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AIが文章から動画を生成、住宅ビジネスフェア、な話(コンワダさん39週目)

 こんにちは、株式会社アーキロイドの津久井です。今週も社内で話題になった事例(コンワダさん)からいくつかをご紹介します。バックナンバーはこちら

事例:文章から“動画”を自動作成するAI

―――概要
 中国・清華大学の研究チームが簡単なテキスト入力をもとに、動画を自動作成する機械学習モデル「CogVideo: Large-scale Pretraining for Text-to-Video Generation via Transformers」を発表しました。例では「A man is skiing.」や「A lion is drinking water.」と言った文章から生成された動画を紹介しています。動画は4秒、32フレーム、解像度480×480だそうです。

記事より

 こうした生成モデルで、学習用のキャプション付き画像ペアを収集することはデータセットなども充実していますが、キャプション付き映像ペアを大量に集めるのは容易では無いそうです。映像では一連の動作でも、画像にすると分断されてしまうからです。例えば「飲む」と言う動作は、「グラスを持つ」「持ち上げる」「飲む」「置く」のクリップに分割され、学習に混乱をきたしてしまいます。今回構築されたCogVideoはそれらに対して有効な事前学習モデルだそうです。

―――この事例について
 記事中ではテキストから画像を生成するモデルは昨今、精度がかなり向上しているので、動画もそうなるのは自然の流れだとしています。今後もそれらの精度は違和感がないほどに高まっていくのと、また他の形式(メディア)でそういうモデルが作られていくでしょう。
 例えば、アイディア×メディア(表現手法)=作品だとしましょう。映画もドラマも音楽も漫画も小説も詩も、作品化して初めて成立します。漫画が映画化されるにも、詩が楽曲化されるにも、最初のステップでその漫画や詩が作品として成立し、さらに言えばそれが支持を集めていることで、別のメディアで出力し直すことができます。商業的な観点ですが。つまり、アイディアもメディアも両方持ち合わせていないといけません。個人として持っていなくても、漫画「DEATH NOTE」のように2人で組んだり、映画もほとんどは組織で制作されています。
 この事例のように、あるメディア(テキスト)から別のメディア(映像)を自動で生成できれば、漫画化したいアイディアがあるけど絵がかけない人や、映像化したいストーリーがあるけど撮影機材を持っていない人が、人々に届ける手段、メディアを獲得できるかもしれません。テキストで書いたアイディアが、小説、漫画、楽曲、映像、全てに同時に出力され、その中からこのアイディアに最も合うメディアを事後的に選択するなんて言う贅沢なことも可能になるでしょう。漫画は書けるけど、その人のメッセージは実はファッションにしたほうが伝わる、なんてこともあるかもしれません。必ずしも得意な手段=最適な手段とは限らないですよね。
 大人気音楽ユニットYOASOBIのコンセプトは「小説を音楽にするユニット」です。このように別の形式の作品からインスピレーションを受けたり、原案を授かって、別形式で昇華し成功する例は少なくありません。もちろんそんな簡単な話ではなく、YOASOBIもコンポーザーAyase氏のクリエイティビティ(この流れではアイディア力×表現力とでもいいましょう)がすごくて、それによって高いクオリティの楽曲が生み出されています。しかし、ディープフェイクがもはや見分けがつかなくなりつつあるように、人間の感動の閾値を超えてくる生成モデルが現れてもおかしくないですよね。AI、とりわけ生成系の学習モデルは、このようにいずれくるかもしれない未来への妄想が捗りますね。
 当社は、だれもがWEBで住宅設計を出来るプラットフォームを目指し、『archiroid.com』(アーキロイドドットコム)を開発、運営しています。現在のarchiroid.comのメイクモードでは、ユーザーが自由に入力した間取りに構造材や内外装が自動で立ち上がり、VR内覧することができます。まさにアイディア(間取り)と表現(設計)がかけ合わさって1つの設計案になるわけです。

そんな当社の仕組みを、

来週の『住宅ビジネスフェア2022』に出展します!!

 本連載『コンワダさん』では伝わっていないかもしれませんが(笑)、住宅産業でWEB型の設計プラットフォームを開発する会社として、この展示会のリアル展示(2022/6/16-17@東京ビッグサイト)に出展します。お時間のある方は是非お越しください!ビッグサイトで待ってます!!
興味を持たれた方、下記noteにサービスの一端を書いてあります。お時間があれば是非。

まとめ

 今週も読んでいただきありがとうございました!テレビのバラエティで「なんだよ番宣かよ!」みたいなお約束のパターンがありますが、それです。次週の連載は展示会のため、お休みするかもしれません。最後に「スキ♡」をお願いたします。励みになります!

(家にテレビがない生活をしているんですが、今のテレビもそのお約束パターンあるんでしょうか…)


「今週、社内で話題になった事例」 について
株式会社アーキロイドの社内で話題になった事例(ニュース、リリース、書籍、動画、論文などなど)のうち、いくつかをご紹介します。元記事の配信時期は必ずしも今週とは限りません。数ヶ月前、数年前のものもあるかもしれません。

社外にこれを発信することで、
①アーキロイドメンバーが日々どのようなことに目を向けているのか、を知ってもらいたい。
②せっかく読んでもらえるなら有益な情報をお届けするために、自分たちの情報感度をもっと高めていきたい。
という目論見があります。

メンバーも大半が30代に差し掛かってきたので、備忘録という意味合いが一番強いかも。ご笑覧ください。

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