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パートナーに恨み節をぶつけずに済む方法

パートナーに意見を伝えにくい時ありませんか?
パートナーシップって、子どもとの関わりより難易度高いかもと感じる今日このごろです。

私たち夫婦は子育てステージに入りまもなく3年になります。
心に余裕のあった頃は「夫婦で意見が伝えにくい?なにそれ?」状態だったのですが、今はよく分かります。

子育てや家事分担の不平等感、生活を楽にするツールも自分で探さなければならない自己完結感。これ、全部夫婦2人の課題じゃないの?
ことあるごとに湧き出る
なんで私だけ?感
そこで相手に何か言おうとしようものなら、それはかわいいお願いではなく、まるで恨み節

なんでこんなことになっちゃうのかなあ。

なんとなく理由は分かっています。
おそらく、新鮮なうちに相手に意見を伝えられなかったツケがきているのだと思います。
伝えられずぐっと堪えた意見がどんどん溜まり、腐敗した結果なのだと思います。

なぜ新鮮なうちに伝えられなかったのか?
自分を振り返って考えてみると…
「こんなことをお願いしても相手を困らせるだけなのでは」
「自分の主張はわがままなのかも」
「自分がこの状況に対応できれば家庭がまわるんだから、我慢」

要は、自分の意見がわがままで、相手に受け入れられないかもしれないという意見の食い違いへの恐れ、あるかも分からない衝突を避けるため、ぐっと堪えてしまったのではないかと思います。

そして伝えられなかった思いは自分を追い込み、その状況から自分の心を守るため、
「私は悪くない!なぜ私のしんどさを分かってくれないの?」
「私を分かってくれない相手に非がある!」

こういう感じに拗らせ最終的に恨み節になるのだと思います。
新鮮なうちに伝えていればいいものを、腐敗し恨み節になってから伝えてしまうため、相手としても
「いやいや、そうなる前に伝えてよ…」
となるわけです。
そして相手にも事情や言い分があるのに、この段階に来ると全く考えられない状態になってしまいます。
迷惑にならないようにした結果、相手に迷惑となるのです。
頭では分かっているのです。

これは、自分と相手の課題を分けられていないとも言えるのかもしれません。意見を伝えるところまでが自分の課題、判断するのは相手の課題です。これも重々承知しています。
しかし、子育てや家事は夫婦の課題なのです。
だから割り切るのが難しいのです。
課題の分離を適用し、「相手の課題だから、相手がそう判断したのなら仕方がないよね~」では片づけられないのです。

ではこのとことんまで拗らせてしまった恨み節、どう軽やかに伝えたらよいのか?

ここで効くのが、ダイバーシティ(多様性)の感覚なのではないかと、最近考えています。

いきなりですが、ダイバーシティって大事ですよね。

それはなぜか。
もちろん、人それぞれ個性を発揮しやすい柔軟な世の中が理想的だからというのもありますが、一番は自分が生きやすくなるからだと思います。

「浮いてる人」という形容がありますが、本来人は、みんなが浮いている存在だと思います。なぜなら、まったく同じ考えを持っている人なんておらず、どこかしらそれぞれ違うはずだからです。

ダイバーシティを否定するということは、とある一個人が持つとある価値観に当てはまらない人を否定するということであり、裏を返せば、その一個人が、その価値観から外れた瞬間、自分自身を否定しなければならなくなる。つまり、ダイバーシティを否定した結果、自分を苦しめることになるがゆえ、自分のためにもダイバーシティの尊重が大事なのです。

夫婦間においてもまったく同じ意見であるということはなく、そこにも小さなダイバーシティの社会が存在します。子どもにとっても家庭は、最初にダイバーシティを体感する大事な場になるのではないかと思います。
そして、夫婦間でのダイバーシティの尊重は、子ども自身がそれを尊重することにつながり、ひいては子ども自身が楽に生きる考えを持てることにつながるのではないかと。

ここで夫婦間コミュニケーションに話を戻すと、
自分の意見は、どんな意見であれ自分の個性で、尊重すべきダイバーシティの一つ。
そして、自分の意見を相手に伝えることは、ダイバーシティを認めることの実践になるのではないかと思います。

パートナーと意見が衝突するかもしれません。
しかしそこで衝突を避けてぐっと意見をこらえることは、ダイバーシティの存在を否定していることに他ならず、裏を返せば、「ダイバーシティだよね」とつぶやいてみると、それは自分の心を開く言葉になるのではないかと思いました。

もちろん、腐敗した意見を、開き直ってそのまま恨み節で伝えてもよいというわけではなく、「これが自分の価値観であり、ダイバーシティのうちの一つ」として自分自身を受け止めてあげることで、「私はこうしてほしいな」とフラットな気持ちで伝えられるようになることが大事なのではないかなと思いました。

今朝、「ダイバーシティ」という一言でふっと緩まった夫婦間の会話がありました。

長女はご飯をあまり食べないほうで、食べている途中で遊びに行ったり、お菓子を食べておしまいということがよくあるのですが、これについて夫婦の価値観が、

私→何かしら食べればオッケー
夫→ちゃんとご飯を食べてほしい

このように夫婦間で価値観の違いがあります。
この価値観の違いをめぐりこんな会話がありました。

私「求めていないってことは、身体がご飯を必要としてないのかもね」
夫「毎食おやつでもいいってこと?」
私「食べたくなければそれでいいと思う。保育園でちゃんと食べてるし」
夫「(納得いかない様子)大きくなってもずっとお菓子だけでいいの?」
私「いつまでもお菓子ばっかりってことはないと思うよ」

このように意見の食い違いから両者譲れぬ展開に。
そこで、

私「これもダイバーシティだよね。夫婦間で意見が違ってもいいんだよね」

この一言でちょっとした緊張感が一気にふっと緩みました。

まあ言ってみればぜんぜん解決にも何にもなっていないですし、問題を保留にしただけとも言えますが、この緊張感の緩みに、一筋の光明があるような気がしました。

「自分の意見って、相手に良く思われないかも?」
そう迷いに迷いすぎてしまったとき、
「ダイバーシティだよね」こうつぶやいてみると、案外素直に伝えられるのかもしれません。

今後もきっと試行錯誤の日々ですが、心を開いていたいなと思う今日この頃です。

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