見出し画像

SNSの使いすぎは精神的な健康度を下げる

「コーヒーは体によいのか悪いのか」とか「長生きするのはやせた人なのかぽっちゃり型なのか」とか,なかなかスッキリと解決できない問題というのはあちこちにあるものです。

それから,何か新しいことが世の中に出てくると,たいてい「それはよくない!」というターゲットになりやすいものです。多くの人がテレビを見るようになった時も,マンガが普及した時も,ゲームが普及した時も同じようなことが繰り返されてきました。

そして現在では,やはり「ネットは良いのか悪いのか」という問題が大きく散り沙汰されるのではないでしょうか。

良い・悪い

どのようなことに対しても,絶対的に「良い」とか「悪い」とかということがあるわけではありません。

そこで必要な視点は,「何に対して」良い・悪いのかということです。命に対して影響するのでしょうか,より良い人生に対して影響するのでしょうか,人間関係に影響するのでしょうか,それとも収入でしょうか,学力に対してでしょうか。こういった「結果」を考えておく必要があります。

そのことを踏まえて考えてみてください。ネットは「何」に対して「どんな」影響を与えるのでしょうか。どうですか?

ウェルビーイング

ここでは,ウェルビーイングを取り上げてみましょう。心理的なウェルビーイングとは,全体的にみて心理状態が「良い状態」にあることを意味する,包括的な概念です。

デジタルメディアとウェルビーイング

最近,デジタルメディアの使用と心理的なウェルビーイングとの関連についての短いレビュー論文が掲載されました(More Time on Technology, Less Happiness? Associations Between Digital-Media Use and Psychological Well-Being)。今回は,その内容を見てみたいと思います。

この論文ではまず,これまでに行われたいくつかの調査結果をレビューしています。その結果は,次のようなものでした。

ここから先は

1,209字
【最初の月は無料です】心理学を中心とする有料noteを全て読むことができます。過去の有料記事も順次読めるようにしていく予定です。

日々是好日・心理学ノート

¥450 / 月 初月無料

【最初の月は無料です】毎日更新予定の有料記事を全て読むことができます。このマガジン購入者を対象に順次,過去の有料記事を読むことができるよう…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?