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子供の「得意」に対して敏感になるための予備知識

今日は

我が子の得意を発見するために、生活の中でどのようにアンテナを貼っていたら良いのかということを言語化してみたいと思います。

私自身は、感覚人間なので、なんとなくこうな気がするっていう直感みたいのを基準にしてたりするんですが、

友人の子供などを褒める時に、意外と全然違う視点で見ていることがあって、

経験則に基づき「得た知識」と共にアウトプットしたら、誰かのお役に立てるのでは、、、と思ったのでこの記事を書いています。

私が思う「我が子の得意を発見する方法」

まず、大前提として、
「好き」と「得意」は違います。

●「好き」は自分で感じることができる
好き=情熱
自分が熱くなれるもの、好奇心がわくもの、もっと知りたい、なんでか知りたい!
夢中になってしまうもの。これが、「好き」です。

●「得意」は他人しか見つけられない
得意=才能
得意なことは、本人にとって無意識に行われていることなので、他者からの情報からでしか知り得ることができません。
自分ではよくわからないもの。これが「得意」です。

「好き」は自分が興味を持つ分野、例えば子供が電車が好きとか、本を読むのが好きとか、お人形遊びに夢中になっているとか、、、、

言ってしまえば、見れば誰でもわかるようなことです。
これやってたらいつの間にか時が経っていた・・・・
それは好きだからできることです。
これは、自分でもわかります。

ただ、「得意」に関しては他者から見つけてもらわないと意外とわからないものです。
自分でこれが得意!と思っていても、わりと違っていたりします(悲しみw)

この「得意」を見つけてくれる人が周囲に存在するかどうかで、だいぶ運勢が変わります。
要するに、一番身近にいる人。
子供であれば、親ですよね。

その親が、「得意」をいかに伸ばしていくかが、子供の幸福度の鍵となるわけです。

得意を見つける簡単な予備知識

持って生まれた能力についてのお話をします。
得意なことを見つけるヒントになる予備知識を記しておきます。

1983年発表されたアメリカの発達心理学者であるハワード・ガードナー氏の提唱した「多重知能理論」(MI理論)です。

  1. 言語的知能・・・言葉に関する幅広い能力を指す。人に話す能力。言葉への感受性も含む。

  2. 論理的数学的知能・・・数学に関する能力。分析。論理的思考力。数学的操作。化学的究明。

  3. 音楽的知能・・・音楽に関する能力全般。感受性。演奏や作曲、鑑賞のスキル。

  4. 身体運動的知能・・・体ぜんたいや身体部位を使う能力。体を思い通り動かせるスキル。

  5. 空間的知能・・・空間のパターンを認識して操作する能力。

  6. 対人的知能・・・意図や欲求を理解し、他人とうまくやっていく能力。ソーシャルスキル。

  7. 内省的知能・・・自己を客観視し理解する能力。正確に自己を捉えるスキル。

  8. 博物的知能・・・物事を判別、分類する能力。違いを見つけて整理するスキル。

このMI理論については、教育学、心理学、各方面からバッシングを受けてきたガードナー氏。なぜ批判を受けたかというと、MI理論に対する正当性を示すデータがないからである。
科学的根拠に基づかないアイデアなら誰でも思いつくであろうという批判もあり心理学的要素が多いこともあって教育機関には浸透しにくいのである。

先日の記事でも触れた、IQに関しては数値化しやすくデータが取りやすい傾向にあるが、EQに関しては数値化が難しいのである。
ここに関しては未だ大きくは変化していないのではと考えられる。

日本の教育に関する変化を少しだけ実感する出来事

MI理論に関してはいくつか論文を読んだりしていた。
しかし日本の教育機関でこれが体形的に組み込まれているような学校はあるのだろうか。研究を進めている機関はあるが、どうやら公立学校においてはなさそうだ。

いかに私立学校が優位にあるかが伺える。

しかし先日、日本の教育機関に馴染みがないこのMI理論が、幼稚園の教育紙に載っていたのである。わお!すごい。

そしてここで私はまたあることに気づく。
幼稚園の教育と小学校教育の隔たりである。
幼児期は好きなこと、得意なことを伸ばそうとするわりに、小学校に入ると一気に「箱」感が強まるのだ。

どちらかというと「苦手」にフォーカスし平均的に慣らしていく作業がここに入ってくる。

主体的から受動的への変化、いわゆる溝のようなものがここに存在するような気がするのだ。ここに関してはまだ勉強不足なので自分なりになんらかの突破口を見出してみたいところなのだが、
自分にできることはまず自分と自分の周りの影響を及ぼせる範囲でしかないので、大きな話についてはここまでとする。

ただ2018年以降、文部科学省の「多重知能」に対する科学研究費の採択は上昇しており、論文やネット上の情報をサラッと見た完全に直感の部分でいうと、
幼稚園教育と、中等教育(私立)がMI理論を教育に落とし込んでいるのに対し、
公立小学校がガッポリ抜けている
気がするのは気のせいか。

であればここを埋めようとする作業は必然である。
(ひとりごとみたいになってきたぞw)

得意を見つける具体的着眼点

個人的見解になってしまったので、話を元に戻すと、
予備知識だけあっても得意は見つからない。

では得意を見つけるために具体的に何をしたら良いのか。
非常にシンプルである。
●よく観察すること
●対話すること(一方向ではなく対面の双方向)
●体験させること

そんなん普通にわかるわい!!!
では実際に生活に落とし込んで実践している人はいるでしょうか?
知っているとやっているは違います。

よく観察すること

例えば、子供の絵を見た時、なんかわからないけど配置やバランスがいい。
なんとなく、センスがいい。
計算してるわけではないのに、色のバランスをとっている。
こんな場合は空間的知能が発達しているかもしれません。

得意なこと=無意識にできてしまうこと

なので、足りない物を描いたり、全体のバランスをみたり、足りない色を足したりが勝手にできてしまうのです。
空間的知能の発達は、積み木やパズルなどでもよくわかります。

この能力を伸ばしてあげたいのであれば、それを生活習慣に徐々に取り入れればいいということになります。

我が家の実例

我が家でいうと、
長男は幼児期からすごくよく喋る子で、先生が言ってたことや自分が調べたことを誰にでも説明したがる子でした。ポイントは、「誰にでも」=物おじせず、人懐っこいのです。
面白いのが、叱り役、褒め役、調整役、仲介役、場面に応じてなんでもこなすのです。
これは、言語的知能、対人的知能の発達。
これを認め続けた結果、Vtuberとかいうわけわからない世界で自論を展開し続けてます。

次男は幼児期から英語の番組を食い入るように見ていて、とりあえずインターナショナルスクールにぶち込む暴挙に出たのですが、そこで気づいたのが「耳がいい」ということ。習得が早く発音が非常に良かったのです。これは後から気づいたのですが、言語を聞いていたのではなく、「音」を判断していたのだと思います。
家でも気付いたらリコーダーや鍵盤ハーモニカで遊んでいて、最終的に今ピアノに落ち着いています。やっぱり習得が早いのです。この「気付いたらやっている」がポイント。
これは、音楽的知能であります。

長女はバランス型なので説明しづらいのですが、とにかく足が早い。そして、同時に手先が器用です。ビーズなどで物を作らせると非常に集中してやり、ダンスも上手です。このダンスをやった時に気付いたのが「指先、足先までイメージ通りに動かしている」という点です。身体運動的機能が発達しているのだと思います。

他にも能力の発見が多々あるのですが長くなるので割愛。

対話すること

例えば学校での様子を聞くとき、どのような質問をしていますか?
「今日学校どーだった?」
こう聞いていませんか?
私はこれは使っていません。
「普通」とか言われて対話終了〜〜〜〜カンカンカン〜〜
ってなるからです(泣)
完全一方向で終わってまいます、、、、、チーン。

「今日何が一番楽しかった?」
これがベストな質問です。

こうすると一旦考えてから楽しかったことを思い出して、
「今日は〇〇ちゃんと遊んだのが楽しかった」
「今日は〇〇先生にここを褒められた!」
「今日はこのプリントが楽しかった!」
「今日はこれを作ったのが楽しかった!」

と、「場面」の回答が出てきます。
相対的に困ったこと、つまらないかったこと、が出てくる場合があります。

これを繰り返すうちに、対人に興味があるのか、言語に興味があるのか、空間に興味があるのか、だんだんわかってきます。

体験させること

能力があってもそれを発揮する「場」がなければ、そもそも発見もできません。
さまざまな経験をさせる。
それに対しての子供の反応を見る。
これが大事だと思っています。
例えば習い事ひとつとっても、「無料体験」ってありがたいことに無数にあります。
「いろいろな視点から見て、その子の能力を見極める」
そのためにもまずは体験が大事です。
予備知識を得た上で体験するとさらに有意義かと思います。

子供の得意を発見する予備知識

●好きと得意は違う・・・好きは自分でわかる。得意は無意識だからわからない。
●得意を見つけるには・・・能力の違いの予備知識を持っておく
●よく観察する、双方向の対話をする、体験させる

「今日何が一番楽しかった?」を、へーそうなんだ。と普通の会話で終わらせるのではなく、
得意を見つける視点で聞いてみると子供に何が向いてるのか見えてくるょ~
というお話でした。


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