見出し画像

さらきのばた足

《優雅に浮かぶ白鳥も 全力ばた足 水面下》――。

またも疫の渦に呑み込まれたGW。

翻りわが脳内は、5ナン勇退車改め――3ナン新調車の“車庫入れイメトレ”一色に染まっていた…と、今だから吐露。

要因たるや、車幅左右各々+5㎝、全長+40㎝の…僅かなるアップサイズ。

買い替え前の脳内試行で、〈ギリ入庫可〉と結論…“…で買ったはいいが、実際モンダイ自宅ビルトインに出し入れ出来るのか?”。

《‘知っている’と‘出来る’は別物》とは、よく言ったモノ。

教官生活15年、イヤっちゅーほど[方向変換=車庫入れ]で気炎吐きーの…加えて…20余年、5ナンを出し入れしてきたわが家車庫。

“寸法的にゃダイジョブ”と、左脳処理は済んでいた――のだが。

GWを挟んだ手続きやらで、納車まで半月の余白爆誕。明けた当日その日には、泣こーが喚こーが車庫には納めねばならぬ背水の陣。

道幅、車庫幅、ホイールベース…に、悩ましきアップサイズが絡み付く。

焦れったい爆誕余白、気付きゃ右脳が反復イメトレ無限ループ。“答えなら既に…でもさぁ”の右脳内試行、延延悶悶。

万に一つの‘ニッチもサッチも’――に陥りかねぬ不安要素が黒カビの如く右脳にこびりつく。

嗚呼!悩ましきは、向かいン家の塀沿い植木鉢群さね!

アヤツらさえ塀の内にいてくれりゃ、側溝も道幅として復帰、クランク・バックでチェックメイトを恐れず車庫誘導出来るやに。

自動再生止まぬ右脳内試行は安寧得られず、方眼メモに見取り図を起こしたりしてシミュレート。

しかして新調3ナンのスペックから、目からウロコの新発見!

[最小回転半径:5.2M]

“ぅぉお!…今までのと一緒、やん!”

クランク・バックにゃ不安ナシ、ならば!僅かなアップサイズを考慮した開始位置と‘ミリ単位’で誘導すりゃイケる!

フロント・オーバーハングで植木鉢を引っ掛ける確率は、0.0000024%。最小接近距離5cmを残して躱せる、と直観した右脳クン。

GW明けた、納車日。ディーラーから運転して帰ると一夜にして状況劇変!?

“…なんでこの日に…足場組むかなー”

お向かいサン家、丸ごと修繕塗装――突入。

“…植木鉢の更に外側に足場…キっツ!!”

泣いてるヒマも喚いてるヒマもない。後続車来れば、事態は一段と鬼化する。

“えぇぃ、こーなりゃクランク・バック‘ミクロン単位’版に改っ!”

世に云う《火事場の馬鹿力》――今では《習うより慣れろ》の入出庫三昧なので…ゴザイマス。

画像1



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?