(詩)星かと思ったら飛行機
土曜の夜の飛行機は何だか切ない
わたしの大事な人が乗っていて
何処か遠くヘ行ってしまいそうで
街灯かと思ったら夜行列車
土曜の夜の夜行列車も切ない
夢を抱いて上京した少年が
夢敗れ帰郷する侘びしさに似て
ネオンかと思ったらカルーセル
土曜の夜のカルーセルは特に切ない
憧れの少女が一回りしたら
大人の女になっていた夜のようで
土曜の夜に誰かとさようならする時
わたしはどんな乗り物に乗りたい?
さようならと気付かれずに
去ってゆけるように
たとえば土曜の夜の船に乗りたい
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