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商談でヒアリングがうまくいかない4つの問題点

先日あるウェブセミナーで知り合った保険営業マンが「ヒアリングが苦手なんです」と言っていた。意外とよく聞くこの悩み。その詳細を聞いてみると、

「本当のことを話してくれない」
「露骨に嫌な顔をされる」
「時間が長くなってしまう」
・・・

上記のような話しを聞くと、原因がいくつか思い浮かぶ。

①そもそもなんでヒアリングするのか?
 保険の話しをしているのに、なんで生活費や年収や将来の夢まで初めて会った営業マンに聞かれないといけないのか?お客さんの頭の中は、疑問と不満でいっぱいになる。まず、このヒアリングの目的は何なのかをしっかり説明する必要があるのだ。目的を理解し、必然性を感じてくれるからこそ、ヒアイングに応じてくれる。それを有耶無耶にして、ヒアリングをしている営業マンが結構多いと思う。

②ヒアリング項目がそもそも多い
 ヒアリングでワクワクするお客さんはいない。退屈であり、ちょっとストレスがかかるものだ。そんなお客さんの気持ちもわからず、ここぞとばかりに根掘り葉掘り、そんなことまで聞く?って営業マンがいる。ヒアリング項目は必要最低限に絞るべきである。なんでもかんでも聞けばいいという「大は小を兼ねる」的な発想は、営業側の都合である。

③答えを事前にイメージしていない
 「ヒアリング」は本当にお客さまの答えを聞くことだと思ってないだろうか?ゼロからアンケート用紙を埋めるような作業をしていたら、営業マンのバリューはない。単純に淡々とヒアリング項目を聞いていくのではなく、事前に答えが想定できていて、実際にお客さまに聞かないとわからないことや事前想定にズレや誤りがないか確認することこそがヒアリングだ。つまり、ヒアリングは答え合わせのためにしているのである。答えをイメージしているから、その先のストーリーも描けるし、お客さんを導いてもいける。

④ヒアリングをする順番が誤っている
 ヒアリングをするとき、上記で伝えた通り、お客さまはネガティブなスタンスでいる人が多いだろう。そんなスタートをきっているのに、いきなり答えるのに窮するような質問をしてしまう人がいる。保険営業でいけば、「生活費は毎月おいくらですか?」や「年収はざっくりおいくらですか?」のようなお金に関する質問や、自分が把握していないようなものだ。出鼻をくじかれたお客さんは、固く殻を閉ざすことになる。
 通常人間は、相手をみて話すことを決めている。初めて会う人や得体の知れない人、相性があわない人に、自分が大切だと思うことやセンシティブな内容を話そうとは思わない。それは、恐怖やリスクを感じているからだ。このお客さまの感情を理解し、距離を縮め、心理的安全性を感じてもらうことこそが、ヒアリングの序盤で必要となるスキルなのだ。目の前の営業マンには、自分がどのような発言・回答をしても受け入れてもらえるという「雰囲気」「暗黙の了解」こそがヒアリング成功の鍵となるのだ。

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