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【宇宙ビジネス×大学生】インターン生って何するの? #1 ~輸送システム編~

海外や全国各地から宇宙好きメンバーが集うASE-Lab.
今や団体メンバーも100人を超え、文系/理系と、メンバーのバックグラウンドも非常に多様になってきました。
そこで今回注目するのは「宇宙ビジネス」!!
ASE-Lab.には、近年急成長を続ける宇宙産業に関わるメンバーも多く在籍しています。
インターンを経験してきた4人の学生の声を、お楽しみください!

記事の最後にはLIFTさん、SPACE WALKERさんのクラウドファンディングページも掲載しています。ぜひ、こちらも併せてご覧ください!

イントロダクション

阿部:皆さん、今日はインターンの現場についてのインタビューに参加してくれてありがとうございます!
ファシリテーターはASE-Lab.代表の阿部舞哉が務めさせていただきます。
本日はどうぞよろしくお願いいします!

一同:お願いします!

阿部:それでは早速、皆さんがインターンを始めたきっかけとか、インターンでの経験とか、将来どうしていきたいかとか、宇宙開発に対する期待や思いを聞いていきたいと思います。
では、所属の大学とインターン先の紹介等をお願いします!

児玉:はい、東北大学工学部機械知能航空工学科2年生の児玉幸斗です。自分は宇宙系のインターンをしているわけではなくて、 宇宙エレベーターの技術のスピンオフとして建設企業の物資輸送の面で今プロジェクトを行っています。
今日はよろしくお願いします!

児玉幸斗さん(東北大)

阿部:宇宙エレベーターって結構未来の技術っていう印象が強いんですけど 、もう事業化に向けて早速動き出しているっていうところが面白いですね 。

児玉:遠い目標だからこそ、地上の目的に向かって使っていくっていう動機もありますね。

阿部:じゃあぜひ、この後じっくり聞いていきましょう。続いて、高橋君お願いします。

高橋:電気通信大学2類先端ロボティクスプログラム所属3年の高橋慶悟と言います。今回インターンっていう特集なんですけど僕は北海道の大樹町っていうところで北海道スペースポートというロケットの発射場を運営している SPACE COTANという会社のインターンをしております。今回はよろしくお願いします。

高橋慶悟さん(電気通信大)

阿部:今は電気通信大学っていう東京の大学に通いながら北海道のインターンをしているということでよろしいですか ?

高橋:はい、東京の方でリモートでやらせてもらっているという形です。

阿部:なるほど、コロナ時代になってそういうところはやりやすくなったと思うんですけど、インターン行ってない人からしたら全くイメージが湧かない所だと思うので、後ほど深掘りできたらと思います。 
それでは、新井さん、続けてお願いします。

新井:早稲田大学先進理工学部応用物理学科2年の新井涼夏と申します。今はスペースプレーンを開発しているSPACE WALKERっていう会社でインターンをしています。よろしくお願いします!

新井涼夏さん(早稲田大)

阿部:ありがとうございます。スペースプレーンという耳馴染みのない言葉が出てきたので後ほどこれも詳しく聞いていきたいですね 。
それでは最後、濱田さんよろしくお願いします。

濱田:工学部電気電子工学科情報応用物理コースの濵田莉来です。 今は2年生で、今年の夏休みに 10日間JAXAの中のISAS(宇宙科学研究所)っていうところでインターンをしていました。 今日はよろしくお願いします。

濵田莉来さん(岐阜大)

阿部:JAXAでインターンっていう響きがもう格好いいですよね(笑)

児玉:かっこいいなぁ、憧れだ(笑)

阿部:今日参加している組織の中でもダントツで知名度が高いと思うので、そんな環境にどうやってインターンに行ったのか、聞いていくのが楽しみですね。

インターンを始めたきっかけや、どんな会社か教えてください!

「LIFT」宇宙エレベーターに繋がる技術!

阿部:児玉君はなんでプロジェクトっていう形で始めたのか。インターンの方が障壁は低そうですが、そうではなくこういうビジネスライクなもので始めたのか。どういう経緯でエレベーターをプロジェクト化することになったのか教えてもらいたいですね。

児玉:さっきもちょっと言ったんですけど、宇宙エレベーターっていうすごい遠い目標をステップを作ってちょっとずつ登っていくというようなイメージを作りたくて、その第一段階として今回は建設企業の物資輸送っていうところに目をつけました。そもそもなんで建設企業なのかっていうと、元々は第一段階のステップを山への輸送からはじめようと思って。
宇宙エレベーターの1番の特徴というのがロープ自体が固定されていて、そこを動力を持った輸送機が登っていく仕組みであるというところで、それが他のものにも使えるのではないかなと思って、探してみました。

その中の最初に見つけたのが山小屋への輸送っていうもので、ヘリコプターじゃなくて地上から山小屋までワイヤーを張って、ただ輸送機を取り付ければ動くというようなものを考えてました。でも、山はやはりハードルがまだ高いので、もう少しステップダウンし段階を増やしていこうということになって、そこが建設企業でした。数も多いし、実証試験がしやすいかなと思って建設企業に目をつけました。
実際にやってるところでいうと、クレーンで運ぶには割りに合わないくらいに軽過ぎて小さいけど、人が運ぶには大変過ぎるものに目をつけて、短区間の輸送というのを実現できました。
今まではそういうものは高いお金を払ってクレーンで運んだりとか、人が頑張って運んでたりしたんだけど、そこを代替できれば労働力不足というのが言われている建設企業、建設業界でも持続可能な建設っていうのができるんじゃないかなと思っています。

山での輸送を想定した宇宙エレベーター技術の利用。(提供:LIFT)

阿部:宇宙エレベーターって人工衛星を打ち上げて、宇宙からロープが垂れ下がってて、そこを登り降りしようっていうやつだっけ?

児玉:そうそうそう、そうです。地球から伸びていて、そのロープ上を昇降するもの。

宇宙エレベーターの構想。まるでハンマー投げのよう。(提供:LIFT)

阿部:うんうん。そこが建物に筒があってその中を上下する普通のエレベーターとは違う点だよね。

児玉:そう、そうだね。ロープウェイとかエレベーターみたいなのはひもごと動くものだからそれはそれでいいところもあるんだけど、取り付けが難しかったりだとか、巻き込みの事故とかもちょっと怖いところがあるんですけど、輸送機自体に動力があるので、簡単にバッテリー取り外せるとかそういう色んなメリットがあるところがいいですよね。取り付けが簡単とか。

阿部:確かに宇宙分野でも建築業界でも、高齢者問題とか後継者不足みたいなことはよく言われますよね。

児玉:そうですね。特に、めちゃくちゃ進んでるっていうのが建築業界です。

阿部:そっか、でもこれがあと規模が大きくなっていきさえすればもう宇宙の輸送になるし。

児玉:そうですね。あとは建設業界というとやはり安全性が結構焦点になってくるところなので、そこがクリアできれば、宇宙エレベーターっていう、本当に人が乗るってところにも一歩大きく踏み出せるんじゃないかなとも思ってます。

阿部:ちなみに実際今のところ人が乗れるくらいの重さは運べるんですか?

児玉:あ〜まぁ安全かどうかと言われれば怪しいですけど、設計自体では100kgは運べるってなってるので、大体の人は一応計算上は乗れます。どうなるかはわかんないけど(笑)

阿部:乗ってみたいっすねー(笑)

児玉:乗ってみたいなぁ。そんな感じですね

阿部:まぁでも、それが宇宙に人を乗せるまではまだ長い時間がかかりそうかなっていう

児玉:そうですね。まだ一歩とか0.5歩ぐらいですね。

阿部:おぉ〜、0.5歩行けたらいいもんですね。(笑)目の前じゃないですか。

児玉:そうですね。

「SPACE WALKER」飛行機と同じ感覚で宇宙へ?

阿部:じゃあそれまではどうやって宇宙にいくのかという話としては、スペースプレーンの利用が考えられそうですね。新井さん、スペースプレーンについてもう少し詳しく教えてください 

新井:そうですね〜、スペースプレーンって翼がついてて飛行機みたいな感じで宇宙を行ったり来たりするロケットのことなんですけど。SPACE WALKERでは有人宇宙飛行を目指して実証試験してる段階です。で、有人宇宙飛行を始めるのは、2029年頃を目標とは書いてあったんだけど。2029年くらいから有人で商業的に運行したいって公表してるので、早ければあと7、8年でもうサブオービタル[1]の、高度100kmを超える軌道まで上がって人を運ぶっていうのが出来るようになるんじゃないかなって思います。

[1]サブオービタル軌道:地上から出発し、宇宙との境目と言われている高度100km程度まで上昇後、地球を周回せずに地上に帰還する軌道の事。

(国土交通省 第3回サブオービタル飛行に関する官民協議会)

阿部:100km以上ってもう完全に宇宙ですね。そもそもスペースプレーンの形っていうのはスペースシャトルみたいな形ですか?

新井:うーん。なんかシャトルともまたちょっと違うんですけど。もっと、飛行機よりな感じです。で、もっと小型で、乗るのは全部で8人ぐらい。
スペースプレーンの構想図。(提供:SPACE WALKER)

阿部:お〜〜。じゃあ家族旅行くらいの人数で宇宙に行ける時代が10年もしないうちに来るっていう感じなんですかね。

新井:そうですね、SPACE WALKER は「宇宙がみんなのものになる」ことを目指して、日々開発を進めているようです。

阿部:ちなみにおいくらくらいか、もう出てたりしませんか(笑)

新井:値段の試算は公表してないと思います。

阿部:なるほど、アメリカの企業とかだと「ゆくゆくは200万円くらい」とか言ってたよね。

新井:う〜〜ん、ゆくゆくは(苦笑)

濵田:一個質問してもいいですか?
スペースプレーンがスペースシャトルというよりも飛行機寄りの形になったというのは、飛行機寄りの形の方が何か得があるんですか?

新井:そこまで私は技術的なことに詳しくないんで確証は持てないんですけど、シャトルって自分で飛ばないじゃないですか。打ち上げてもらって滑空だけ。それと違うところとして、スペースプレーンだと自力で飛んでいくところから始めるので…。
だから、それでもっと飛行機よりになったのかなぁっていうのは勝手に思ってるところではあります。

濵田:あ、じゃあロケットみたいな打ち上げ場がいらないってことですよね、大掛かりなものがいらないと。

新井:そうですね。ちょっと長めの滑走路がいるんですけど、有人宇宙飛行の際には飛行機が行くみたいに滑走路をわ〜っと走っていって上がってまた滑走路に降りてくるっていうのが想定されてます。

濵田:へ〜初めて知りました、ありがとうございます

阿部:ということは短い滑走路があればいい、というか飛行機の滑走路がそのまま使える感じっていうことですか?例えば羽田空港とか成田空港とかから今飛ぶ予定だったりするってことでしょうか。

新井:ちょっと必要な長さがわからないんですけど、特殊な打ち上げ場じゃなくて本当に同じ滑走路があれば、そこから加速して離陸することができるようになってます。法整備の問題もあって、まずはスペースポートってところを使っていく予定みたいです。

「SPACE COTAN」まるで空港?宇宙に行くなら宇宙港から!

児玉:ところで、スペースポートってなんですか?

新井:スペースポートについては高橋くんが詳しいと思うので、説明をお願いしたいです。

高橋:そうですね。私がインターンに行ってるSPACE COTANについては先ほどお話ししたんですけど、北海道スペースポートという取り組みをしております。
このスペースポートというのはこれから宇宙輸送が拡大していく中で様々な輸送の手段、例えばそれこそスペースプレーンだとか新しい形のロケットとかも色々出てきて多様化していく中で、そういった打ち上げに対するニーズを満たしていく新しい打ち上げ場を総称してスペースポートと言っています。
北海道スペースポートの方では今事業内容としてはよくホリエモンのロケットとか聞くと思うんですけど、ロケット開発ベンチャーのインターステラテクノロジズ[2]のロケットを含め、世界中のロケットやスペースプレーンを打ち上げる場所として北海道スペースポートを作っておりますという感じの事業内容です。
先程新井さんが滑走路って言ってたんですけど、北海道スペースポートは滑走路も備えておりまして、そういったロケットとかスペースプレーンに対応したスペースポートってものを作っていこうという取り組みをしています。

[2]インターステラテクノロジズ:北海道大樹町にある小型ロケットを開発製造する会社。ホリエモンこと堀江貴文氏が創設した。
https://www.istellartech.com/

スペースポートの構想図。(提供:SPACE COTAN)

阿部:なるほど、でも今まで日本のロケットは種子島とか、鹿児島とか、出来るだけ地球の自転が活きる南の地域で打ち上げられてきましたよね。だから北海道って結構宇宙のイメージ無くて……。なんでその真逆の、緯度の高い北の大地にスペースポートを建てるんでしょうか。

高橋:確かに緯度の話はよく聞かれます。今まで打ち上げていた射場っていうのは先程仰ったように、種子島とか内之浦が代表的なところなんですが、かなり前、35年前くらいですかね、どこでロケットを飛ばすのが最適かという調査をして、地理的優位性を認められたのが大樹町です。大樹町のある十勝地方は東と南に大きく開けていて、ロケットを打ち上げやすいというところと、高い晴天率も評価されていて、スペースポートが作られています。
また、先程言っていた緯度の話なんですけど、今、人工衛星の需要が増えていてどんどん打ち上げていかなければならないというところで、何のために打ち上げてるのかっていうと、通信とか地球観測なんですね。
地球の周りの低軌道、特に極軌道[3]という軌道が使われているんですけど、そういった場所に打ち上げるためには高緯度から、南か北に打ち上げるといった方法が有利になってるので、北海道が適しており、今インターステラーテクノロジズとか他の色んな会社さんが北海道で打ち上げようと言った取り組みをしています。

[3]極軌道:地球の自転の両極の上を通過するような軌道。地球観測衛星に相性がいい。
https://sorabatake.jp/23000/

(参考:宙畑)
北海道にスペースポートを作るメリット。(提供:SPACE COTAN)

阿部:お〜、じゃあ用途とか需要に合わせて適切な角度を選べるから十勝がいい、あとは天気がいいと。

高橋:そうですね、美味しいものもありますしね(笑)
あとは大樹町は酪農の町なんですけど、色々と美味しいものもあってスペースプレーンとかでもし旅行とかで使えて宇宙港として機能していった時に、そこで美味しいものを食べたり滞在したりもできるようになります。

阿部:北海道の海の幸、陸の幸、とかお菓子とかと一緒に宇宙を楽しめると!

高橋:それが宇宙食になっていったりだとか。
また、酪農関連で牛のフンとかを再利用して液化メタンを作ってロケットの燃料にしてエネルギーの地産地消やカーボンニュートラルに貢献しようみたいな。もう完全にそういう一次産業とも一緒になった取り組みもやっています。

北海道大樹町の特徴。酪農や大自然など、多くの魅力がある。(提供:SPACE COTAN)

阿部:その酪農と絡めたバイオメタンの再利用というところで、その液化メタンは新井さんが言ってたスペースプレーンの燃料にもなるんでしたっけ?

新井:そうですね。北海道出身のSPACE WALKERのCEOが2019年に大樹町内の大規模農場を訪れた時に、思いついたみたいです。

高橋:よく言われるのはインターステラテクノロジズの方でも液化メタンの利用やってる。

新井:インターステラテクノロジズでもやってるんだ。

高橋:そういう形で色んな企業さんがそういったところを利用しようとしてます。

阿部:エコですね!

新井:SPACE WALKERも実は、ただスペースプレーンを作ってるってだけじゃなくて大きく特徴があって。一切何も使い捨てない。完全に同じものを何回も使う。
それこそスペースシャトルのシャトルの部分とか飛行機とかとおんなじで一回作ったものをずっと使うってことを目標にしてます。それが凄い、地球の環境問題の解決につながるところがあって。まずロケットだと使い捨てられる素材もどんどん使うし燃料タンクとかを海洋投棄もしてるって問題があるんですけど、SPACE WALKERのエコロケットっていうコンセプトでは、一切海洋投棄をしない。何も海に捨てないというのを実現するので、すごく地球の環境に優しいものとなってます。
エコロケットにはもう一つ特徴がありまして、先程大樹町の話で出た、牛糞からバイオメタンを作って液化バイオメタンをロケットの燃料にすると。カーボンニュートラル[4]になる燃料を使ってロケットを飛ばすということをやります。実際に、エア・ウォーターさんという会社と連携したりしてもう動き出しています。

[4]カーボンニュートラル:温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させること。正味の温室効果ガス排出量が0になる。
https://ondankataisaku.env.go.jp/carbon_neutral/about/

(参考:環境省)
「ECO ROCKET」のコンセプト。(提供:SPACE WALKER)

阿部:エア・ウォーターさんとは、どういう連携を行っているんですか?

新井:「脱炭素社会の実現に向けた技術開発の基本合意締結」に基づいて、家畜の糞尿から家畜ふん尿から高純度の液化バイオメタンを作り出していて、それを燃料にするってところで連携してるようです。

阿部:なるほど。部品を切り離さないから海にも優しいし、カーボンニュートラルな燃料を使ってるから大気にも優しい

新井:はい、そんな感じです

阿部:確かに確かに。せっかく北海道とか海の幸とかの生産が盛んでも、海が汚れたり、空気汚れたりするとね

新井:そうだね。打ち上げる場所だし

阿部:環境が悪くなると良くないですもんね。
そういう意味だと結構ロケットって騒音とかもあるし、物が海に落ちてしまう恐れもあると思うから、農業とか漁協の人とか、そういう人との兼ね合いも大切だと思います。
地域の人たちからの理解も得られなきゃいけないと思うんですけど、今自治体をあげるほどの理解って、こんな短期間に得られるものなのでしょうか。その部分は驚きですね。

高橋:そうですね。やはりそう言った地元の方の理解っていうのは大切ですし、大樹町ではそう言った取り組みはさっき言ったようにだいぶ前から大樹町にスペースポートを作るという流れがあったので宇宙の街として十勝からコツコツやってきてるということで、地域の皆さんとかからもかなり理解が得られているという。そこら辺はあまりインターンの内容とかとは関係ないんですけど、そう言った長い取り組みの中でできたスペースポートというところでインターンさせてもらってるというのは長い歴史を感じて凄くいいなと思ってるところですね。

阿部:昔から北海道で宇宙開発をされてた人たちがいると。

高橋:そうですね。大学やJAXA、様々な企業さんとかも実験等に北海道スペースポートを使っていただいております。JAXAは大樹町では、成層圏気球の研究などを行ってましたね。

「JAXA」企業だけじゃない!研究機関でのインターン

阿部:そうですよね、気球を用いた研究が行われてたんですよね。
JAXAで研究と言えば相模原にある宇宙科学研究所だと思うんですけど、そこで研究してた濱田さんにはJAXAの紹介と、どういったことをインターンでしてきたについて話してもらってもいいですか。

濵田:はい。有名なJAXAというところのISASの研究に参加させてもらったんですけど、インターンの募集要項を見てもらうとわかるように色々と内容があるんですよね。その中で私はLiteBIRDという2028とかに打ち上げられるインフレーション理論[5]に基づいたインフレーションの痕跡である宇宙マイクロ波背景放射[6]の観測を目的とした衛星の開発研究の体験に参加させてもらいました。

[5]インフレーション理論:宇宙誕生後の超短時間に、極小だった宇宙が急膨張し、その際に放出された熱エネルギーがビッグバンの火の玉になったと説明する理論。
https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/features/f_00066.html

[6]宇宙マイクロ波背景放射:宇宙誕生後約38万年の宇宙の状態を私たちに伝えてくれる光子のこと。
https://www.astro-th.phys.nagoya-u.ac.jp/c-lab/research/particular/CMB.html

(参考:東京大学、名古屋大学)
宇宙マイクロ波背景放射観測衛星「LiteBIRD」の説明。(提供:JAXA)

先程の御三方のお話と本当に話が変わってくるんですけど、どちらかというと企業インターンというよりは、宇宙の研究インターン寄りで、午前中はずっと宇宙論と電磁気学のゼミ(輪講)があって、その後の1時間は先生がいらっしゃってその先生の専門の講義をしてもらうって時間が午前中で、午後はひたすら実験に参加するっていうのが十日間ありました。で、最終日に実験に参加して得られたデータとかで研究報告会をしようというので、それの準備とかをしていました。

JAXAインターン最終日の報告会の様子。

阿部:へ〜、JAXAのインターンはホームページとかの募集で普通に参加できるんですか。

濵田:そうですね、JAXAインターンって調べたら絶対出てくるのでそこからフローチャートに沿った紙の提出をしていけば一応応募はできます。ただ、人枠が結構3人とか5人とかが多くて、10枠弱しかなかったので結構ヒヤヒヤしてましたね、受かるかどうか。

阿部:おぉ〜倍率高そうですね。結構インターンって聞くとベンチャーとかスタートアップ企業がやってたりするイメージがあるんですけど、JAXAという研究の大御所みたいなところから先生に講義してもらって自分はその場で実験もできる機会もあるんですね。

濵田:はい、そうですね。私はどちらかというと相模原キャンパス内にある科学施設に泊まったので、どっちかというと合宿みたいな気持ちで行ってましたね。

濵田さんがJAXA滞在時によく訪れた図書館。

阿部:そういうインターンもあるのって素敵ですね。あとはそういう衛星がゆくゆくはスペースプレーンとか北海道のスペースポートから打ち上がってく可能性があると。

濵田:えっと、LiteBIRDに関しては種子島なんですけど(笑)もしかしたら将来そういうのもあるかもしれませんね。

詳しく教えて!インターンのこと!

阿部:ちなみに、そういえば研究や講義を受けるというインターン内容は今聞けたんですが、インターンしてる新井さんや高橋くん、プロジェクトやってる児玉君とかって普段はどういうことをやってるんですか?

新井:結構今インターン生が6人いて、人によってやってること違ってて。
広報戦略系をすごくやってる人いれば、研究のための補助金の申請をする人とか、そういうところに対しては私は元々携わってないんですけど。私自身はちょっと違うところでアメリカの宇宙法を勉強するってところをやってます。
私がやってるのはほとんどインターン始めさせてもらってからずっとその宇宙法のことやってて。
アメリカのFAA[7]というところの宇宙輸送法があってすごく膨大なんですけどそれを翻訳して、わからないところを調べたり、ここはどうしてこうなってるんだろうというところを、創業者でもあるCTOの米本先生と、外部から日本のSLAっていう機関と。あとは有識者の方をメンターとしてお招きして、私ともう1人のインターン生の人とで訳して読み上げて、こんなことが書いてありますと。
参考にするためにその作業をやっていて、一通り訳が終わったので、じゃあアメリカはこういう感じなのでこれを参考に日本の法律を早く整備しませんかって呼びかけるためにこの活動をやっています。
話すと長くなっちゃうんですけど、日本は宇宙法の整備、特に輸送法が遅れていてこのまま行くと技術が出来上がっても物が飛ばせないとか、特に有人系の法が全然ないので。何もできなくなってしまう可能性があるので、法整備をしたくて。
そのためにアメリカのものを参考にして、作ってる企業側からも政府側に呼びかけ、その呼びかけをしたいがために今資料作りとして翻訳を行っていました。

[7]FAA(Federal Aviation Administration:連邦航空局)
アメリカの機関。航空管制や民間航空機の安全規制などを所轄する。
https://www.faa.gov/

(参考:FAA)

児玉:いやめっちゃ面白いな。訳してそれを研究してってのが凄い面白そうだなって聞いてました。

新井:ありがとうございます。

新井:私がやってることだとそれぐらいになっちゃうんですけど、あとは、広報の一部にも結構携わってて、SNSの広報はほとんどインターン生がやってるんじゃないかというくらい結構深く関わってますね。
各種SNSであったり、HPの記事作りであったり、noteをやってるので、その記事作りであったりとか、そういうことやってる人もいます。

阿部:結構経営とか広報とか法律への取り組みが多く行われると。宇宙というと研究開発とかそういうのの資金獲得とかいうイメージがありますが、特に法律とかはそこにあまり出てこないイメージがあったので、そこが想像を超えていて凄いなと。
そして、SPACE WALKERが提案する宇宙ロケットの法律が将来的に日本の法律になっているかもしれないということですかね……。

新井:その一部分をお手伝いできたらいいなと思ってやっています。

阿部:(全国のインターンをやりたいと思っている皆さん!自分の作った法律が日本の法律になるかもしれません!!)
ということは、研究開発に関わらない感じですか?

新井:そうですね。私がいるところは経営よりで、研究をするインターンもあるんですけど、私は携わってないです。

阿部:じゃあ研究開発ができない文系の学生とかでも、インターン、宇宙開発に関わることができるということですね

新井:実際、文系の人も何人かいて、文理比1:2くらいになっています。広報とかは文系の人が活躍されています。

阿部:文系理系問わず、宇宙開発に関われる時代になってきたということですね。

新井:そうですね。インターンをやっているとかなり実感すると思います。

阿部:なるほど。そういう部分で視点が変わることも インターンならではの経験ですね。

新井:内部から関わることで見方も変わるんじゃないかなと思います。

阿部:確かに……。ちなみに、同じ輸送系に携わっている高橋君はどういう感じなんですか?

髙橋:そうですね。新井さんが言っていたことはとても共感できて、僕がやっているインターン先でも、文系の人がかなりいて、同じようにnoteの記事の編集とか広報関連をやれているんですけど、インターンをやっていて1番楽しいなと思うのは、企業のインターンとして、大きなイベントのブースとかで、来る人とお話しすることとかが、企業の方と接する機会があって、面白いしなかなかできない体験ですし、北海道に行ってロケットの打ち上げも見れるというところがいいですね。僕も初めてロケットをみたのが北海道の大樹町で、インターステラテクノロジズの本物の打ち上げを見て、生のロケットを見て感動したんですけど、開発に関わっている人の喜びを間近に見れて、めちゃめちゃ宇宙開発の熱い部分を見れたのかなと思います。そういったところが、インターンをやっていることの魅力ですし、普通では見れないところが見れることがインターンの特権だなと思います。

高橋君のインターンでの思い出の一枚。

阿部:ちなみに、文系の人もいるということですが、高橋君はどういうきっかけでインターンを始められたんですか?

髙橋:高校生のときにビジネスの方でスタートアップとかに興味があって、スタートアップと宇宙のことを調べて、宇宙系の某ビジネスアイデアコンテストの勉強会に潜り込みに行ったことがあります。そこで、今SPACE COTANのCOOをやられている大出さんと初めてお話しして、その時は大林組で働かれていて2021年の春にSPACE COTANを始められた際にインターンに誘っていただいて、創業当時の記者会見からインターンをさせていただいいているという感じですね。他にもインターンやプロボノの方がいらっしゃるんですけど、Twitter等で関わりたいと連絡をとってくださって、加わっているという形ですね。

阿部:へ〜!文系理系問わず、熱意や行動力が問われるということですね。全国の皆さん行動しましょうということですかね。(笑)
ありがとうございます。ここからは少し話を変えて、プロジェクトとしてやっている児玉君は、どういった内容をやっているんですか?

児玉:大きく分けて3つあって、1つ目がSNSの活用ですね。今クラウドファンディングをやっているので、毎日twitterで自分のプロジェクトの説明や活動内容を宣伝しています。
2つ目はインタビューですね。本当にこの技術が使えるかどうかは現場の人に聞かないとわからないので、建設企業の人にインタビューをしてニーズを聞いたり、本当の課題は何かということを探りながらやっています。実際に仙台の一つの企業(深松組)の人と今後実証試験をやろうという話になって、来月実際の現場で使わせていただけるようになったということもありました。建設企業の人と話して、実際に使えるかという検証をしています。
3つ目が、宇宙エレベーターのクライマーの開発ですね。僕は開発に直接関わっているわけではなくて、先輩が中心になって進めているんですが、ロープ上を安全に昇降できる仕組みを作ったりとか、通信を遠くに飛ばせるように改良を重ねているみたいですね。

実際の工事現場での、宇宙エレベーター昇降機の技術実験の様子。(提供:LIFT、SELECT)

阿部:そのプロジェクト発足の経緯ってなんでしょうか?最近できたばかりですよね。

児玉:プロジェクトを公表したのは最近なんですけど、実は今年の春からインタビューなどをオンラインで行なっていました。僕の先輩も、ただ作るだけではなくて、ビジネスとして地上に生かして、得られたフィードバックを元に改善していく考えが好きで、その一環として始めました。LIFTは元々SELECT[8]という東北大学の学生団体から派生してできたプロジェクトで、SELECTで開発しているような宇宙エレベーターの技術を建設現場に使うというスピンオフをやっている感じですね。

[8]SELECT:宇宙エレベーターの実現を志す有志学生により立ち上げられた開発チーム。東北大学に拠点を置く。
https://tohokuspaceelevato.wixsite.com/mysite

(参考:SELECT)

阿部:元々はロボコンのように、ものづくりをして大会に出場するサークルだったんですか?

児玉:そうですね。今もものづくりをして、毎年9月と11月にある競技会に参加してちゃんと昇降できるか競うイベントに参加したりしています。
やっと今年昇降に成功して、4年かけて10〜20m昇降するものができました。
「SELECT 宇宙エレベーター」で検索すると出てくるので、是非見てみてください!

宇宙エレベーターの競技会での一枚。(提供:LIFT、SELECT)

阿部:もともと児玉くんも開発をサークルとしてやろうとして入ってきたんでしょうか?

児玉:最初はもの作りしたいなと思って入って、自分がプロジェクトに関わるようになったから進めるのが好きになったのか、プロジェクトのPRに興味があるからプロジェクトリーダーになったのか、どっちが先かわからないんですけど、作っている方も好きだけど、それをどうPRするかも勉強したいなと思うようになりましたね。

阿部:じゃあSELECTにいる人達もびっくりですよね。ものづくりをやろうと思っていたサークルが、ビジネスに繋がりそうなプロジェクトを始めたみたいな。

児玉:うんうん、そうだと思います(笑)

阿部:サークルに入って、気づいたら宇宙ビジネスっぽいことをやってたという関わり方もあるということですね。

児玉:そうですね、そう思います。

阿部:いやぁ面白い。多様ですね、本当に。
ここまでビジネスの話を聞いてきたんですけど、その一方で、科学寄りのインターンをやってきた濱田さんにとって、科学だからこそこの面白さを味わえたなってことはありましたか?

濵田:先生方は目的意識があってLiteBirdをやっていらっしゃると思うんですけど、実験のインターンというのは、結構ラフな感じで、時間に余裕があるインターンだったなというイメージでした。例えば、実験を進めないと報告会で報告することがなくなっちゃうので、主活動の実験も進めるんですけど、ISASの中に宇宙科学談話会みたいなものがあって、それが1、2週間に1回あるんですけど、どなたかが談話会の発表者として発表するのをISAS中の研究者の中で、お話に興味のある先生方が集まって話を聞くという会があってそれに参加するのも楽しかったです。ブラックホールを撮影した本間先生[9]っていらっしゃるじゃないですか。そのブラックホールの撮影では、ブラックホールがリング状だったんですけど、そのリングが撮影における装置の癖で、別にブラックホールがリングじゃないんじゃないかというお話を聞いたんですけど、それに対して色々な研究者が質問して、zoomで本間先生が現れ討論をする場を見て。宇宙というものでみんなが繋がっているだけで、みんながただ好きだから集まって話を聞くとか、宇宙好きということでみんなが繋がっていることを実感した場所でした。

[9]本間先生:国立天文台に勤める本間希樹さん。世界で初めてブラックホールの姿を撮影したプロジェクトチームの代表を務めたことで知られる。

(参考:国立天文台)
JAXAインターン期間中、みんなが盛り上がる討論会の告知画面。

阿部:宇宙でみんなが繋がっている。今日一の名言が出ました。(笑)
じゃあ結構ビジネスとは違うというか、利潤目的ではなく、純粋な興味でみんなが一つになる。

濵田:そうですね、そんな感じです。エレベーターでも宇宙の何かについて話している人がいて、その人と全然知り合いじゃない人がその話に興味があって入ってきたりとか、本当に宇宙で繋がっているなという感じでした。

阿部:宇宙のエレベーターとか、宇宙のロケット、とかではなく、もう宇宙という括りで、全体で繋がっているんですね。

インターンをしてみて、将来はどうなりたい?

阿部:そろそろ締めに入りましょうか。最後に2つ質問がありまして、1つが将来の宇宙のビジョン、そしてもう1つ、宇宙に関わりたいという学生に対してのアドバイスを下さい!

濵田:はい!JAXAのインターンに参加したきっかけでもあるんですけど、元々昔からJAXAというものに憧れがあったので、少しでもJAXAのことを知りたいと思ってインターンに入って、インターンで魅了されてしまったので、JAXAで就職したいな!というふうに自分は思っています。もしあわよくばですけど、海外で研究するような経験ができたら、凄くいいなと……。JAXAというのが宇宙開発のプラットフォームになっているということをインターンの時に聞いたので、JAXAで就職した経験を生かして、またその先があればいいなというふうに思っています。

濵田さんのインターン仲間との思い出の一枚。

阿部:JAXAの研究員として海外に行くかもしれないし、その経験を活かして別の舞台で活躍するかもしれないということですね……。

濵田:はい、どっちもいいなぁと思っています!

阿部:なるほどなるほど、いいですね〜 こうやってASE-Lab.からグローバルに活躍できる人が出るとしたら…。
身近にそういう人がいるということで、僕もすごい刺激を受けているところですね。児玉君はどうですか?

児玉:1番悩んでいるところですね、将来のビジョンは。
だけどLIFTというプロジェクトを例えば起業して会社にしようというのはあまり考えていなくて、やっぱり1番の目的として宇宙エレベーターなので、色々な人の意見を聞きながらまだ迷っているところで、学生のうちにチャレンジして、失敗できる環境だから、それで一旦やってみて、まだまだ宇宙のことを学びたい感じもあるし…と、迷っている段階ではあります。
ただ、将来的にも今まで社会にないものを自分で作って、アピールする経験ができたらいいなと思っていて。
結構今やっていることが楽しいので、いろんな形で宇宙に関わりながら、新しいものを作っていける人になりたいなというふうに思っています。

阿部:いや〜いいなぁ。
実際に自分が考えた製品が世の中に生み出せ始めているというのは、インターン生ではなくプロジェクトを始めている人として、ASE-Lab.の中でもかなりユニークな個性だと思うので、それがどうなるのか期待しています。

児玉:頑張ります!いけるところまで頑張りたいと思っています。

阿部:楽しみです!!
では続いて高橋君お願いします。

髙橋:色々と北海道でインターンしていて、やっぱりロケットや開発している人を間近で見たりとかして、刺激をもらっているというのはあるんですけど、僕のビジョンとしては、ビジネスを作りたい。高校生の頃から起業に興味があって、尚且つ宇宙が好きということで、宇宙でビジネスできないかな思っているんですけど、最先端かつ世界で戦うロケットという分野は、世界規模で市場を争っているところですし、日本でやっていかなきゃいけないというところもあって、それを最先端で作っていく、国を変えるような大きい動きをやっているところを間近で見させていただいて、それが凄い刺激になりますし、やっぱり自分もそういったような大きい視野でビジネスをやりたいなというふうに、まだまだ遠い先の大きすぎる話ですけど、そういったところに繋げていけたらなと思っています。
また、北海道に恩返しできたらなと考えています

阿部:濵田さんもそうですけど、やっぱり世界を見据えて宇宙で戦っていきたいという思いが皆あるのかなというふうに思いますし、そういう人が沢山出てきてくれるのも頼もしいなというふうに思いますね。ありがとうございます。
最後に新井さんお願いします。

新井:他の皆さんはインターンと関わりがあることを将来の目標に思われているのかなって聞いていて思ったんですけど、私はどちらかといえば、インターン先の内容というのは自分の副次的な興味のところが大きくて。
宇宙が好きというのは変わらないんですけど、将来的には宇宙開発とか工学ではなくて、理学的な天文学よりの道に進みたいと思っています
とりあえず、宇宙に関する天文学的な研究をしていきたいなって思っていて、普通の企業とかではなくて、どちらかといえば研究者よりの道に進んで、宇宙に理学的な面から携わっていきたいと思っています。

阿部:結構理学が自分の将来のゴールであっても、宇宙ビジネスに関わっているということは、宇宙ビジネスがそれだけ他の人を巻き込めているのかもしれないし、宇宙ビジネスを経験した人が色々な業界に飛び立ってくれたら、色んな業界に宇宙ビジネスが浸透していったりと、いい波及効果を生んでくれそうですよね。ありがとうございます。

宇宙開発に関わりたい学生に一言おねがいします!

阿部:では最後に、宇宙開発に関わりたいと思っている学生にコメントをお願いします!

濵田:周りの人が凄いなって思って、萎縮しちゃうのは凄くもったいないなと思っていて、まずはなんでも良いので、一歩を踏み出すことが1番大事なことだなというふうに思います!

児玉:宇宙開発に携わりたいと思っている人は、多分工学系の人だけじゃないと思っていて、理学系や文系の人もいると思います。僕がやっているように、宇宙ビジネスなど宇宙開発と言っても、ただ作るだけじゃなくて、それをどう活かしていく、良さを伝えていくのか考える分野の能力も必要なので、気軽に色んな分野の人が携わってくれると、宇宙ビジネスがもっと広まっていくのかなというふうに思いました。

児玉君は多くの分野の方と意見を交わし、よりよいプロダクトづくりに励んでいるそう。

新井:学生のうちだからこそ、専門以外の分野にも手を出しやすい時期なんじゃないかなと思っていて、働き始めたり、大学院に進学して専攻することになったら、他のことをやるのが難しくなるので、とにかく自分の興味があることに飛び込んでみるというのが大事かなと思いました。飛び込むと良いこともあるし、ダメなこともあると思うけど、そこから色々なことを知れたり、新しく興味が広がったり、もっともっと経験が興味分野、知識として派生すると思うので、学生のうちに興味のあるところに飛び込んでみるということが大事なのかなと思います。

髙橋:宇宙業界、特にベンチャーの方は人手が少ないという問題がまずあって、人がいればいるほど良いという場所もあったりするので、是非そういったところに飛び込んでみるというのも良いですし、宇宙業界は熱く良い方が多いので、飛び込んでみると優しくサポートしていただけるというところは、宇宙業界の良いところではないかなというふうに思いますね。

阿部:みなさん、胸が熱くなる言葉をありがとうございました!!
それでは、今回のインタビューはこれで終わりにしようと思います。
興味を持ったらその業界に飛び込んでみる、そしてその経験を通して自分の未来や将来について考えていく。彼らからは、そんな熱い姿勢を学ぶことが出来ました。

また、今回のインタビューに協力してくださった児玉君、高橋くん、新井さん、濵田さん、お時間をとってくださりありがとうございました!
また、記事の校正や資料提供にご協力いただいた株式会社SPACE WALKER様、SPACE COTAN株式会社様にも厚く御礼申し上げます。

この記事が全国の宇宙を目指す学生の支えになれば幸いです!
好評であればこの企画も第2弾を行いますので、お楽しみに!

この記事を読んで私たちの活動に興味を持ってくださった学生さん!是非弊団体のウェブを除いてみてください↓こちらから参加登録も出来ます。
団体ホームページ


クラウドファンディングのお知らせ

また、今回のインタビューに協力してくれた「LIFT」さん、「SPACE WALKER」さんはクラウドファンディングを実施中です!
ぜひ、それぞれのクラウドファンディング特設サイトから、応援してください!

<終了済>LIFT クラウドファンディングページ(~11/30 Wed.)

私たちはこれまで宇宙エレベーターのクライマーを製作してきました。本プロジェクトは建設企業における人手不足という課題を解決に向けてクライマーを活用させるためにスタートしました。今後は連携している建設企業と実際の建設現場で実証試験を行う予定です。現在東北大学のクラウドファンディングに参加中です。皆様の温かいご支援をお待ちしております。


<終了済>SPACE WALKER クラウドファンディングページ(~12/12 Mon.)

\あなたの参加で歴史が動く/持続可能で地球に優しい宇宙開発を実現するECO ROCKET プロジェクト。立ち上げメンバーとして参加できるのは、この瞬間だけ。

応援、何卒よろしくおねがいいたします!
<CAMPFIREにおける弊社応援サイトがオープンいたしました>





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