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あー夏休み

小学1年生の夏休み。

夏休みの宿題は多いのか少ないのか?
教育に対する考え方は人それぞれなので何とも言えないけど、
内容や量は、私が子どもの頃と殆ど変わっていない様子。

漢字、計算
朝顔観察記録
読書感想文
絵日記
作品
毎日の一言日記と達成記録
夏の友
ボランティア手帳
ラジオ体操、プールガード
祭りの灯ろう

これを40日分に分けてコツコツとやらせるのが、低学年の親の役目だと学校プリントに書いてある。

その他、県、市、地域、いろんな団体から山盛りのプリント。
何人も子育てしている人はこんなモノいちいち読まないのかもしれないけど、うちにとっては初めてのこと。生真面目に全てのプリントに目を通してしまった。 

全てのプリントに、

「家族でふれあいなさい。」
「家庭が大切。」
「子どもの勉強をみて下さい。」

と書いてあった。( ̄ー ̄ )

他には、何枚もの形状の違う達成カード。
どれがなんだかわからないが、管理が徹底されているようだ。

それで実際夏休み、
子ども達がどんな生活を求められているかというと、

毎日6時に起きて
ラジオ体操をして
家族揃ってバランスの良い朝食を食べて
植物の観察をして記録をつけ
宿題をして
自主学習をして
プールで泳いで
地域の行事に参加して
ボランティアして
家の手伝いをして
池や山や道路では遊ばず、公園だけでしかもボールを使わない遊びをして
家族で海やキャンプに行き
スポーツチームで汗を流し
iPadなどは極力使わず
テレビゲーム、YouTubeは少しだけ
風呂に入って
歯を磨いて
今日1日を振り返りコメントを書き達成記録を付け
9時前に寝る

ということが求められている。

親は、上記のように子が過ごせるよう促し、応援しなければいけない。


(-_-;)

アカン。

私には無理だ。

促せない…。


そう思って気分が萎えきっていたのだが、


うちの子は真面目な優等生だった。

私がわざわざ促さなくても、殆どの宿題を7月中に終わらせた。
残ったのは、作品と読書感想文。

小さな頃からトイレットペーパーの芯やお菓子の箱を集めていつでも何かを作っている子だった。

だから、作品なんてお手の物…と思いきや、違った。
学校で求められるもの、学校に提出して良いものの許容範囲を探していた。

家で楽しく作っているものは、学校の基準からすると突飛過ぎて恥ずかしくて出せない、という気持ちを聞いた。
過去の作品集を見て、自分なりに傾向と対策をしようとしていた。その中でも自分の気が乗るジャンルを探しそこへちょっと違う切り口を盛り込むという謎の行程の後、作りたいものが決まった。

なんだかややこしいが、作品を作ること自体は元々好きなのでなんとか終了。
硬い紙などは私が切ってあげた。


問題は読書感想文だ。
これはもしかしたら、とんでもなく高度な宿題なのではないか?

学校に通い始めて3ヶ月。
感想文の概念すら教わっていない。
そこへきて初めて感想文の指導をするのが、ただの親。作文を嫌いになってほしくない思いが空回りする。

子どもが選んだ本は、長新太だった。

ムズイ。(ー ー;)

長新太で読書感想文を書くのはセンスがいる。私だって書けるかどうか怪しい。

とりあえず、子どもが本を読んで感想を書きたいなんてこれっぽっちも思っていないので、口頭でのインタビュー形式を試みた。

これは良かった。

というより、次々に自分なりの解釈を語り出し、卓越した洞察力で絵の中からヒントを見つけ出し、作者とキャッチボールでもしているかのような読み込みを見せてくれた。

書き留めたものを並べ替えて、そのまま箇条書きにして提出することにした。 

なんだかんだ言っても、私も子どもも生真面目なのだった。


9月。

夏休みの宿題が採点されて帰ってきた。
読書感想文が、真っ赤に書き直されている。

これは、外部のコンクールに出品するための直され方だと感じた。子どもの頃、自分が常連受賞者だったことを思い出した。

それにしても、子どもが一言も言っていないセリフを創作して付け足すとか、どうかしてるんじゃないかと思う。

子どもの頃は、違和感を感じながらも従順で、先生は正しいんだから信じた方が良いと思っていた。私はとても〝良い子〟だった。

大人になった今あの教育を思い出すと、なにか、自分がみんなを導くための道具として利用されているような複雑な感覚を抱えていたということを、やっと言葉にできるようになった。

たくさん賞状をもらって、一体何が得られたんだろう。ただ単純に嬉しかったという気持ちが思い出せない。

親は優越感を得られたかもしれない。
きっとあの頃、子どもの出来を比較し合う母親同士の無言の格付け合戦の中に、うちの母もいたのだと思う。
そんなこの世界の空気が、悲しかった。

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※完全にホームスクールを始めたと言えるのは4年生からです。それまでの経緯をnoteスタートから連続して書いています。
早く現在に追いつきたいですが、しばらくお付き合いください。(^_−)−☆

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