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精神保健福祉士にはどこで会える?

実はいろんなところにいるんです。
でも、思うに「精神保健福祉士です」って自己紹介している人が少ない(私も言ったことない)です。
求人を見ても、「相談員」だったり「ソーシャルワーカー」だったりするし、精神保健福祉士っていうのは資格の名称でしかなくて、肩書きとは違うから、名刺には記載があれど名乗らないような気がしますね。


では、我々精神保健福祉士はどういうところで働いているのか? 

大別すると、就職先としては、医療関係(精神科病院、訪問介護ステーションなど)と障害者福祉施設(相談支援事業所、就労移行支援事業所、グループホームなど)が多いです。その他には行政機関(役所や保健所、福祉事務所など)、教育機関(小・中学校、大学など)、司法機関(刑務所、更生保護施設など)で働く人もいます。

おおよそ共通して言えることは、障害をもつ人々を相手にする、ということかなと思います。


以前、精神保健福祉士とカウンセラーがよく間違えられるという話をしましたが↓

精神保健福祉士とカウンセラーだと、相手にする相談者層に違いがあるように思います。


精神保健福祉士は、障害のある人(疑いがある人も含む)を相手にすることが圧倒的に多いです。
とりわけ精神障害は医療と密接な繋がりがあるので、精神科や心療内科に入院・通院している人を相手にすることが多い、ということになります。

定期的に通院している方の中には、その病状ゆえに、就労が難しかったり経済的に困窮していたりする方も少なくありません。
でも、病院やクリニックは、自立支援医療制度など医療費の自己負担を安く抑えられる制度が使えますし、障害者福祉施設のほとんどは、所得が少ない方は比較的安価あるいは無料でサービスを受けることができます。
そう考えると、ほとんどの場合、精神保健福祉士に出会える場所では、相談者の費用負担というのはさして大きくありません。

また、医療保護入院した場合は、退院後生活環境相談員という人がつきますが、これは精神保健福祉士が担うことが多いです。
病院外でも、アウトリーチ支援といって、精神保健福祉士のほうから住民に訪問するケースもあります。
こうなると、変な言い方しますが、ご本人が望まずとも精神保健福祉士に出会えてしまう場合もあります。


対して、たとえば民間・自費診療のカウンセラーであれば、障害の有無や医療機関にかかっているかどうかは不問ですが、カウンセリング料金が払えるかどうかがポイントになるかなぁ、と個人的には思います。

悲しいかなカウンセリングは、すべて保険適用されるわけではありません。精神科や心療内科で行われる、医師によるカウンセリングは保険が適用される場合がありますが、一般的なカウンセリングはほとんどが自由診療。相場はさまざまですが、たとえば私が以前働いていたカウンセリングセンターは、1回50分あたり10,000円程度でした。

この金額をどう見るか、ですが……。
正直、生活保護受給者や低所得者には、なかなかハードルが高いかと。
必然的に、自由診療のカウンセラーが相手にするのは、カウンセリング料金を支払える余裕のある人々、ということになります。
最近はオンラインカウンセリングなども普及してきて、価格の幅はだいぶ広がってきたようにも思いますが。

2018年に、心理系では初めての国家資格である公認心理師が誕生したので、これからどんどん心理のカウンセリングも裾野が広がるといいなぁと、個人的には願っております。

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