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【ビジネス】個人ニーズと組織ニーズ

 人間関係において、相対する人には、どういったニーズ(欲求)があるか、深く考えたことはあるだろうか。
「相手が何を求めているか」を理解できると、よりよい人間関係を構築するのに役立つ。
 それは、プライベート・ビジネスのいずれの場面においてもである。
今回は、「個人ニーズ」と「組織(所属)ニーズ」というものに焦点を当ててみようと思う。

1.ニーズを把握する重要性

 まず今回は、ニーズに関する記事を書いてみようと思うが、そもそもなぜニーズを把握することが重要かを前段で整理しておこうと思う。
端的にそれは、「よりよいコミュニケーションを築くため」であると考えている。
 想像して欲しいが、
 ・自分が欲しくもないものを一方的に売り込まれたり、
 ・されたくないことを一方的にされたり、
 ・して欲しいことを全く理解されずにいられるのは、
人間関係の中でそれなりの苦痛を伴うと思う。
これは、ビジネスでも、友人関係でも恋愛関係でも家族でも同様だと思う。

 これらは、【ニーズの把握】がうまくいっていないことで生まれるコミュニケーション上のストレスである。
 「相手がどうなろうと知ったことない」
 「人を喜ばそうなんて思わない」
 「仕事の成果なんてどうでもいい」
という方々は、無視してもらっても構わないが…
少しでも、
 「自分の身の回りの人と良好な関係を築きたい」
 「仕事でいい成果を残したい」
と考える人は、少しお付き合いいただきたい。
 
 相手のニーズを知ることが、良好な人間関係の出発点である。
ただ、このニーズというものには、以下の二種類があり、相手のそれをうまくつかんであげることが大切である。


2.個人ニーズ

【個人ニーズ】
これは、誰もがニーズと言われたらすぐに思い浮かぶものである。
コミュニケーションを取っている相手が、
 ・何をしたいのか
 ・何が欲しいのか
 ・どうありたいのか
といったように、個人として求めているものである。
普段のコミュニケーションでこれを確認することは多いと思う。

 個人ニーズを探る際は、
 「横に探る」:他には?
 「深く探る」:なぜ?
の質問をベースで行うのが基本である。

 ここについては、あまり深堀しないが、相対する相手にあるもう一つのニーズについても確認したいと思う。

3.所属(組織)ニーズ

 これは、恐らくなかなか聞きなれない言葉であると思う。
「所属(組織)ニーズ」とは、相対する相手が、所属している社会集団において求められる役割である。
 
 人はみな、何らかの集団に属していることが多い。
そして、そこでは何かしらの役割が求められている。
 ・家族の中の母親、父親としての役割
 ・会社における役職としての役割
 ・友人関係におけるいじられ役という役割
 ・スポーツチームにおけるキャプテンとしての役割
…といったところだ。

 そして、ある程度の人たちはその役割を果たそうともしている。
人は、
 ・他人に貢献することで喜びを感じる
もしくは、
 ・集団での役割を果たすことで、自分を守る
からである。
なので、あなたが相対する相手にもそういった役割やそれに応えようとする
「所属(組織)ニーズ」が存在するのだ。

 目の前の相手は、
 ・集団の中で何を求められているのか?
 ・どうすれば、彼・彼女は集団に貢献出来きるか?
 ・どうすれば、彼・彼女は集団の中での立場を失わないか?
…これらを把握することが、本当の意味での【ニーズの把握】
なのである。

4.ニーズの実現

 上記のように、人には大きく分けて2種類のニーズが存在する。
そして、そのいずれもが大切なニーズなのである。
人間として集団の中で生きていくうえで、「所属(組織)ニーズ」
を完全に排除することは、よほどの精神的な強さを持つ人にしかできないと思う。

 なので、
「個人ニーズ」を満たすとともに、「所属(組織)ニーズ」も満たして
上げることが重要である。

「個人ニーズ」と「所属(組織)ニーズ」が一致している人も中にはいる。
もしくは、一定の重なりがある場合もある。
そういった人は、人生の満足度も高いだろう。
可能な限り、みなそうあって欲しいものでもある。
だが、皆がそうではないのが実情だと思う。

 なので、良好なコミュニケーションを築くために、双方を満たすことが
重要なのだ

「個人ニーズ」は満たせるが、「所属(組織)ニーズ」を裏切るとなると、
所属欲求を満たせないので、人は決断に至れない。
また、どこかに不安が残り、心の底から満足できない。

「所属(組織)ニーズ」は満たされても、「個人ニーズ」が満たされないのであれば、自分へのメリットをうまく感じずらく、これまた決断・満足に至らない。
双方を満たすことが、相手の本当の満足につながる。

相手の
「個人ニーズ」「所属(組織)ニーズ」の双方を理解して、
適切なアプローチをするのが、良好な人間関係を築くために重要なのだ。

具体的な例やニーズを引き出す際のポイントに関しては、
また別の記事にて投稿しようと思います。

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