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私のはなし、部落のはなし

…という映画を観てきました!
(気になっていたのと、私の周りの目利きの方々が何人かつぶやいておられたので👍️)

映画あまり詳しくないのですが、ミニシアター系でしかやってない??
ドキュメンタリーです。


横浜のディープな場所で、私にも馴染み深いエリアにある『シネマ ジャック&ベティ』で観てきました。
205分、内容も時間も濃かったです。

被差別部落で生まれ過ごしてきた人たちの語り、悩み、やられた差別のこと、これからされるかもしれない差別のこと…。

また、被差別部落地域に隣接する、差別意識を“持った側”の人の語り

第三者的に、研究したり、その地域を訪れる人たちの語り


一方的でなく、様々な立場の人から見た部落差別(同和問題)についてインタビューしていて、よくこれだけ網羅できたなって思いました。
だから自分の足元が揺さぶられる。


義務教育の中で人権問題の映像とか観させられた記憶があるけど、『差別はやめましょう』のみの主張で、一方的なことが逆に抽象性を高めてしまったように感じました。


差別意識は幼い頃から植え付けられてきた、部落地域の子とは遊ばなかった、自分の家は武士家系だから違う(よくそんなん知ってるな、と私は思った)、
自分の子どもたちには部落出身者と結婚してほしくない、血が混ざる、部落出身者は目つきが違う、怖い…
等々の言葉たち。


仕事上、地域に根ざした面もあるのでやんわり“ここの地域が被差別部落地域だった”みたいなことは見聞きしたけど、私たちの世代は多分知らない、言わない、気にしない人が多い……と思っている。

ただ、私より若い世代なのに部落出身者の青年たちは恐れを抱いていて。
自分がもし結婚するとき、つきあうとき、いつ“部落出身者”と伝える?
もしくは伝えない?

「でもそれって、普通の地域の人たちはそもそも悩まないやんな」


流れている血なんて見えないから普段の生活で識別できるはずもないのに、
というか肌や目の色が違っても人は中身だと理解しているのに、(また、共通項がたくさんあっても分かり合える/合えないは別であることも知っているはず)、

それでもなお差別の力が勝ってしまうことにまだ自分の中では折り合いをつけられず。
それに、身近なことから離れたことまで、自分のあらゆるものへの差別意識を自覚するのも正直怖い。

部落はフィクションなのに、明確な根拠や徴がないのに差別される、と言っていた。


上映時間が最後の枠だったので、終演は23時過ぎ。
ひとりでふらっと観に行ったのでこの悶々とした気持ちを語り合う相手がいなく、でもこの座りの悪さをひとり抱えて帰るのも必要だなと思いました。


公式サイトはこちら


横浜ジャック&ベティでも延長、都内や全国でもまだまだこれから観られるところがたくさんあります!ぜひとも。

シネマ ジャック&ベティにて


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