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ブラックな教員について〜7つの理由〜

 「教員の働き方はブラックだ」なんてよく言われます。でも、嘘かと言われたら嘘と自信を持っていうことは難しいでしょう。

 では、教員の働き方の何がブラックなのか?

自分なりに感じた経験をもとに7つにまとめてみました。


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⑴ 長すぎる就業時間

 公立小中学校の勤務時間はおおよそ、8時から17時です。一応休憩時間は労働基準法に則って7時間45分勤務の学校では45分、8時間勤務の学校では1時間の休憩時間があります。

 いつからいつが休憩時間なのでしょうか?休憩時間はないと言ってもなんらおかしくない状態です。給食の時間は給食指導。掃除の時間は掃除指導。登下校の時間も登下校指導。授業と授業の間の休み時間は次の授業の準備。昼休みは一緒に児童生徒と関わらなければならない。など、非常にカツカツの生活(就業)です。

 には、こんな中学校教師の1日が紹介されています。

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また、話題になった仙台の教員の働き方について、

 これで残業代が出ないんだから、ブラックですよね。そもそも教員には残業という概念すらありませんが…笑

 プラスして、土曜授業、校外指導(祭りなどの時の巡回等)などもありますからね…


⑵ 何かにつけて学べと言われる

 教員はよく世間知らずと言います。全くその通りだなと思うこともたくさんあります。”学校”という環境から出た人が少ないからでしょう。だから世間からの風当たりが強いと思います。

 学校は特殊な環境です。成果が目で見て分かりにくいし、その指導が正しかったのかも正直分かりにくい。だからこそ、探究していく必要があります。

 現場に対してアドバイスをする方からは、「〇〇するといい」「△△というスキルを身につけるといい」などとたくさんのアドバイスをいただきます。

 もっとこういうスキルを身につけなさいなどという注文ばかり世間からされるイメージです。子どもに関わることは全て求められます。


⑶ 保護者対応

「仕事帰りに行くので19:00からでもいいですか?」

「(金曜日に)明日なら学校に行けますが、それ以外の日は用事があって…」

「(朝6時半に)〇〇先生いますか?少し話したくて…」

と言ったように、自分の仕事や生活を優先して教員の仕事の時間なんて関係ないでしょという保護者が多いことは事実です。

 学校側もそれでOKしてしまっているのもおかしいと思いますが。銀行の窓口に用事があるなら頑張って平日15時までにいきますよね?病院も

 なぜ、自分の子どものことなのに自分のことを最優先して生活してしまうのでしょうか。

 こういった対応の時間の問題や、自分の子どもの心のケアをきちんとしてくれよ!という保護者など、様々な理不尽な対応を求められる場合が非常に多いです。こういった時間関係なく様々な対応をしなくてはならないのもブラックと言われる所以だと思います。 


⑷ 地域の人の対応

「おたくの中学校の生徒が公園で大きな声で騒いでいるのですが!💢」

「道路いっぱいに広がって登下校しないでよ!」

などと問い合わせの電話をいただくことがあります。

 学校としては、「ご報告ありがとうございます。学校で指導していきます。」などというのがオチではないでしょうか。

 本来、学校だけが指導すべきなのでしょうか?「地域の人に見られていないから、学校の外の地域であれば少しやんちゃしてもいいや。どうせ見てないし。」と思っているから、学校外の地域でそういった問題が起こるのではないでしょうか。もちろん学校で指導することも大切ですし、必ず行いますが、地域の人の目があるぞということを生徒が実感するためにも「その場で指導して欲しい…」と思ってしまいます。

 結局地域の子どもの問題は学校のせいにして、満足している人が一定数いて、その人の対応をすることが大変です。


⑸ 各機関からのアンケート調査等

「教員の働き方についてアンケートに答えてください」

「ICTの活用はどの程度しているでしょうか」

「あなたの勤務している学校について答えてください」

など非常に多くのアンケート調査がきます。しかも、昨年度1時間以上かかるアンケートが来た時もありました。こんな時間を取られるアンケートには懲り懲りで、適当に答えている場合も多いと聞きます。

 また、勤務校・実名をあげてアンケートに答えるようになっており、下手なことを書くと目をつけられるかもしれないということで、多くの教員は、質問者が求める回答をするという傾向が強くあると、様々な教員の人に話を聞いてわかりました。アンケートなら、名前などわからないようにして欲しいものです…


⑹ 部活動

 この活動によって、就業時間は大きく伸びてしまいます。文部科学省から「部活動に関わるガイドライン」が出されましたが、所詮ガイドライン。強制する力は弱く、一部の人しか変わることができていない現状があります。

 部活動は平日のみならず、土日にも行われていることが非常に多いのではないでしょうか。半日練習しても部活動手当ては定額の3000円前後。大会の引率や役員になるともっと最悪で、自分は時給換算で時給200円って時もありました。中体連の運営委員長(県大会などの大会を企画・運営・会計などやる係)を初任者でやらさせたときは絶望しました…本当に泣きそうになりました…

 自分の時間を犠牲にしてまでやりたくのない、部活動の顧問を引き受ければならないのはつらいです。


⑺ 教員間のコミュニケーションの薄さ

 これは、自分が特に感じたことです。他の学校がどうかは分かりませんが…

 例えば、校務分掌などで前担当していた先生に聞いても、「去年のフォルダ見といて」と言われ終わり。それでもわからなくて質問しに行っても「私もよくわかんないんだよね〜ごめんね」と言われることもありました。要は、1つ1つの細かい仕事は昨年度同様に進めていけばOKみたいな風潮があるので、精査する必要がないみたいな環境があります。だからそんなことでコミュニケーションを取る必要はないということでした。

 様々な指導方法も具体的ではなく、あくまで「自分なりに考えることを大切にしよう」というものの自分なりにやった結果、「それは違うだろ!」と言われることが度々ありました。

 自分の仕事に精一杯なのは重々分かりますが、若手にスキルを丁寧に教えるというよりは、失敗から学べ的なスタイルしかない印象でした。


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 挙げ出したらまだありそうですが、もちろんやりがいもあり、自分のやりやすいように工夫できる点も多くあります

 ただ、ブラックな印象が払拭されることはないのかなと記事を書いていて感じました。


 

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