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夏の終わりが思い出させてきたこと

16時30分に銭湯へ行く途中

自転車を漕いで5分程した頃に、その記憶は急に私の元へやってきた。
あれは高校2年?いや、3年の頃。
起きたことを先に話しておくと、4つ上の兄の友達に告白されたのだ。
タイミングが夏だったのかは覚えていないが、テレビドラマでオレンジデイズに妻夫木が出ていて、毎週欠かさず見ていたのは覚えている。

なぜオレンジデイズの妻夫木を覚えているかというと、告白された後に顔を見るのが気まずくなった私は、家に遊びにきた兄の友達を避けるべく「オレンジデイズ見ないとだから」と言って顔を出さなかった。

記憶があやふやなところなのだが、あの日オレンジデイズを理由に避けた結果、夜中に電話がかかってきて約1時間にも及ぶ告白タイムがあったんじゃなかったっけ。だめだ、この辺りの記憶が頼りない。

まぁとにかく、兄の友達のことを思い出しながら銭湯に行くすっぴんおばさんは、西日に照らされながらなんとなく心が甘酸っぱくなってたわけよ。

で、そこで次の思考が働く。
あの時、どうして私は付き合わなかったのか。
A:好きじゃなかったから
B:兄の友達だったから

正解はB。
当時の私は、兄や母から何か言われるのことの方が恥ずかしかったのだ。
母が離婚して間もなかったというのも、当時の私にとっては大きな理由だった。
恐らく今の私なら、きっと付き合えたと思う。きっと大事にしてもらえたと思うし、私も大好きになったと思う。
(なんせ兄の友達はすでに社会人で、車持ってたし、いつも奢ってくれてたw)
当時の恋愛経験も少ない私には、ちょっとハードルが高かったな。

そんな兄の友達は20代前半で結婚したと、兄づてに聞いている。
実は5年ぐらい前に地元に帰った時にちらっと会った。
私が会うのは高校生ぶりだからゆうに10年は超えている。
「久しぶり〜!」と言うお互いの声が、私たちしか知らない内緒話を含んでいるみたいでなんだかこそばゆかった。

また今度会った時に、おばさんになったと思われないように、体作りをしよう。まずはサウナだ。と、今日の銭湯に行く意義を確かなものにしてくれたことに感謝した。

あの電話で告白してくれた日、実はあまり記憶にない。
このままの関係がいいのに、どうしてそんなこと言ってくるのか、私のことをそんな目で見ていたのかと、親の離婚が合間ってだいぶこじれた高校生が爆誕していたと思う。
そのこじれから、恋愛って楽しいんだよ〜と救いの手を差し伸べてくれた人が現れた話は、またの機会に話たいと思う。

夏の終わりの歌ってたくさんあるけど、夏の終わりに切ない歌を作りたくなる歌い手の方々の気持ちがようやくわかったような気がした。

さ、直太朗でも聴きながら仕事しよ。

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