【大河ドラマ・光る君へ】垣根を飛び越えろ!
第六回・二人の才女の感想。
さっそくいきまーす!
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つのだらいの水に揺らめく丸い月。
そしてその月は、記憶の中の道長へと姿を変える…。
やっぱりこれは「道長=満月」を示してるんだろう。
まひろから見た道長はお金も権力も持つ大貴族だしね。
…と思って再度見返したら、どうもこの時の揺らめく月は満月ではなさそう。
もしかして今後この月がだんだん大きくなっていくことで、まひろの道長への気持ちのバロメーターになったりとか・・・する???
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「おまえが男であったらのう~」
まひろパパ、しげしげとつぶやく。
これからも倫子さまサロンに出かけて、よりいっそうのスパイ活動に励む、というまひろの宣言。
なんか、出来る女!って感じだよね。
まひろパパにしてみれば、出来る息子!が欲しかったと。
気持ちは分かるが・・・同じ女としては、かなりムッとする。
でもまひろはムッとしない。
「おなごであっても、お役には立てまする」
オトナになったね、まひろ。
私はまだそこまでオトナになれない…。
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「他に、好いたおなごでもおるのか。おらんな。おらんと顔に書いてある」
道長パパは道長に倫子さまとの結婚を勧める。
「先日の宴で左大臣家の娘を見た。悪くなかったぞ。一風変わっておるがな」
一風っていうか。
ドラマだからなんだろうけど、姫君が客人の前を走り抜けるとか、ありえないよね。
そもそも客人に顔を見せるとか、ありえない。
(あえて見せたのなら、倫子さま、自分のお顔に自信がおあり?)
そもそもあの時代の姫君ってあんなに素早く走れるの?
(意外と鍛えておいでなのかしら)
そもそもそんなに客人の近くに暮らしてるとか、おかしいでしょ。
(家族は別の建物にいるんじゃないの?金持ちの左大臣家なんだし)
そもそも、そもそもって、そもそも論がいくらでも出てくる。
結局のところ、あれは倫子さまの「お芝居よ、お、し、ば、い」みたいな感じ?
それどころか、倫子母が上手にたきつけて、家族ぐるみで一芝居うった可能性もあるか。
来週以降に「おほほ・・・成功しましたわね」なんて倫子母が優雅に笑うシーンが出てきたりして。
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「道隆とおまえが表の道をゆくには、泥をかぶるやつがおらねばならん。道兼はそのための道具だと考えよ」
道長パパのお考えときたら。
なんておそろしい。
一度道を踏み外した以上、道兼には、未来永劫そのコースで頑張ってもらう…ってことか。
それとも、あの事件がなくとも3人の性質を考えて、初めから使い分けるつもりでいたのか。
だとしたらなお、おそろしい。
政治家だわ。やり手の。
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「家に写本がございますので、今度お持ちします」
「いらないわ」
えええええ!?
「私、書物を読むのが一番苦手なの」
無邪気すぎる・・・。
ここって、赤染衛門先生とご一緒に、教養を高めるためのサロンでは?
そんなことでよろしいの???
でも、倫子さまの間髪入れない「いらないわ」は、賞賛すべきところがあるかもしれない。
普通の人付き合いのなかで、話題に出た本を貸すと言われたら、こんなにもすがすがしく断れる人がいったいどれほどいるだろう。
喜んで借り受けるか、断れずに渋々借りるか、どちらかしかない。
やっぱり倫子さま、ステキ!
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「苦手なことを克服するのも大変ですから。苦手は苦手、ということでまいりましょうか」
名言!!
すっごい名言きました。
それでいいんだ。
左大臣家の姫として、いろいろ教養を叩きこまれてるんだろうに。
それなのに、あるいは、だからこそ、そういう境地にいるんだ。
もう・・・倫子さま、推す。
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「笑える話・・・今度考えてみるわ」
まひろちゃんの性格では、笑える話は無理っぽい気がするけど。
でも、このときのやりとりで、まひろは物語づくりの大事なことを教わったよね。
「客(読者)を楽しませる」という視点。
先々、源氏物語の執筆に関わってくる大切な気づきだと思うよ。
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「おれは誰にも惚れねぇよ。明日の命も知れぬ身だ」
「おまえ、あの子に惚れてんのか。いきなり絡んでよ」と仲間から言われた散楽の直秀の返事が、もう・・・こっちが惚れてまうやろ。
ちょっと微笑んでからの、クールなお返事。
ひぃぃぃ。かっこいい。
ところで。
こういう人って、ドラマのストーリーから突然消えたりするよね。
やめてよ、NHK。
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「御子を望まぬことは、この国の意思じゃ」
道長が兄・道隆のところへ、相談に行ったときに告げられた言葉。
「この国の意思」ってのは、「関白と左大臣と右大臣の3人の意思」ってことなんだね。
それが明言されているのが、なんだかすごくて。
「この国」という、形があるようで(形が)ない、考えてみれば不思議なもの。
それはたった3人のおっさんの思惑次第だ、と。
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「帝がどのようなお方かはさておき、お支えする者が知恵なくば、国は乱れます」
まぁ!ぼーっとしてるように見えて、まっとうなことを言う道長。
てゆーか、道長。
藤原実資と同じ方を向ける下地はすでに出来上がっていたのだな。
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清濁併せ呑む感じに進化した、道長の姉・詮子。
有無を言わさず、左大臣を味方に引き入れるとは、なかなかやりますな。
ご本人のおっしゃるとおり、さすがは右大臣の娘。
今後のご活躍が、ひじょーーーに楽しみ。
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ファーストサマーウイカ・清少納言。
くせつよ。
あんまり私は好みじゃないなぁ。
でも、それこそが清少納言という人なのかも。
…とか思ってたら。
「あの小賢しげな感じ。鼻をへし折ってやりたくなる」だって。
やってくれ。
やっちゃってくれ。
へし折っても、またにょっきり生えるタイプだから。
一回くらいへし折っちゃってくれ。
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そしてあやしげな音楽と共に。
また出た盗賊!
一反木綿式飛び道具(?)で弓矢を抑え込むとは。
なかなかやるな。
上手に使いこなす練習とかも、してるんだろうなあ…。
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「よしこー!」と叫んでドスドス歩く、帝。
帝があんなんでいいの!?って思うけど。
本郷・花山天皇ならいいんだと思う、たぶん。
でもあそこでドスドス歩くか、意外と優雅に歩いちゃうかは、大事なところだよね。
花山天皇の本質を表すところだと思う。
あのタイミングって、花山天皇の素が出たところでしょ。
ドスドスが素なのかな。
だとしたら、みんなをだましてたというよりは、わりと素。
それともみんなをだますことが習性になってしまって、こんな時でも素を隠してしまう。
いや、こんな非常時だからこそ、素を隠そうと無意識に行動してしまう、というパターンもありか。
どっちだろー。
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道長からまひろへお手紙。
「ちはやふる神の斎垣も越へぬべし恋しき人に見まくほしさに」
越えちゃいけない神社の垣根も飛び越えちゃいそうだよ。
恋しい人に会いたくて。
この歌は、調べたところ伊勢物語に出てくる歌を引用しているそう。
「ちはやふる神の斎垣も越へぬべし大宮人に見まくほしさに」
きゃあああ!
まひろのことだから、伊勢物語なんてとうぜん知ってるし。
この歌のことももちろん知ってるでしょう。
上の句を見ただけでラブレターだって分かったよね。
どうしよう…って顔をしつつも、手紙をしっかり胸に抱いてるし、まひろもやっぱり道長が好きなんだね。
ありだと思いますけどね。
そういうふたりの道も。
道長の本妻にはなれないけど、愛人の一人としてっていう。
でも、そうはならない。
どうやって、愛人にならないルートを選択していくのか。
これからのお楽しみ。
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次回予告も、気になることばかり。
どうなる~。
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