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世界最大級のフェスイベントを支えた!リアルタイム映像制作システム TriCaster の魅力とは?

皆さん、こんにちは!アスク・エムイー広報担当のみなみんです。
先日公開した NDI 6 紹介記事 ですが、実はマキシマム ザ ホルモンと Red Hot Chili Peppers を聴きながら書きました。これまたいつもより筆が乗ったこと乗ったこと…!
ロックなエッセンスは全く入ってない記事ですが (入ってたら困る)、勢い良く前に進めたい、躍動感の必要なお仕事にはオススメ BGM です。


さて、今回は!世界でも特に有名なフェスイベントのお話。
〜 SXSW の配信現場で、アスク・エムイー取り扱い製品の Vizrt TriCaster が大活躍しちゃったの巻 〜 をご紹介します。



■ 世界最大級のフェスイベント SXSW

毎年3月にアメリカ合衆国・テキサス州・オースティンで開催されているフェスイベント SXSW (サウス・バイ・サウスウェスト)。音楽祭・映画祭・インタラクティブフェスなどを組み合わせた大規模なイベントで、魅力的な登壇者によるトークセッションも人気の企画です。

ゲスト講演はイベント会場だけでなく、オンラインで楽しめるのも魅力。世界中の観客が会場以外でも SXSW を楽しめるように、ハイブリット開催を実現した制作現場では、Vizrt 社のライブスイッチャー TriCaster が活用されていました。

TriCaster がどのように世界的なイベントの制作現場を支えたのか?SXSW 制作チームに話を聞いたインタビューをご紹介していきます。


■ 世界中の観客に SXSW 体験を!制作チームに立ちはだかる過酷なミッション

SXSW でも人気なカンファレンスイベントの様子

今回のインタビューに登場する制作チームは、SXSW でも人気企画のカンファレンスイベントを担当。基調講演や、ゲストスピーカーのトークセッション、司会者も交えた撮影スタジオでの特別インタビューなど、主に屋内でのイベント制作に携わることになりました。

インタビュー用の撮影スタジオ

SXSW は、テキサス州オースティン市内 5〜6 ㎢ の範囲に点在している会場で、複数のイベントが同時に開催されています。つまり、制作チームがクリアしなければならない1つ目のミッションは、"複数会場で多数のイベントが同時に開催されている中、映像ソースの集約と配信に対応する" ことです。

また、来場者を含めた全ての参加者向けに、オンラインコンテンツの制作にも対応しなければなりません。2つ目のミッションは、"クオリティの高いイベント収録・コンテンツ制作にも対応すること" です。

SXSW が開催される目的は、"世界中の人々がイベントに参加し、インスピレーションを受け、アイディアを共有し合うこと"。つまり、上記2つのミッションが生まれた背景には、場所の制約に囚われることなく、現地で参加したようなオンライン体験を、地球上のすべての参加者に届ける必要があるという訳です。

世界中から注目が集まる大規模イベントの現場で、すでに To Do リストがてんこ盛りな SXSW 制作チームですが、笑
"ミッションインポッシブル" を成功させるには、最新テクノロジーと機材の活用が必要不可欠です!(イーサン・ハントもハイテクツールがなきゃ、ただのイケメンで終わってしまいます)


■ TriCaster と NDI の最強タッグで、拠点間のシームレスな連携が可能に

SXSW の制作チームは、IP 映像伝送プロトコルの NDI と、Vizrt 社の IP 対応ライブスイッチャー TriCaster を取り入れたことで、この難関ミッションを見事にクリアしています。複数拠点間・複数イベントでの映像送出・配線周りを効率化させた、AV over IP 対応製品 についても少しご紹介しますね。

ライブスイッチャー Vizrt TriCaster とは?

Vizrt 社の TriCaster シリーズは、複数のカメラから入力されたライブ映像に編集・加工・合成などを加え、最終的にインターネットでライブ配信したり、内蔵ストレージに配信映像を保存したり、演出用の動画素材を再生したりと、さまざまな映像制作に活用できるオールインワンのライブスイッチャー製品です。

▽ TriCaster 活用一例 ▽


シリーズの中でも、2023年9月に発表された TriCaster Vectar は、なんと "クラウドベース"
従来の TriCaster はハードウェア本体が必要でしたが、クラウドサービスを利用して映像の入出力・スイッチングに対応できます。


IP 映像伝送プロトコル NDI とは?

NDI 6 紹介記事 の冒頭でも説明していますが、NDI は ネットワーク・デバイス・インターフェイス の略称で、米国の Vizrt (旧 NewTek) 社が開発した IP 伝送プロトコルです。一般的なギガビットイーサネット環境下で、TriCaster や IP シリーズのシステム同士だけでなく、NDI 互換のさまざまな映像、音声、メタデータを、リアルタイムに相互伝送できるのが特長的な IP 規格です。


2024年の SXSW では、TC1TriCaster 2 Elite など、5つすべての会場に9台の TriCaster が設置されました。
すべての映像ソースを、IP 映像伝送プロトコルの SRT で TriCaster にキャプチャーし、クラウド上で NDI に変換。その後、チャンネルスイッチャーの TriCaster Vectar で、NDI ソースとして映像を受け取る形を取っていました。

このワークフローを採用したおかげで、その時配信に乗せたい会場の映像を、瞬時に切り替えることができました。多用途かつ柔軟な機能を備えた TriCaster が手元にあれば、さまざまな場所で開催されるあらゆるイベントのライブ配信に対応できます。

SXSW シニアプロデューサー Marshall Dungan 氏


■ ハイブリッド開催成功の裏で活躍した、AV over IP とクラウドの融合

今回の制作現場では、すべての会場に設置された TriCaster から、大量の NDI ソースを受け取り、効率的に管理・統合する必要がありました。そのため、クラウドベースの TriCaster Vectar を採用したことが、イベント成功の鍵になったと制作チームは話しています。

拠点間での映像のやり取りを IP (NDI) 化したことで、必要な場所に必要なソースを、クオリティをそこまで落とさずに届けることができました。

SXSW シニアプロデューサー Marshall Dungan 氏


SXSW 制作チームは、AV over IP と TriCaster を巧みに組み合わせ、クラウド上で撮影データを管理できる "リアルタイム制作ワークフロー" を実現しました。これにより、他拠点間でもシームレスに連携した共同作業が可能となり、魅力的かつ即時性のあるコンテンツで、オンラインの参加者にも素晴らしい SXSW 体験を届けることができました。

▽ SXSW 公式 YouTube チャンネル ▽


■ TriCaster を使い続ける理由

SXSW 制作メンバーに、TriCaster を使い続ける理由について聞いてみました。

当社は 2010 年から TriCaster を使い始めましたが、本当にオールインワンで、どのような現場でも頼れる製品です。

VIzrt 製品を採用し続けている一番の理由は、その優れた機能と信頼性です。長い時間をかけて開発されてきたブランドだからこそ、失敗のできない重要な場面で確かな成果を実現してくれます。

SXSW コマーシャル コンテンツ ディレクター  Stephen Light 氏

TriCaster の魅力を語るには、サポートチームの存在も欠かせません。豊富な知識を持ったスタッフが、私たちの叶えたいことを理解しながら一緒に問題を解決してくれるので、制作現場での画作りをかなり支えてもらっています。

TriCaster が持つ最大の魅力は、"柔軟性" だと思います。『RTMP でストリーミングして欲しい!』と急遽現場でクライアントさんからリクエストされた場合でも、TriCaster 製品内と NDI のネットワーク上に映像ソースを揃えておけば、いつでもすぐに要求に応えられます。この多機能で柔軟な使い勝手が、TriCaster を長年使い続けている理由だと思いますね。

SXSW シニアプロデューサー Marshall Dungan 氏


"ハイレベルなコンテンツを制作しながら、すぐに視聴者へライブ配信を届ける" という重要なミッションを成功させた、SXSW 制作チーム。Vizrt 社が技術革新を提供する限り、今後も TriCaster を推し続ける!と制作チームは語っていました。


■ 最後に

今回ご紹介した SXSW の TriCaster 導入事例インタビューは、動画でも公開しています。"会場の雰囲気も見てみたい!" という方は、ぜひ動画でもチェックしてみてください☆ ちなみに日本語字幕付きなので、ご安心を◎



■ ショールーム『エースタ』

アスク・エムイーには、取り扱い製品を揃えた自社ショールーム『エースタ』がございます。 エースタは、「製品に直接触れ、使い勝⼿や機能を確かめてみたい」というお客様の要望に応えるため、" 気軽に製品やシステムの検証ができる実験室 " としてオープンしました。機材検証だけでなく、製品デモやセミナーの開催、販売パートナーを通しての技術紹介にもご利用いただけます。

詳細はコチラ ▷ https://www.ask-media.jp/a-st.html


■ 導入前貸出サービス

アスク・エムイーには、気になる製品を事前に検証いただける【 導入前貸出サービス 】を提供しています。ご希望のお客様は、下記リンク先のお問い合わせフォームより、お申し込みをお願いいたします!

貸出サービスへのお問い合わせはコチラ ▷ https://www.ask-media.jp/contact.html


■ About アスク・エムイー

〜 映像関連市場における、リーディングカンパニーに 〜
株式会社アスク メディア&エンタープライズ事業部 (アスク・エムイー) は、100 社を越えるアスク取扱いメーカーの中から映像関連市場向けの商材を中心に、 国内のシステムインテグレーターとの共同マーケティングにより、 多種多様なニーズに合った適切なソリューションを国内のお客様へ提供しています。 常に“お客様の立場で考えること”をモットーに、現場でのシステム運用効率の向上に貢献すべく、 ソリューション開発を進めていきたいと考えています。