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どうせならガブリエルに会いたかった


最悪な目覚めと"クレサン"

隣の部屋からの喘ぎ声で目が覚めた(これもドラマ通りでびっくり)。

なぜか私のベットの上はレタスとドレッシングでべたべたになっていて(疲れすぎて食べながら寝てたみたいなんだけどそんなことってある?)、
シーツを水道で洗うところから1日がスタートした。

どうしてもパリのブーランジェリーでクロワッサンを食べてみたかったので、近くのパン屋さん(といっても20分くらい歩く)を調べ、スーツケースをホテルに預けてチェックアウト。

あるいて15分くらいのところでポケットWifiをホテルに忘れてきたことに気づく(なんでそうなる)。

「ポワラーヌ」というパン屋さんでクロワッサンとアップルパイをテイクアウトした。私の前に並んでいたカップルが店員さんに"Bonsoir"(ボンソワ)と挨拶したら、「Bonsoir(ボンソワ)は夜の挨拶だからちゃんとBonjour(ボンジュール)と使い分けなさい」と、くどくどお説教されていた。

わたしも「クロワッサン」を英語っぽくした感じ(ニュアンスの発音)で注文したら案の定おばさんにつかまり、Croissa(クレサン)と言えるまで復唱させられた。(これもエミリーでやってた通り!)
ちなみに私が耳で聞いたマダムの発音は絶対に「クレサン」だと思ったんだけど、今調べたら「コワソン」が正しいカタカナ表記らしい。Listeningって難しい…!


知らない人の墓参り

近くのベンチでパンを食べた後、ペール・ラシェーズ墓地へ。
ペール・ラシェーズ墓地はエミリーと同僚のリュックが散歩する墓地。
ベートーベンとか有名な故人のお墓がたくさんあるし、緑に囲まれた風景に惹かれて、フランス観光の中で1番(エッフェル塔より)楽しみにしていた(きも)。

海外の墓地って、墓石の形が個性的。日本みたいにみんなが真四角じゃなくて、電話ボックスみたいに縦長だったり、石像が立ってたり、見ているだけでワクワクする。この墓地も木々がうっそうと生えているし、ぱっと見は完全に公園なんだけど広大なお墓だ。


パリにもキモおじはいます

旅行前にYouTubeで「パリ 街歩き」と検索して知ったバスティーユ。
パリ市庁舎からもほど近い立地なのに一本小道を入るとレンガ造りの静かな通りを見つけたりして、とてもキュートな街。

小道をルンルン気分で歩いていたら前を歩いていたおじさんがマスクを落とした。
声をかけてあげたいけど拾う訳にもいかずどうしようかと思っていたら、本人が気づいて振り返った。目が合ってフランス語でニコニコ話しかけてきたので英語と日本語しかわからないと伝えると、

帽子をとって「コンニチハ」と恭しくお辞儀をし、
九州に住んでフランス語の教師をしていた時期があったこと、自由が丘に住んでいたこともあって東京の地理には詳しい事を話してくれ、パリを案内してあげようかと提案してくれた。
「なんて紳士的なんだ…!」と感動の嵐。

せっかくだけど今日オランダに向けて立つつもりだと伝えると、
ひとしきり残念がった後彼氏はいるのかと聞いてきた。


急に怪しい。

いるけど彼は仕事があるから日本に置いてきたと伝えると、
「俺が彼なら絶対に心配だから一緒に来る」
「そもそも日本にいるっていう事は今ここパリには彼氏がいないんだから、僕がパリのボーイフレンドになってあげよう」と言われ、ジョークかやばいやつかわからず戸惑う私。


「君ともっと話したいけど今僕は買い物帰りで生ものをたくさん持っているんだよね…。冷蔵しなきゃいけないし、とにかく今から僕の家に来て!家にきたら色んなことが出来るよ」とウインク。

やっとやばいやつなんだと気づき、丁重にお断りして人通りの多い駅前に向かって逃避。。。

さすがに焦りました~。
慣れない土地で、当たり前だけど知らない人だらけの中、久しぶりに英語と日本語で話せて完全に気を許しかけていた。

カフェとシャンゼリゼ通りでのショックはあったものの、まだパリと言えば
「おしゃれなジェントルマン/マダム」のイメージがぬぐい切れていなかったので

"パリにもキモおじはいるんだ"

と衝撃でした。


その後、エストラパード広場・モンソー公園を歩き回ってから電車で第二か国目 オランダ・アムステルダムへ。


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