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読書感想『ウィンドアイ』(新潮クレスト・ブックス)

『ウインドアイ (新潮クレスト・ブックス) 』ブライアン エヴンソン (著),  柴田 元幸 (翻訳) 10冊/106冊

アメリカ出身の作家による25篇の短編集。すべて、異様な雰囲気に包まれて、謎や恐怖が解明されないまま、この本に巻き込まれていく本だった。要約はできそうにない。分からないけど恐ろしい。分からないことが恐ろしいのかもしれない。

自分と他者の境目、自分と物との境目、自分の身体と自分の境目、無意識の線引きがわからなくなる。自分の手が自分の意思と関係なく動き出したら、それは絶対的に味方な行動をとるだろうか。

最も怖いのは、ようやく読み終わったと思いきや訳者あとがきで、著者の「謝辞」さえ真実ではなかったことが明かされること。


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