荒井 優也

いつか小説家になってみたい/好きな作家は、西村京太郎、宮本輝、東野圭吾、綾辻行人

荒井 優也

いつか小説家になってみたい/好きな作家は、西村京太郎、宮本輝、東野圭吾、綾辻行人

マガジン

  • ふつうの男が不倫に落ちる日

    何不自由ない普通の家庭の男が、ある日不倫に落ちてしまうまでを、読みやすく会話ベースで書き綴った小説。

最近の記事

19 男性脳と女性脳の違い

「ぱる君(▰˘◡˘▰)」 「はい!呼んだだけ(;¬∀¬)?」 「今日はお客様感謝デーでカード会員のお客様は激安ですヽ(≧▽≦)ノ」 「なんの話やねん…笑。で、買い物に来てる…と(^-^)?」 「私はANAカードOnlyなので行っても安くならない(´-﹏-`;)笑」 「残念>_<」 「そういう時って混むから嫌なの…行きたくない(。・・。)笑」 直哉の母も、安売りのときは行かない派だ。今日も何気ない話で、昼休みのやり取りがスタートした。ちなみに、直哉の妻は安売りのときに買い物に

    • 18 不倫前に夜の生活を聞かれたら?

      「こんにちは꒰*´∀`*꒱ 直哉くんって奥さんとエッチしてるの?」 なつみとのLINEは、毎日昼休みの前に届く。何日か前の会話で『なおや』はどんな漢字なのかを話して以降、なつみは直哉のことを漢字で入力するようになっていた。 この日の一言めは吹き出しそうになる内容だった。おそらく、妻との夜の出来事を日記にアップしたためだと思うが。 「こんにちワン☆」 「ワン❤︎」 「してないです。長らく(¬_¬)」 まあ仮にしていたとしても、あわよくば何かあるかも… と期待している相手

      • 17 どっちの後悔

        「こんにちは(n´—`n) 今日の日記も読んで大丈夫だよ´◡`」 「了解ーありがと♪」 「題名が怪しいから、きっと読まないかな…って(((*>д<*)))」 「特別読んで欲しいんだね(人>U<)♪♪しょーがないなぁ、もう(  ̄3 ̄)。o O」 「よく寝た꒰⁎×﹏×⁎꒱՞༘✡」 「¬д¬) ジ~。。。」 「2時間近く寝ちゃった(ーー;) なおや君は、夜中まで起きていて眠くないの?」 「昨日はねー、夜9時ぐらいから12時ぐらいまで、フテ寝してたから、眠くないかも(>∀<●)ノ」

        • 16 玩具

          「どんな玩具が気持ちいいのヽ(〃v〃)ノ❤︎」 今日の直哉の日記に、早速なつみが食いついてきた。出会い系サイト向けの日記投稿なので、普段は他人には言うことがないような内容も、ちょっとした”釣り”目的で書くこともあった。今日の内容は『アダルトグッズ』だ。直哉の性癖に、その種のものがあり、過去の女性との経験を書き綴ったのだ。 「男には分かりません(-∀-。) 今日、仕方なくだけどダンナ様とお出掛けしてた、なつみちゃん、好きです(^-^)」 なつみの日記には、旦那と岩盤浴に行

        19 男性脳と女性脳の違い

        マガジン

        • ふつうの男が不倫に落ちる日
          19本

        記事

          15 不倫のゴール

          「風邪大丈夫(´-﹏-`;)?」 「反応早すぎ。なつみちゃん(-ω-)」 直哉が、その日の日記をサイトへ投稿した途端、なつみからLINEが来た。 「大丈夫だよ(^-^)/ 熱はなさそうだから」 「見た瞬間に投稿されたんだもん(*≧∪≦) 私の日記は読まないほうがいいかも…」 なつみの日記が投稿されていたのは知っていたが、タイトルからして、またヤキモチを焼かされる内容だと想像できたので、直哉は読まずにいたのだった。 「そう思って、読んでないから大丈夫。。」 「꒰⁎×﹏×

          15 不倫のゴール

          14 現実

          「おはよ☆圧倒的現実に戻りました(^-^;)」 「おはよう(^ ^)笑。そのまま出社?」 「今日も休み取ってあるけどね(^-^)」 「お休みなんだ…だったら、こちらへインすれば良かったのに(>_<)❤︎笑」 「笑。今週はダメだったでしょ(^-^)」 「今日は午前中会えたもん>_<」 「奥さんに説明できない(-∀-。)」 「密会…っていえばいいのに❤︎笑」 「今度そう説明してみる。笑」 「そうしてみて^_^;笑」 「責任… だからね。笑」 「責任…大変ダァ!!!笑」 「バスで

          13 女神

          ☎ 通話時間 32:04 「電話切るとき暗かったよ(°_°)」 「だって切るときは寂しいじゃん(-∀-。)」 「ピポパ君写メ楽しみ〜〜❤︎」 [写真] 「これピポパ君て言うの…?」 「寂しかった?笑。本当に撮ってくれたんだ❤︎ 髪が短い!!!笑。寒そう。。。(・・;) ピポパ君ではなかったっけ?」 なつみと電話した。その声は女神のようだった。女神の声は聞いたことがないけれど、直哉の想像する女神は、なつみのような話し方をする女性だ。元添乗員だからか、聞き取りやすく、よく

          12 最接近

          「もうバスに乗った?」 「うんうん。そんなスタンプもあるんだ。笑」 「あとは寝るだけ?」 「そうやねぇ〜でも、これは寝れん。笑。ケチりすぎた( ̄∇ ̄) 日記、読んじゃダメだよ」 「投稿したの❤︎?読んじゃお❤︎ 私も夜行バスで大阪へ行ったけど眠れなかった…二度と乗らないと決めました……(°_°) 昼の方が逆に眠れるかも…。サイトに行ってきます🎵」 「読んだら泣くから。。」 「手遅れです^_^;笑。今日は忙しいと思ってメール送らなかったのに…>_<❤︎ 泣くから……って可愛

          11 「会いたい」のすれ違い

          2014年11月24日 月曜日 「会いたい」 その一言をなかなか素直に言えない直哉が、その思いを日記に綴った日、なつみからのLINEは珍しく夜だった。 「私も同じことを昨日 考えていたから、ぱるお君の日記を読んでビックリしました(・・;)」 「昨日のメールなんだけど…」と、なつみが昔、大人にしてあげた大学生からのメールが転送されて来た。どうやら、なつみに会いたいらしい。 「(^-^;) 会いたいって言えないの(^-^?」 「ぱるお君^ - ^ これは好きな人ではないか

          11 「会いたい」のすれ違い

          10 本名

          2014年11月22日 土曜日。 いよいよ彩乃とのLINEは、休日にも及んでいた。 妻の目を盗み、LINEを送る直哉には、後ろめたさはあるものの、もうこの恋心は止められないという、ある種の開き直りがあった。妻の前ではスマホゲームにハマっている体で、四六時中スマホから手を離さず、素早いアプリ切り替えでLINEを操っていた。 「おはよう(^-^) もう起きてる…笑。エッチなぱるお君だ…❤︎ お口が小さいので、丸ごとは無理です\(//∇//)\笑」 「おはよ☆ 彩乃さんも起

          9 四六時中

          2014年11月20日 「おはよ(^ ^) 美人風でしたか?笑」 「おはよ☆ "風" じゃなくて、美人です❤︎ 認めましょう(o^ー')」 「ぱるお君ったら…❤︎笑。"風" です。。。笑」 「いつの間にデートしてたのかな、って泣いてたとこ。笑」 「今月の初めです❤︎ だから何もしてない…泣」 「何か、して欲しかったんだ…泣」 「バイバイの時間が19時だから、何もできません(°_°)笑。して欲しかったの?」 「好意を寄せている人に失礼な質問だワ(つA`) でも、彩乃さんがハ

          9 四六時中

          8 ギャップ

          2014年11月19日 彩乃とのLINEは、毎日欠かさずというペースになっていた。話の内容は、嘘でも本当でもいい。この時間が楽しかった。たわいもない話ができる相手がいるだけで楽しかった。純粋に楽しめていたのは、絶対に会うことがない物理的な距離によって、二人の関係が保障されていたからかもしれない。 「おはよ❤︎」 「(○・∀・)ノ<ォ'`ョ★ 官能日記…書いてもらったんだネ(。-`ω-)」 「書いてもらっちゃった❤︎笑。Gさん知ってる?」 「知らない、、男性の日記は、滅多に

          8 ギャップ

          7 虚言

          2014年11月18日 「おはよ(^ ^)」 「おはよー☆」 「今日もお仕事頑張って下さい(^ ^)/」 「なんだか形式的〜(●`з´●)BooBoo! 今日はちゃんとお昼寝してください♪~(・ε・。)」 「だって甘いLINE送ったら、今日もぱるお君のお仕事邪魔しちゃうでしょう(^^;;笑」 「彩乃さんだけだよ?邪魔していのは。笑。彼とは、こうしてやりとりしないの?お店が忙しい人?」 「好きな人は…朝に2〜3通くらいかな?お仕事が終わっても、5通くらいかな。。。有名女

          6 催促

          2014/11/17 「ぱるお君… 日記消したほうがいいよ(>_<)❤︎ ぱるお君のファンが減っちゃう(ー ー;) あ…私と会った時に踊ってね〜楽しみ❤︎」 「おはよ☆ 彩乃さんは読んじゃダメでしょ。笑」 「読んじゃったもん(°_°)笑。私の好きな人は、ほとんどスタンプ押さないです^ - ^ 男の人は無くていいと思う… ないほうが、クールで素敵な印象です❤︎」 「ホントのところは、押したくても押せないんじゃないか、、と思ったわけで…」 「あまり押してると、女の子っぽ

          5 半々

          2014年11月10日 「おはよう(^ ^)」 「ぱるお君は お金持ちだからピコタン3号でも買ってもらおうかな❤︎」 「おはよ☆」 「よろしく❤︎」 「勘違いはイケないぜ!笑。まず、ビンボー。。」 「会社役員だから大丈夫❤︎」 「そして衣食住に興味なし…」 「そうなの…?」 「そうだよ(^-^) 起業家のほとんどは赤字ですよん。笑」 「奥さんにはプレゼントしてる?」 「してるけど、ノーブランドだと思う。。これからピコタンをググる(/_<。)」 「ピコタンプレゼント?偉い

          4 番号通知

          彩乃に会いたい想いは、駄々っ子がゴネるが如く、止めどなく直哉の心を埋めつくしていった。転職活動にかこつけて東京方面に向かえば、彩乃は会ってくれるだろうか?今のLINEのやり取りからすると、七分の可能性で会ってくれる気はしていた。別に、彩乃とセックスしたいわけではない。言葉を交わさなくてもいい。ただ… ただ一目見るだけでもいいから、願いは叶わないだろうか。 直哉は、国内有数のブランドホテルを営む月影グループの経営者、月影五朗に興味を持っていた。将来、起業を考えている直哉にとっ

          4 番号通知