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笹百合や春は幻夢の「らんまん」と

昨日は朝雨が降っていたので散歩は止めたが電車で図書館。三冊返却したのだがそのうちの二冊はまた借りた。図書館本も読み切れなくなっていた。大江健三郎を読んでいるから、それが優先された。

で、昨日読んだ大江健三郎の本。『大江健三郎 作家自身を語る』。

図書館で時間つぶした後に映画。

ジャズ・トゥナイトは「キース・ジャレット特集」。久しぶりに『ザ・ケルン・コンサート 』を聴いた。一度聴いただけで聴かなくなったレコードを友だちの廃盤のレコードと交換した思い出。二枚組だけどいいのか?と言われたが、そっちは廃盤なんで。罪の意識が芽生えた。

【聴き逃し】ジャズ・トゥナイト シリーズJAZZジャイアンツ(47) キース・ジャレット 4月29日(土)午後11:00放送 https://www.nhk.or.jp/radio/player/ondemand.html?p=0449_01_3858220

#radiru

帰ってから『らんまん』の録画を見た。朝ドラも最初から見るのは久しぶりなんだが、『らんまん』は早くも不評なんだと。植物のことが知れてけっこう面白いと思うが。もっと植物のことを詳しくやってほしいという思いはあった。牧野富太郎『植物一日一題』(Kindle版)は青空文庫でも読めるのでサブ・テキストにいいと思う。「ササユリ」が出てきたけど、百合の漢字は中国から来ているので、本来日本でしか生息しない「ササユリ」は百合とは違う種なのだと。

こういう例はいくらでもあり「馬鈴薯」がジャガイモとは違うものだったり、キャベツの甘藍という俳句の季語にもなっている言葉も本来の甘藍とキャベツは違うものなのである。

一番無難なのはカタカナ表記にすれば日本名だから、漢字を使うのは間違ったことなのだが、俳句とかは漢字の言い方が好まれる。それはキャベツは日常用語だが、甘藍(かんらん)と言うと詩的言語になって文章で別世界を覗かせるからだ。ただそのことに気がついて使っている人は少ないと思う。本来の意味では中国にしかないもので日常性とはかけ離れていくのだった。

笹百合や春は幻夢の「らんまん」に

季重なりだがもともと笹百合は存在しない花だったのだ。

『らんまん』で自由民権運動が出てきたが、尾崎真理子『大江健三郎の「義」』を読んでいたら四国の自由民権運動と1960年の安保闘争の構造的に描いたのが大江健三郎『万延元年のフットボール』に似ている。ジョン・万次郎や「草奔の士」(自由民権運動で脱藩した士が草の根運動を始める。維新なのだが、その根本思想の柳田国男の民族学がある。その繋がりは島崎藤村『夜明け前』だった。

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