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修了確定

先日、大学院の修了者が発表された。ネットで掲示板の両方での発表で、せっかくの機会ということで、大学にある掲示板を見に行った。大学院だけでなく、学部の卒業者発表も同じ掲示板で行われていたため、私の学籍番号を見つけるのに少し手間取った。一瞬「あれ、見当たらないな…」となったが、よく見ていくとしっかりと私の学籍番号も記載されていた。

修士課程というのは2年間が最短の終業年限である。これはとても短い期間であるが、この期間に得た知識、体験は、非常に密度の濃いものだった。失敗も成功も、喜びも対立も、楽しみも大変さも、すべてが凝縮された2年間だった。

修了者発表は、よく晴れた、春の空気感を彷彿させるような日だった。修士課程の修了を確認後に歩いた大学のキャンパス内は、いつもと同じ顔をしていたはずだが、私にはそうは見えなかった。やはり、大学で過ごす時間が残り僅かとなったことを否が応でも意識せざるを得なかったからであろう。

少なくとも数年間は、アカデミアと大学の世界からは離れることになるだろう。その間に私の考えに変化がなければ、今後もこの世界との関わりは続いていくし、この世界に戻ってくることもあるだろう。そのようなことを考えながら、キャンパス内を歩いていた。

学位記授与式の日程も迫ってきている。今の気温なら、そのころには桜が咲いているだろう。その桜が、この先の花道となれば良い。

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