【図解】情けは人のためならず(みんこず4)
はじめに
山田太郎 | 図解描き さんの企画「みんなでことわざ図解」(略称:みんこず)への参加です。
お題
図解①:巡り巡る説
「巡り巡って」を表現する素直に作ると、情けが人の間を回って戻ってくる循環型の図解。
身近な例で、子どもに優しくすると、妻の機嫌がよくなって、家族円満になる(夫にも優しくしてくれる…かもしれない…)というイメージを図にしています。実際にはそんなにうまくいくことはないので、ほぼ願望ですが。
誤用:情け無用説
「情けをかけるべきではない」と誤用されやすいことでおなじみ?のことわざですよね。文化庁による平成22年度(2010)「国語に関する世論調査」では、本来の意味と誤用が、ほぼ同割合となっています。
年代別に見ると、「60歳以上」以外のすべて年代において、誤用が本来の意味を上回っています。
2010年以降では「情けは人のためならず」の調査は行われていないようですが、私は2023年時点では誤用派が優勢と予測します。前回調査から10年以上経過しているため、前回調査時の若年層の傾向が主流になりそう(誤用が増える)ですが、ことわざの意味を誰でもスマホですぐに調べられる時代になっている(本来の意味での利用が増える)ことも考慮する必要がありそうです。ただ、日常会話の中でことわざを使ったり目にしたりする機会が減っているように感じるので、調べるツールが普及したとしても調べる機会・動機がないんじゃないかと。
図解②:自己満足説
ことわざの由来を新渡戸稲造の詩に求める場合、本来の意味は「ひとに情けをかける意味は、自己満足ってことでいいじゃん」と言っているように見えます。
巡り巡って自分に返ってくるという辞書の解釈よりは、情けをかけた時点ですでに自分は満足感を得ている、と捉えた方が適切に感じました。こっちの方が個人的には好きな解釈ですね。巡り巡って、とか変な下心を出すまでもなく、子どもに優しく接するだけで満足感は得られます。
おわりに
山田さん、お題ありがとうございました!できあがった図解はわりとシンプルでしたが、図解と関係ないところで文章を書き連ねることになりました。簡単にでも図解を作ると、さらなる思索の起点になりますね。
統計・データブームが来ているので、世論調査のデータを確認してみました。特定のことわざの用法だと粒度がかなり細かいので、さすがにデータは少ないようです。
誤用が広まっているなら、その言葉の使用を極力避けるべき、というのが私の考えです。誤用されがちな言葉を使うことは、相手にとって馴染みのない外来語を並べ立てるセールストークのような、相手への配慮が欠如した行為と言えます。「正しい日本語」よりも、自分の意図が相手に正しく伝わる言葉を選ぶことが大切だと思っています。
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いつも図書館で本を借りているので、たまには本屋で新刊を買ってインプット・アウトプットします。