだな…と思いながら孤独アジア人女はさらにチュイルリー庭園→コンコルド広場→アレクサンドル3世橋とたくましく歩いた。


エミリーにも何度か登場する「アレクサンドル三世橋」。
エッフェル塔も見えて橋の欄干の装飾もきれいで、夢みたいな景色だった。


シャンゼリゼ通りの現実

「あの」シャンゼリゼ通りはさぞきらびやかで美しくてセレブばかり…と妄想していたが、

実際は物乞いの巣窟だった。

老若男女、様々な人種の物乞いたちが道端に正座したり倒れるような姿勢で猫りがったりして、賽銭を求めていた。

花の都パリの理想と現実のギャップに言葉が出ず、複雑な気持ちで凱旋門を後にした。

多くの人が行き来するため、自然と表面が削られてつるつるになった石畳の感覚と、あの時の衝撃は「パリ」という言葉を聞くと思い起こされる情景となった。
帰りのメトロは改札が壊れていて切符が通らず、多くの人が当たり前に改札を飛び越えて無賃乗車をしていた。

国にもよるが、ヨーロッパの電車は改札が無かったり、あっても機能していない駅が非常に多い印象で、
「切符は買わないで乗ってもいいけど、ランダムで駅員さんが見回りに来るからその時無賃乗車がばれたら数万円の罰金ね」という緩い(?)ルールの下で成り立っていた。

旅行前に色々調べたところ、長く住んでいる人でも駅員の見回りを見かけたことが無いという記事をいくつも見かけたが、
初の一人海外旅行で罰金刑とは言えど前科持ちになるのは怖すぎたので、
機能不全の改札でちゃんと切符を買って乗車。
ホテルの部屋にたどり着いたら安心で気絶するように眠ってしまった。。。

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