駅弁で食中毒・その4 ~記録だけで事故は防げるの?~
こんにちは! あたたけ です。
そろそろ駅弁の話も終わりにしたいのですが、保健所から発生原因が出たし。。。。
保健所としてもこれで終わりにしたいんだろうなぁと思いますが。
https://www.city.hachinohe.aomori.jp/material/files/group/45/231016_houdou.pdf
原因を見る限り、原料受入れ&受入れ後の取り扱い、イレギュラー対応時の記録、取引先とのコミュニケーション等、『まぁ、そら事故も起こるよね』という推定がされています。
一時期、『米飯の委託製造先の管理不良』という雰囲気も出ていましたが、メーカー側に問題があったと明確に示されましたね。
(ただし、これで米飯委託先の責任が問われないってコトはないですが)
さて、内容としては良くわかるのですが、あたたけ的にちょっと引っかかる表現があります。
という記載がありますが、見ようによっては『記録が残されていない⇒原因菌の付着が起こった』『記録を残すことが再発防止に繋がる』と取れるのがちょっと。。。。。
記録って、適切な衛生管理(ここでは原因菌の付着防止)に間接的には関わりますが、直接的な影響はないと思うんですよね。
大事なのは、あくまでも『食材を取り扱う作業』ですから。
まぁ、会見での保健所副所長様の話を聞く限りでは、その辺りは充分に理解した上で、『記録がないから、キチンとやったと言っていても何も証拠はない⇒疑わしい』と判断されているようですけどね。
文書の書き方にあたたけが勝手に違和感を持っただけなのでしょう。
行政が出す文書ですので、表現できること・できないことも色々決まりがあるのかもしれませんからね。
あと、上記の文書でツッコみたいのは『何の記録を残すべきなのか』ってところですね。
『(イレギュラー品の)冷却』なのか、『移し替え作業』なのか、はたまた『手指の消毒、手袋交換』なのか、どれやねんって感じです。
冷却はわかりますが、『移し替え作業』『手指の消毒、手袋交換』まで記録を残すとなるとキリがない気がしますけど。。。。
文書の最後が『原因菌の付着』と冷却とはあんまり関係ないことなので、ちょっとビミョーな表現だなぁと思います。
まぁ、すでに菌が増えていたのでこのタイミングでの『原因菌の増殖』はあまり関係ないと判断しているってコトもあるかもしれませんけどね。
何が困るって、『すべての作業に記録を残せ!』って雰囲気が出ると、記録の意味がなくなりかねないんですよね。
残念な話ですが、記録は項目数が増えるほど形骸化しがちですので。
そもそも、『全部大事』という考え方は、優先順位をつけていないという意味で『全部大事ではない』と同じですから。
『すべての作業で記録を残す』って、結局はただの対外的アピールにしかならない気がします。
でも、世の中的に『すべての作業で記録を残すのが当然』って雰囲気になってしまうと、無意味でも取り組まざるを得なくなるのがコワいですね。。。
そういう意味では、これもどうかと思います。
手袋とか帽子とかされてますけど、その商品は売るの??
売らないですよね??
その帽子は衛生上は無意味、ただのアピールですよね!!
と心の底からツッコミたくなりますね。
さて、話がそれました。
食の安全・品質管理に関わる皆さまは、『作業⇒記録の順』『正しい作業があってはじめて記録に意味がある』を忘れないようにしましょう!
※記録についてはこちらもご参照ください▼
ご意見・ご質問等、▼こちらからお願いします!
ではでは。今回はこの辺りで!
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