挫折の先に見た光

この休校期間、「今までで1番挫折したこと」をテーマに作文を書く課題が出ました。私は中学時代の生徒会選挙での体験を書くことにしました。こうやって文章にしてみると、当時はわかりませんでしたが、先生からの一種のいじめともとれる態度をとられていたのかなと感じました。ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。

中学一年生の秋、2年生2人が生徒会副会長を務めるという伝統を破って、私は副会長に立候補し先輩に勝って当選しました。
「来年の会長よろしくね!」
生徒会の先輩方を始め、多くの生徒の皆さんが私が次の生徒会長になると思っていました。もちろん私も。
中学二年生の夏、次の生徒会選挙に向けて誰がどの役職に立候補したいか先生との面談が始まりました。会長は私だけだと思っていましたが、もう1人会長に挑戦したいという 男の子が出てきました。私と男の子は先生に呼び出されました。
「今までは対立候補が出ることを許してたけどな、今年からは信任投票だけにしたいんだ。だから話し合いでどちらが会長に立候補するか決めてくれ」
それから何日も及ぶ話し合いが行われました。
「俺は絶対に譲りません。」
「私はこの学校をより良くしたいとより強く思っている人が会長を務めるべきだと思います。〇〇君が学校を良くしたいという気持ちは分かりました。
だけど、愛で溢れた学校にしたいという私の気持ちの方が強いと思います」そう言い終わらないうちに、
「よし、〇〇君はもう帰っていいよ」
表上は話し合いをしていますが、先生は初めから男の子を会長にさせようとしていることが分かりました。先生と2人きりの部屋で話し合いと言えない話し合いが始まりました。
「私は選挙で落ちてもいいと思っています。2人とも会長に立候補して生徒に選んでもらうのが1番ではないでしょうか」
「お前は去年先輩落としただろ!先輩はそれがショックで生徒会やめちまっただろうが!!そんなこと言える立場じゃないだろ」
それは私が1番負い目に感じていることでした。何も返す言葉が出ず、結局男の子が会長に、私が副会長に立候補することになりました。
それから先生が怖く全てが信じられなくなり次の日は学校を休みました。
支えてくれたのは両親でした。私が落ち着くまでたくさん話を聞いてくれ、抱きしめてくれました。そのおかげで副会長として精一杯選挙に臨もうと気持ちを立て直すことができました。
選挙では全校生徒の前で演説する機会があります。私はスローガンを「愛、無限大!」と掲げ演説を通してたくさんの人に愛の素晴らしさを伝えようと決意しました。
その演説の作文も何度も何度も書き直され、しまいには「愛」という言葉を1つ残らず作文から消されそうになりながらも、気持ちをまげずについに演説内容が完成しました。
その時点で本番まであと3日。残り少ない時間をできる限り演説の練習に費やしてどうやったらみんなに効果的に伝えられるか思考を巡らせました。
そして本番。口から飛び出しそうな心臓を抑え、深呼吸。気がつくと、全員の演説が終わっていました。
終わった後は友達や先輩、または知らない人まで「良かったよ!!」と感想を言ってくれました。今でも私のスローガンも演説もはみんなが覚えてくれています。
振り返れば、全てはこの演説のためにあったのかななんて思っています。


最後まで読んでくださりありがとうございました。
生徒会選挙一年目についても文章にしています。興味のある方はマガジンからご覧ください!

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