第12回
第12回はスタディを取り上げます。スタディは最もOTBに近い分野であり、実戦の訓練として用いられることもありますが、もちろんそこに芸術性が込められた作品もあります。
Loyd, S. The Chess Monthly, 1860
視点は白番です。白番で、この局面からドローにします。
なお、チェスのエンドゲームには勝ち/ドローが決まるような駒の残り方があり、エンドゲームではそれらの結論を知っていることが求められます。(例えば、KQ対KやKR対Kは勝ち、KB対K
名作を訪ねる(11)
第11回
第11回はフェアリーです。前回はフェアリー駒について紹介したので、今回はフェアリー条件について紹介します。
フェアリー条件は、通常のチェスのルール(Laws of Chess記載のもの)に対して追加のルールを設定するものです。例えば、Checkless Chessという条件では、メイト以外のチェックになる手が禁止されますし、Circeという条件では取られた駒が初期位置に復活します。このように、指すことができる手に制約が付く、あるいは通常の指し手に追加して可能な
第7回
連載に間があいてしまったことをお詫びいたします。第7回は、ふたたび2手メイトから紹介します。
有名な作品なので、見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。
Loshinsky, L. 1st-2nd HM Tijdschrift v. d. Nederlandse Schaakbond, 1930
Lev Loshinskyは20世紀初頭に活躍した大作家です。
本作はLoshinskyが17歳の時に発表されています。駒数はわずか13駒ですが、この作品に込め
第4回
第4回はプルーフゲームを紹介します。
プルーフゲームは、レトロとよばれるジャンルの一つで、実戦の初形から始めて与えられた図に至る手順を求めるものです。
このジャンルは橋本哲さんが世界的に有名な作家で、いくつもの新しいアイディアを含む作品や、既存のアイディアを深化させた作品を発表しています。
チェスの駒の動きを知っていれば誰でも解図に挑戦できることからチェスプロブレムを始められたばかりの方にも非常になじみやすく、それでいて奥の深いジャンルです。
Dmitri P