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シャネル・ネクサス・ホール ギイ ブルダン展 みに行ってきました

シャネル・ネクサス・ホールにて、ギイ ブルダン展をみに行ってきました!
最近、銀座では面白そうな展示がたくさんですね。
ギャラリーへ行くには、シャネル銀座の正面の入り口ではなく、横にある入り口から入ります。
ハイブランドのお店へ行くのはいつもドキドキです。

ギイ・ブルダンについて

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1928年フランス、パリ生まれ。フランスのアーティスト・フォトグラファーです。幼い頃に両親が離婚し、父方の祖父母に育てられますが、後に父親が再婚した際、また父親と暮らし始めたそうです。
ブルタンは空軍で写真の技術を学び、航空写真家として働いていたそうです。戦後はカメラレンズの販売員などの職をしながら、絵や写真の創作をしていました。1951年にマン・レイの弟子になり、シュルレアリスムに傾倒します。(何度もマン・レイの家に行っては追い払われ、7回目でやっと認めてもらえたとか)
ドローイングや写真の展示を始め、1955年にヴォーグパリに写真が掲載されました。
その後はヴォーグなどの雑誌やシャルル・ジョルダンを始めとしたファッションブランドのキャンペーン広告などを手掛けます。
1961年に結婚し、その後一人息子もできます。(1971年に妻が他界しています。)
あらゆる賞や作品集の制作・展示を拒否していたそうで、1985年にもフランス文化省からナショナル フォトグラフィー大賞に選ばれますが、辞退しています。
1991年ガンで亡くなりました。

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1955年 FRENCH VOGUEに掲載された写真

古びない写真

ブルダンが作品集の制作・展示を拒否していた理由として、モード紙の流行が入れ替わる速さを好み、掲載されたメディアのみで完結させたいという思いがあったようです。
私は、ファッション・フォトグラファーとして、プロだなと思いました。
まさしく、ブルダンの思想の通り、ファッションの移り変わりは目まぐるしく、あっという間に古びていきます。
それと逆のことなのですが、展示を見ていて、ブルダンの写真の古びなさにびっくりしました。
それは、ブルダンがかつて画家志望であり、シュルレアリズム、美術史、文学や映画などに影響されて制作していたからでしょう。

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色と構図とミステリアスな物語

ブルダンの写真は絵画のように、色や構図がかなり計算されているように思いました。そして、一部の作品はこれからミステリー映画が始まるような雰囲気がします。
ブルダンの広告写真は商品は画面の一部として、添えられるように入っています。それは、それまでの広告写真では考えられない手法だったそうです。かと言って商品が目立たない、というわけでもなく、魅力的に写っているのがすごいですね。

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圧倒的なセンスを感じる展示でした。写真の技術だけではなくて、アイディアや構図や色の選び方などがすごいですね。かなり構想を練って撮影していたのではないでしょうか。
また、展示をしない、作品集を作らない、という思想はファッション・フォトグラファーとしての意地と誇りのようなものを感じました。自分の中の芯がしっかりしているからこそ、こういう写真が撮れるんだろうな・・・と思いました。

シャネル・ネクサス・ホール
2021.9.8 WED - 10.24 SUN
11:00 - 19:00 (最終入場18:30)
無休・予約不要(混雑時、入場制限あり)
入場無料




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