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何でも手に入ると、何もいらなくなる現象

前回の記事でシャレードマニアクスっていうゲームの感想をクソ長文で書いたんだけど、この世界観について思うところがあったのでこれは別口で記事に残す。

シャレマニは、腕につけたバングルで何でもかんでもできて、ネットで管理されている世の中が舞台。そこから異世界に飛ばされて人狼みたいに裏切り者を探して元の世界に戻るぞ!みたいな感じのゲーム。
このゲーム自体はかなり面白くて大満足なんだけど、プレイ中怖かったのは世界観。

主人公たちは体調管理も、自分の個人情報もぜ~んぶ情報局に管理されているのが当たり前の状態で生まれてきてるので違和感を感じていないようなんだけど、その状態がもう既にめっちゃ怖い。

作中に出てくる「モルペウス計画」というのがもっと酷くて、システムとしては世界中の情報を統一させて管理したり、感情や記憶までいじれるというもの。よりよい未来、安全な社会のためにという触れ込みだけど、無理すぎw 管理する側の人間に悪用する人が1人もいない事前提でしか成り立たないよね。

個人的に、主人公はこの感情を制御的な部分についても抗うのかな?とちょっと期待していた部分があるので、そういうのがなくて勝手にがっかりしたのはある。でもまあ、当たり前だと認識しているなら問題提起にはならないか。。。

戦争や人殺し、一方的な虐殺や搾取はもちろんない方がいいと思うけど、みんなが安全に暮らせる社会って、行きつく先は感情を管理することになると思うんだよねー。。怒りも悲しみもない世界って個性・感情を殺さないとムリだと思うし、そんな事されたくない。でも現時点で人としての尊厳を奪われてる人からしたら、そっちの方がマシだろうから、難しいね。希望者だけがそういう措置を受けられるのならまだ救いはあるかな、この設定だと。

昔みた動画に石油王の娘が出演していて、その人は何でも買えると何も欲しくないって言ってたの、めちゃくちゃ印象的だった。その人は自分のジュエリーショップを立ち上げて地道に販売してて、お客さんが自分の作ったもので喜んでくれた瞬間が一番うれしかったと言ってた。結局人間、幸福感ってのは自分の行動によって他人を幸せにすること、ってのがデカいんだろうなと思う。

ゲーム中でもさすがに感情を管理するのは倫理的にNGってなってたけど、技術的にできてしまうのであれば、悪用する人は必ず現れるだろうな。記憶消せるとか、体から意識だけ別の場所に飛ばすとか、まだまだそういう事ができるようになるまでに時間はかかるだろうけど、いずれできるようになりそう。怖いな…ある程度やっぱアナログな方がいいなと思った笑
そんだけ…

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