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ミスター、ドーナツ (日記)

あえて苦手なバスに乗った。
文通相手(80歳男性)への貢ぎ物を買いに数駅先の繁華街へ行く。

敬老の日に文通相手から私に果物が届いた。
飼っている猫の注射代が1万円も高くなったから、今後は贈り物はできないと言っていた矢先だった。

なんだか申し訳ないなと思いながらダンボールを開けると、葡萄、りんご、梨があった。毎日まだまだ暑いので、クール便でなかったために葡萄にはカビが生えていた。残念だが直ぐに捨てた。添えられた手紙には「敬老の日に。私の日ではありません」と意味深に書かれていた。私からは何も贈り物をしていなかった。

そんなことがあって、唯一文通相手が私から送ることを許しているビール券を買いに来た。

無事、店にあるビール券を買い占めてから、目の前にあるドーナツショップに入った。
席を覗くと、おじさんたちの共同オフィスのようになっていた。おじさんというのは会社に行くと見せかけてこういうところで仕事をするのかな、なんて思いながらおじさんズに囲まれた席に座ると、冷房の風が直に当たるところだった。広いこの席が空いているということは、おじさんも寒いのは苦手なんだ。私はユニクロのサマーセーターを着ているから、頭が痛くなる一歩手前まではここに居ようと思う。だけど頭が痛くなるより早く、顔が乾燥してきているから、店を出る頃には5歳くらい老け込んでいるかも。そうこうしているうちに隣の席のおじさんが席を立ったのを見て、すかさず席を移動した。だけどやっぱり顔半分は今も冷房の風に当たっている。そういえばドーナツはアンチエイジングの大敵らしい。どこかの美しい60代のおじさんが言っていた。
今日この日記には、一体何人のおじさんが出てくるんだろう。

早く小説書こう。


白い花が好き




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