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「私の責任だった」 うっかりドーピングのヨーハウグがカムバック

唇の治療薬による「うっかりドーピング」で、18か月の出場停止処分を受けていた、ノルウェーのクロカン選手、テレーセ・ヨーハウグ。

選手は、チームドクターの指示に従い、禁止薬物が入っていた唇の治療薬を使ってしまった。

ヨーハウグ選手は、「自分のせいではない」と主張していた。

ノルウェー国内では、選手を「可哀そう」とする雰囲気が漂ったが、「自業自得だ。選手にも責任がある」というバッシングを国外から浴びた。

処罰を受けていた間も、選手の現地での人気は、衰えることはなかった。地元メディアは密着取材を続け、スポンサーはむしろ彼女を支えることにこだわった。

国外では批判を浴びても、ヨーハウグ選手はノルウェー人にとっては、「かわいそうな人」。つらい時期を乗り越えた選手が、またメダルをとる可能性は非常に高い。その選手を見捨てなかったことで、スポンサーは国民から好印象を受けることができる。

18日、選手は出場停止処分を受けていた処罰期間を終えた。

19日の記者会見では、涙を流しながら、応援してくれたノルウェー国民にお礼をのべた。

Photo&Text: Asaki Abumi

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